「クッション言葉を把握して、相手に柔らかく伝えたい」
「主張をやさしく伝える方法を知りたい」
このようにお考えでしょうか?仕事でのコミュニケーションでは、時と場合によって相手に不利益となることでも伝えなければなりません。
しかし電話や対面のコミュニケーションでは、言い方ひとつで伝わる印象が変わり、意図せず相手を不快にすることもあります。
そのような事態を未然に防ぐ際に役立つのが「クッション言葉」です。
クッション言葉を使うことで、相手に配慮しながら本題に入れるため、伝えたいことをきちんと伝えやすくなります。そこで本記事では、会話で役立つクッション言葉の一覧と会話例などについて解説します。
クッション言葉を使ってコミュニケーションを円滑に進めたい人は、ご一読ください。
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クッション言葉とは?コミュニケーションでの重要性
クッション言葉とは、電話や対面の会話で前置きとして使用される言葉やフレーズのことを指します。
クッション言葉は、主に相手の心情や状況に配慮して伝える際に使用でき、電話や対面等のさまざまなコミュニケーションシーンでとても重要な役割を果たします。
たとえば
- 単価交渉
- もらった提案を拒む
などシビアになりがちなシーンでも、クッション言葉で前置きしてから切り出すことで、柔らかく伝えることが可能です。
伝えにくいことを伝えられず曖昧に会話を終わらせては、相手と認識の不一致を招くことになりかねません。
その際にクッション言葉を用いれば、相手に理解を示しながら譲歩してもらう提案ができるのでコミュニケーションが進めやすくなります。もちろんクッション言葉だけでなく、丁寧な言葉遣いも大切です。
たとえば、顔が見えない電話対応では、間違った言葉遣いは稚拙な印象を与え好感度低下につながる恐れがあります。
クッション言葉とあわせて適切な言葉遣いを駆使して会話しなければいけません。適切な言葉遣いについては以下の記事をご一読ください。
クッション言葉が役立つ主なシーン3つ
クッション言葉が役立つシーンは、主に3つあります。
- 相手に尋ねる・質問する
- 相手にお願い・協力を仰ぐ
- 依頼を断る・意見する
どれも相手に何かしらの反応やアクションを促すため、躊躇する人も少なくありません。だからこそやわらかく意向を伝えられるクッション言葉が有効です。それぞれについてみてみましょう。
【シーン1】相手に尋ねる・質問する
相手に何かを尋ねたり質問の回答をもらう際に、クッション言葉を使用すると便利です。聞かれた相手は答えを用意しなければならず手間をとらせてしまうため、人によっては負担になりかねないからです。
相手に時間をとってもらうことになるので、以下のような相手に配慮したクッション言葉を使って伝えましょう。
▼相手に尋ねる・質問するときの使用例
「差し支えなければ、○○について教えていただけませんか?」
「よろしければ、○○についてご意見を伺わせてください」
上記は電話やメール、対面でも、日頃から使用度が高いクッション言葉です。後の章でより詳しく紹介します。
【シーン2】相手にお願い・協力を仰ぐ
相手にお願いしたり、協力を仰いだりする際にもクッション言葉は有効です。相手に頼み事をする意味合いが強いため、前置きとして活用することで切り出しやすくなります。
相手にお願いする場合のクッション言葉としては、以下があります。
▼相手にお願い・協力を仰ぐときの使用例
「ご面倒をおかけしますが、○○を貸していただけませんか?」
「ご迷惑とは存じますが、○○にご協力いただけますでしょうか?」
クッション言葉なしに尋ねると唐突な印象を与えかねません。このようにクッション言葉を活用して、相手に寄り添いながら協力を仰ぐことが可能です。
【シーン3】依頼を断る・意見する
断ったり言いにくいことを伝えたりする際にも、クッション言葉が活躍します。相手の意見や依頼に対して反対しなければならないので、クッション言葉を用いて柔らかく伝えましょう。
「とても心苦しいのですが、○○は避けたほうがよいと思います」
「ご期待に沿えず申し訳ございませんが、今回は○○にしませんか?」
また、相手の意志に反して会話を終えるのではなく、相手に代替策を提示するなどして協力を仰ぐ際にもクッション言葉が便利です。
「○○できず申し訳ありませんが、○○にしませんか?」
クッション言葉を取り入れるだけで、各段に伝えやすくなることがわかるでしょう。
【初級~上級まで】クッション言葉一覧と会話例
シーン別にクッション言葉について解説しましたが、ここで一度クッション言葉の一覧と具体的な使用例をまとめていきます。
使用シーンが多く日常的な初級から、相手の依頼や意見を拒む役割を果たす上級まで「初級~上級」に分けて紹介します。
- 【初級】相手に尋ねる・質問する
- 【中級】相手にお願い・協力を仰ぐ
- 【上級】依頼を断る・意見する
どれも役立ちますが、なかでも普段からコミュニケーションシーンでよく使われる初級から覚えてみてください。
【初級】相手に尋ねる・質問する
ビジネスシーンで頻繁に使用されているのが、相手に尋ねたり質問したりするクッション言葉です。相手に尋ねる・質問する際に役立つクッション言葉の一覧は以下の通りです。
▼相手に尋ねる・質問する際に役立つクッション言葉の一覧
・もしよろしければ
・差し支えなければ
・もし可能でしたら
・恐れ入りますが
たとえば、業務管理ツールのベンダー企業が顧客の業務効率化についての相談を受けた場合、担当者は解決策を導く目的で先方の状況や課題について詳しく聞く必要があります。
▼業務について質問する例
「差し支えなければ、御社の主要案件の割合をご教示いただけますか?」
「もし可能でしたら、チェック漏れが多い工程について教えていただけますか?」
クッション言葉を取り除いて伝える場合と比べると、その印象の違いがわかるでしょう。
【中級】相手にお願い・協力を仰ぐ
続いて、気持ちを込めてお願いと協力を仰ぐ際に役立つクッション言葉の一覧は、以下の通りです。
▼相手にお願い・協力を仰ぐクッション言葉の一覧
・お忙しいところ恐縮ですが
・お手数をおかけしますが
・ご面倒をおかけしますが
・こちらの都合で恐れ入りますが
・ご迷惑とは存じますが
・お時間が許せば
たとえば、自社側が発行した契約書に不備があり、顧客に契約の締結を再依頼する場合、以下のような言い回しができます。
▼契約書にサインをお願いする例
「ご面倒をおかけしますが、再度お送りする契約書にサインをしていただけますでしょうか?」
「こちらの都合で恐れ入りますが、契約書の○○(訂正した部分)をご確認の上、契約締結させていただけますと幸いです」。
お願いや協力を仰ぐ際には「相手に手間をかけることを申し訳なく思い、依頼する気持ち」が伝わるように話すことが大切です。
【上級】依頼を断る・意見する
上級編としては、相手の意向に対し拒絶したり意見したりする際に役立つクッション言葉があります。
▼相手の依頼を断る・意見するためのクッション言葉の一覧
・心苦しいのですが
・お言葉を返すようですが
・ご意向に沿えず申し訳ございませんが
・あいにくですが
・大変残念ではございますが
・ご期待に沿えず申し訳ございませんが
たとえば、単価交渉する際に顧客が大幅な値下げを要求してきた場合は、以下のように明確に伝える言い回しができます。
▼単価交渉で相手の依頼を断る例
「ご意向に沿えず申し訳ございませんが、A商品は○○のため(理由を述べる)その価格での対応は致しかねます」
「心苦しいのですが、その価格ですとA商品のご提供は厳しいです。代わりにB商品はいかかでしょうか?」
相手の依頼を断る際には、クッション言葉を使いつつ断る理由や代替策を提案すると、相手を困らせにくくなるでしょう。
クッション言葉を使用する際に気をつけること2つ
クッション言葉の一覧と使用例から使用シーンや使い方が把握できた一方で、クッション言葉を活用する際には気を付けることが2つあります。
- 意図が伝わりにくくなる
- 使い過ぎると失礼になる
これらについて、詳しくみてみましょう。
1.意図が伝わりにくくなる
クッション言葉には相手に柔らかく伝えられるメリットがありますが、適切に使わないと言いたいことが相手に伝わらないことがあります。
たとえば、不動産会社にて担当者が訪問者に書類の不備を伝え、必要書類を用意して出直すように伝える場合をみてみましょう。
▼クッション言葉の使い方が不適切な例
「期待に沿えず申し訳ございませんが、実印と住民票がないとお手続きができません。誠に申し上げにくいのですが、本日はあと30分で閉店ですので、もしよろしければ明日以降、再度お越しください」
上記はクッション言葉を盛り込んだことで一文が長くなり、重要な「必要書類を用意して出直す」というメッセージを直接的に言えていません。
そこで、以下のように訂正しました。
▼訂正版
「誠に申し上げにくいのですが、実印と住民票がないとお手続きができません。あいにく本日はあと30分で閉店ですので、お手数をおかけしますが、実印と住民票をご持参いただき、明日以降再度お越しください」
訂正版では、伝えるべき内容が明確に言えていることがわかります。不適切な例のようにクッション言葉を使うことに気を取られ、意図が伝わりにくくならないようにしましょう。
2.使い過ぎると失礼になる
使い過ぎると失礼にあたることがあるのも、クッション言葉を使用する際の注意点です。
クッション言葉は会話の始まりをスムーズにしますが、長くなったり多用したりすると逆効果です。丁寧過ぎて、逆に白々しい印象を与えることがあるからです。
たとえば、携帯電話の分割払いの申込結果を伝える際、ショップの店員が以下のように言いました。
▼携帯電話の分割払いの申込結果を伝える例
「誠に恐れ入ります。ご期待に沿えず申し訳ございませんが、分割払いの審査が難しいとのことです。あいにくですが過去に滞納歴と、大変残念ではございますが、契約違反の履歴があるようでございます。ご意向に沿えず誠に申し訳ございませんが、こちらの一括払いの商品をご検討いただいてはいかがでしょうか?」
クッション言葉を多用すると、このように丁寧過ぎる印象を作り出します。そこで、以下のように訂正しました。
▼訂正版
「誠に恐れ入りますが、分割払いの審査が難しいとのことです。過去に滞納歴と契約違反の履歴があるようでございます。ご意向に沿えず誠に申し訳ございませんが、こちらの一括払いの商品をご検討いただいてはいかがでしょうか?」
訂正前と後では、伝えることは同じでも受ける印象が変わります。状況として、相手が携帯電話の分割ローンを組めない事実は変わりません。
しかしその部分にクッション言葉を多用すると、余計に強調されて相手を不快にすることもあるでしょう。
このようにクッション言葉の本来の機能が果たせなくなり、クレームに発展しては本末転倒です。クッション言葉は多用せず、機能を正しく理解して活用することが大切です。
ここまでクッション言葉の注意点についてみてきましたが、使い方を間違うとクッション言葉が機能を果たさないことがあることがわかりました。
そのうえで、次にクッション言葉を使用する際に大切なことについてふれていきます。
クッション言葉の一覧を押さえつつ、忘れてはならない「誠意」
会話でクッション言葉を適切に取り入れることは重要ですが、それだけでは十分ではありません。実際のコミュニケーションでは、クッション言葉より大切なものがあります。それは「相手に誠意を示すこと」です。
ただしビジネスにおける誠意とは、家族や友人関係の文脈で使用されるものとは異なり、顧客に寄り添い、最善となる案を提案することを示します。
前述の「携帯電話の分割払いの申込結果を伝える例」にある通り、分割払いが無理なら一括払いの商品を提案することは、相手のためになる誠意と言えるでしょう。
また、電話などのコミュニケーションをシステムで効率化することも、誠意を示しやすくします。ここで、システム化でコミュニケーションを改善できた例をひとつ挙げます。
不動産賃貸会社「株式会社レオパレス21」の店舗では、日々顧客からの電話対応が多く、誰がどの電話に出たのか情報伝達が滞ってしまいがちでした。
入居者や大家さんからの要望や交渉に関する電話が多いなかで、それぞれの事情について伝達が行き届かず、担当者が誠意を示すことも難しい状況だったのです。
わかる人がいないために電話がたらい回しとなり、電話対応に関するクレームにもつながっていました。
しかしコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を導入してからは好転。電話の際に顧客情報や対応履歴がわかるため話しやすくなり、コミュニケーションのスムーズ化ができています。その結果、顧客に配慮や誠意を示しやすくなりました。
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まとめ:クッション言葉の一覧を活用して柔らかいコミュニケーションを!
クッション言葉の一覧を押さえておけば、さまざまなコミュニケーションにて柔らかく伝えることが可能です。その一方で、使いすぎや誤用は意図が伝わりにくくなり、反対に失礼な印象を与えることもあります。
それらを防ぐには時と場合にあわせて、正しい使い方を押さえておくことが大切です。その際に、システムを導入してコミュニケーションをスムーズにする方法もあります。
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