「IP-PBX(IP電話)とクラウドPBXの違いがよくわからない……」
「社内の電話システムを見直したいけど、どっちが自社に適している?」
このように悩むことはありませんか?
IP-PBXとクラウドPBXは、どちらもインターネットを介して電話機能を提供するPBXです。しかし、仕組みや構造が異なるため、費用や運用に大きな違いがあります。
この記事では、IP-PBXとクラウドPBXの違いを解説したうえで、それぞれの向いているタイプをお伝えします。自社のタイプに合わせたPBXを導入したい方の参考になれば幸いです。
費用を抑えたい方には、より安価に導入できるクラウドPBXがおすすめです。なかでも電話業務の効率化につながるツールを導入することで、費用対効果を高められます。
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【比較表付き】IP-PBX(IP電話)とクラウドPBXの違い
IP-PBXとクラウドPBXの違いを知る前に、それぞれの基本をおさらいしましょう。
そもそもIP-PBXとは、IPネットワークを介して電話機能を提供するPBXです。「IP」とは「Internet Protocol」の略で、インターネットでデータを送受信するうえでのルールを意味します。
IP-PBXには、ハードウェア型とソフトウェア型があり、それぞれに特徴があります。
- ハードウェア型:主装置をオフィス内に設置する
- ソフトウェア型:IP-PBXのソフトウェアを自社サーバーにインストールして利用する
一方のクラウドPBXも、IP-PBXと同じくネットワークを介して電話機能を提供するPBXです。しかし、IP-PBXとは仕組みや費用などが異なります。
IP-PBXとクラウドPBXの違いは、下記のとおりです。
種類 | IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX |
---|---|---|
仕組み・構造 | 社内に設置したPBXサーバーに、社内LANを通じて接続 | インターネット回線を通じてクラウド上のPBX機能に接続 |
費用・価格 | 高い (初期費用:数万~数百万円) |
安い (初期費用:無料~数万円) |
設置機器 | いる | いらない |
運用 |
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それぞれの違いを詳しくみていきましょう。
【違い1】仕組み・構造
IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX |
---|---|
サーバーがオフィス内に設置される | サーバーがクラウド上に設置される |
IP-PBXは、インターネットを通じて音声データを送受信します。基本的にPBXサーバーは、オフィス内に設置されます。
対してクラウドPBXは、IP-PBXと同じくインターネットを通じて音声データを送受信しますが、物理的な装置は設置しません。そのため、IP-PBXに比べて導入が容易です。
【違い2】費用・価格
項目 | IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX |
---|---|---|
初期費用 | 数万~数百万円 | 無料~数万円 |
ランニングコスト | 通話料金のみに抑えられる場合もある | 継続的に支払いが発生する |
IP-PBXは、主装置と電話機を導入・設置する必要があるため、初期費用が高い傾向にあります。高性能な装置では、1千万円を超えるケースもあります。
IP-PBXのランニングコストの内訳は、下記のとおりです。
- サーバーのリース料金
- セキュリティ費用
- 通話料金 など
自社でサーバーを管理するIP-PBXの場合は、継続的な支払いは通話料金のみとなりますが、故障時は修理費用がかかります。
対してクラウドPBXは、基本的に主装置を設置する必要がないため、IP-PBXに比べて初期費用が安く抑えやすいです。
初期費用には、サーバーの設定や、光回線を利用する場合のアダプターの設置が含まれます。契約するクラウドPBXサービスによっては、初期費用がかかりません。
クラウドPBXを導入する場合のランニングコストの内訳は、下記のとおりです。
- 月額料金
- 通話料金
- オプション料金 など
クラウドPBXのコストは、通話録音やIVR(自動音声応答)などオプションの利用や利用人数によって変わります。クラウドPBXの費用は、下記の記事でより詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

【違い3】設置機器
IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX |
---|---|
専用サーバー | なし |
IP-PBXは、ハードウェア型もソフトウェア型も主装置を設置しなければなりません。
- ハードウェア型:基本的にオフィス内に主装置を設置する
- ソフトウェア型:自社サーバーにPBXのソフトウェアをインストールして利用する
対してクラウドPBXは、PBXの主装置を設置する必要はありませんが、インターネット回線やスマートフォンなどの端末が必要です。
【違い4】運用
IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX |
---|---|
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運用面では、メンテナンスの有無や拡張のしやすさに違いがあります。
IP-PBXは、主装置のメンテナンスやトラブル時の対応も、自社でおこなわなければなりません。また、ハードウェア型のIP-PBXは、自社に専用サーバーを設置するため、電話機の増設時には追加工事が発生し、拡張しにくいです。
ソフトウェア型のIP-PBXは、ソフトウェアをアップデートしたり設定を変更したりすれば拡張できます。
クラウドPBXは、各ベンダーがメンテナンスをおこなうため、保守運用の負担が小さいです。拡張や設定の変更も、インターネット上から即時おこなえるため、柔軟に対応できます。
【違い5】メリット
IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX |
---|---|
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ハードウェア型のIP-PBXのメリットは、自社オフィス内に主装置を設置するため、自社のセキュリティ要件にあわせて設定しやすいことです。専用サーバーを設置するため、ネットワーク環境が安定し、通話の音質が保たれやすくなります。
一方のクラウドPBXは、主装置を設置しなくて良いため、導入・工事の費用が抑えやすいことがメリットです。
またインターネット環境があればどこでも使えるため、リモートワークにも活用できます。災害時や緊急時など、オフィス以外の場所で電話業務をおこないたいときにも役立ちます。
【違い6】デメリット
IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX |
---|---|
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IP-PBXのデメリットは、自社でサーバーの運用やメンテナンスをおこなわなければならないため、手間や負担が大きい点です。
IP-PBXやクラウドPBXは、インターネット回線を通じて通話するためハッキングされる恐れがありますが、対策はそれぞれ異なります。
クラウドPBXは、ベンダーがセキュリティ対策をしているので、自社の対応は必要ありません。
一方のIP-PBXは、自社での対策が必須です。ハッキングされ海外通話に使用されると、高額な通話料金が請求されるケースもあるため、専門知識がある従業員が欠かせません。
また主装置を設置しなければならず、初期費用・ランニングコストが高くなりやすいです。
対してクラウドPBXのデメリットは、IP-PBXに比べて費用が安いものの、回線数によってはコストがかさむ点です。
インターネット環境によって音質が左右されるため、リモートワークをおこなう場合では、従業員の自宅でもインターネット環境の整備をしなければなりません。
クラウドPBXのメリット・デメリットは、下記の記事でより詳しく解説していますので、気になる方はあわせてご覧ください。

ここまで、IP-PBXとクラウドPBXの違いを解説してきました。「結局どっちを導入すればいいの?」とお悩みの方に向けて、次からはそれぞれの向いているタイプを解説します。
どっちがいい?IP-PBX(IP電話)とクラウドPBXが向いているタイプ
IP-PBXとクラウドPBXに向いているタイプは、下記のとおりです。
IP-PBX(IP電話)に向いているタイプ | クラウドPBXに向いているタイプ |
---|---|
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自社のタイプに合ったPBXを選ぶために、それぞれ詳しくみていきましょう。
IP-PBX(IP電話)の利用に向いているタイプ
IP-PBXの利用に向いているタイプは、下記のとおりです。
- 音質を重視する
- セキュリティポリシーが厳しい
- 専門知識を持つ従業員がいる
【タイプ1】音質を重視する
IP-PBXは、通話の音質を重視する企業に向いています。ネットワーク環境が安定していれば、高い音質を実現できるためです。
またQoS(Quality of Service)を使用して音声通信の優先度を高めると、音質の乱れを防ぎやすいです。QoSとは、ネットワークのデータ通信において、特定の通信を優先する技術のことを指します。
IP-PBXは、商談や問い合わせ対応など、顧客と通話する機会が多い企業に適しています。
【タイプ2】セキュリティポリシーが厳しい
IP-PBXは、セキュリティや情報管理を自社ポリシーで徹底したい企業におすすめです。
インターネットを使用せず社内ネットワークで通話するため、セキュリティ対策も自社の安全基準に合わせて自由に実施できます。システム構成・ルールを柔軟にカスタマイズできるため、すべて社内で完結できる点が強みです。
IP-PBXは、顧客との通話録音データなど、厳重な管理が求められる中規模以上の企業にも適しています。
【タイプ3】専門知識を持つ従業員がいる
社内にIP-PBXの専門知識を持つ従業員がいる企業の場合は、ネットワーク設定や運用管理・機器の設置など柔軟に対応できます。
外部サービスに支払うコストを抑えられるほか、システムを拡張したいときも、自社のニーズにあわせて調整できる点がメリットです。
IP-PBXは、すでに挙げた企業に加えて、IP-PBXの保守・運用にリソースを割ける企業にも適しています。
クラウドPBXの利用に向いているタイプ
クラウドPBXの利用に向いているタイプは、下記のとおりです。
- 費用を抑えたい
- リモートワークで活用したい
- 利用する人数や拠点数が変わる可能性がある
【タイプ1】費用を抑えたい
クラウドPBXは、初期費用・ランニングコストを抑えたい企業に適しています。IP-PBXのように高額な主装置を購入・設置する必要がないためです。
保守・メンテナンスもサービスの提供元がおこなうため、人的コスト・時間的コストも抑えられます。
クラウドPBXは、スタートアップや中小企業など、コスト面を重視する企業におすすめです。
【タイプ2】リモートワークで活用したい
クラウドPBXは、リモートワークで活用したい企業にも適しています。インターネット環境があれば、オフィス以外からでも企業の代表番号での発着信や内線通話が可能です。
パソコンやスマートフォンに専用アプリをインストールすれば電話機能を利用できるので、専門知識を持つ従業員がいなくても手軽に活用できます。
クラウドPBXは、自宅やサテライトオフィスなど、オフィス以外で働きたいニーズに応えられます。
【タイプ3】利用する人数や拠点数が変わる可能性がある
クラウドPBXは、将来的に電話を利用する人数・拠点数が変動する可能性がある企業にもおすすめです。
クラウド型のサービスなので、人数や拠点数の変更設定がインターネットで容易にできます。スピーディーに手続きを終えたいときにも役立つので、急な異動や拠点の新設など、これから規模が拡大していく予定の企業にも適しています。
費用が抑えられ柔軟な対応が可能なクラウドPBXですが、後悔のない選定にはポイントを押さえることが大切です。ここからは、選定に際して押さえておきたいポイントを紹介します。
押さえておきたい!業務を効率化できるクラウドPBXを選ぶポイント
業務を効率化できるクラウドPBXを選ぶポイントは、下記のとおりです。
- 音質は問題ないか
- 欲しい機能が入っているか
- スムーズに導入できるか
- 外部サービスと連携できるか
- 困ったときのサポート体制は優れているか
とくに通話の音質は、業務連絡や顧客とのやり取りを円滑に進めるために必要なので、無料トライアルなどで事前にチェックすることをおすすめします。
クラウドPBXの選び方は、下記の記事でより詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

電話業務のムダな時間を削減するには、PBX機能だけではなく、コミュニケーションを効率化できる機能も搭載されていると便利です。
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また受電時にあらかじめ登録した顧客情報がポップアップされるため、過去のやり取りを参照したうえでやり取りができ、担当者以外の従業員でもきめ細やかなフォローをおこなえます。
加えて、これまでの対応履歴を従業員同士でメモとして共有できるため、引き継ぎがスムーズになり、特定の従業員でないと対応できない属人化を防げます。
さらに通話録音が自動でおこなわれるため「言った・言わない」のトラブルを未然に防ぎ、クレーム対応時も証拠を持ってやり取りできる点がポイントです。
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まとめ:IP-PBXとクラウドPBXの違いは装置の設置場所にある
IP-PBX(IP電話)とクラウドPBXの違いは、主に装置の設置場所にあります。物理的な装置が不要な分、クラウドPBXのほうがコストを抑えられるため、費用やリソースをあまり割けない方にもおすすめです。
クラウドPBXを導入する際は、目に見える金額だけではなく、ムダなやり取りも削減できるツールを選びましょう。コミュニケーションコストを抑えられれば、その分の時間を顧客との重要なやり取りにあてられるため、顧客満足度の向上につながります。
「カイクラ」は、従業員同士で共有できるメモ機能や自動通話録音機能を備えており、問い合わせやクレーム対応などの業務効率化に効果的です。
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