「ワーケーション中の顧客対応ってどうしたらいいんだろう…」
と感じている方。
ワーケーションとは、観光地などで休暇を取りながら仕事をする働き方です。旅行を楽しむ時間が増えるため、「仕事にメリハリが生まれる」「新しいアイディアが思い浮かびやすい」などメリットも多いです。
顧客対応は「セキュリティ対策がしっかりしたサービスを導入する」など体制を整えておくことで、滞在先でもいつも通り仕事をすることは可能です。
とはいえ、具体的にどのようなサービスを使えば良いのかは、なかなかわかりにくいですよね。
そこで今回は、
- ワーケーションとは、観光地など非日常的な場所で仕事をする働き方
- ワーケーションの導入事例
- 顧客対応におけるワーケーションのメリット
- 顧客対応におけるワーケーションのデメリット
- ワーケーション中の顧客対応におすすめのサービス3つ
を紹介します。
「いきなりワーケーション中にスムーズな顧客対応をするのは難しい」と感じるかもしれませんが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。
まずはワーケーションについて、ざっくりと理解しましょう!
ワーケーションとは、観光地など非日常的な場所で仕事をする働き方
ワーケーションとは、観光地やリゾート地などオフィス以外の場所で仕事をする働き方です。「仕事(Work)」と「休暇(Vacation)」をかけ合わせた言葉で、旅行や家族と過ごす時間が増えやすくなります。
日本におけるワーケーションは、対象者によって以下の2つに分けられます。
- フリーランス型:個人事業主など企業に所属していない人
- 雇用型:企業と雇用関係にある社員
今回は、雇用型について解説しますね。
ワーケーションの目的は、オフィスから離れて長時間労働を防ぐこと
ワーケーションの目的は「長時間労働を防ぎ、プライベートの時間を増やすこと」です。
日本社会は、有給休暇の消化率がそれほど高くありません。自分から仕事に時間を割く人も多く、プライベートとの区別があいまいです。
そこで意図的にオフィスから離れて、仕事と休暇を融合。プライベートの時間を増やすことを目的にスタートしました。
2020年、新型コロナウイルスの影響で日本政府がワーケーションを推奨
ワーケーションは2020年、新型コロナウイルスの影響で特に注目されています。
その理由は、主に以下の2つ。
- テレワークの導入によって、仕事場の選択肢が増えている
- 観光業やリゾート地の需要を喚起する
働き方改革の推進、さらに2020年は新型コロナの感染拡大を避けるため、多くの企業がテレワークを導入しました。オフィス以外でも仕事をすることが増え、ワーケーションにも取り組みやすい状態です。
また観光客の減少によって、地方の宿泊施設などは大きな打撃を受けています。再び観光業を盛り上げるために、ワーケーションが提案されているのです。
続いては、実際にワーケーションを導入した企業の事例を紹介しますね。
ワーケーションの導入事例
次はワーケーションの導入事例として、
- 日本航空株式会社(JAL)
- 株式会社JTB
- 沖縄県
の3つを解説します。
事例1:JALがテレワークの一環として導入
JALは2017年、テレワークの一環としてワーケーションを導入しました。
目的は「社員が早朝や夕方以降を自由に過ごし、業務への活力につなげること」です。
期間は7〜8月の2ヶ月間。2017年は34人がワーケーションを実施し、海外で仕事をする社員も存在しました。
出典:JAPAN AIRLINES「JALは、テレワークを推進し、働き方改革を進めます」
http://press.jal.co.jp/ja/release/201707/004350.html
出典:総務省「日本航空株式会社」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/telework/furusato-telework/search-case/pdf/29-3.pdf
事例2:JTBがスノーピークの子会社とコラボし、ワーケーションスペーションを提供
株式会社JTBはスノーピークビジネスソリューションズと協業し、法人向けオフィス「CAMPING OFFICE HAWAII」を提供しています。
JTBのホノルル支店内にあるスペースを解放し、社員が休暇でハワイを訪れたときに活用。利用した人からは「オフィスは静かで集中しやすく、業務がはかどりました」と好評です。
出典:株式会社JTB「日本型ワーケーションとは?貴社にふさわしいのはどのタイプ?」
https://www.jtbbwt.com/business/trend/detail/id=1385
事例3:沖縄県が2〜5月の花粉症シーズンにワーケーションを受け入れ
沖縄県名護市など、地方自治体もワーケーションに取り組んでいます。
沖縄県は花粉の量が少ないことを強みに、花粉症に悩む人を対象としたワーケーションを企画。2018年9〜11月にかけて、実証実験に取り組みました。
期間中は市内のウィークリーマンションを滞在先とし、名護市役所が運営する「名護マルチメディア館」の一室も仕事場として解放しています。
沖縄県は滞留人口の増加や空き施設の活用などを期待しましたが、参加者からは「交通手段が少なく、移動に時間がかかる」「オープンスペースでWeb会議などは難しい」という声も。
まだまだ改善点はありますが、花粉症シーズンのワーケーション受け入れは大きな需要があるはずです。
顧客対応におけるワーケーションのメリット
続いては、ワーケーションのメリットとして、
- 仕事にメリハリが生まれる
- 新たなアイディアが思い浮かびやすい
- 滞在先は自社と同じ環境で働ける
の3つを解説しますね。
メリット1:社員は有給休暇を取りやすくなり、仕事にメリハリが生まれる
ワーケーションはリゾート地などが仕事場となるため、以前よりも休暇をしっかりと楽しむことが可能です。
休暇を思いっきり楽しむことで、精神的にゆとりが生まれることも。仕事にも集中しやすくなり、メリハリが生まれます。
メリット2:非日常の空間で仕事をするため、新たなアイディアが思い浮かびやすい
ワーケーションは観光地やリゾート地などが仕事場となります。非日常な空間が刺激となり、新たなアイディアが浮かびやすくなることも少なくありません。
その結果、顧客に対してより良い提案ができ、事業やプロジェクトの成功に近付く可能性もあります。
メリット3:宿泊施設は設備が整っているので、自社と同じ環境で働ける
観光地の宿泊施設には、Wi-Fiやデスクなど仕事環境が整っていることも多いです。
また地方自治体がワーケーションの受け入れに取り組んでいる場合、オフィスの代わりとしてコワーキングスペースなどを用意していることも。
先ほどの事例でも、沖縄県は「名護マルチメディア館」を解放していました。
自分で仕事環境を整える必要がなく、到着してすぐに仕事をスタートすることも可能です。
顧客対応におけるワーケーションのデメリット
次は、顧客対応におけるワーケーションのデメリットや課題として、
- 顧客対応に手間がかかる
- 情報の取り扱いに注意する必要がある
- コミュニケーションツールなどの導入コストが発生する
の3つを解説しますね。
デメリット1:担当者が不在となることが増え、顧客対応に手間がかかる
ワーケーション中は、オフィスに出勤する必要がありません。担当者不在がゆえに急な顧客対応が難しくなり、電話など取り次ぎの手間が発生します。
ワーケーションの導入前に、スムーズに顧客対応できる体制を整える必要があります。
デメリット2:顧客情報や資料など、情報の取り扱いや管理に注意する必要がある
ワーケーション中は顧客情報や資料など、社外でチェックすることが多くなるかと思います。情報漏えいのリスクが高まるため、厳重に管理することが欠かせません。
資料にパスワードを付けるなど、セキュリティ対策に力を入れましょう。
デメリット3:新たなツールの導入費用が発生する
ワーケーションは社外や社内の人と離れて仕事をするため、コミュニケーションを取る回数が増えます。スムーズに仕事をするには新たなツールを導入するのがおすすめですが、費用が発生します。
例えば、
- 連絡が取りやすいように仕事用スマホを支給する
- 情報漏えいのリスクを下げるために有料のメッセージツールを使用する
- データ共有ができるサービスに登録する
などです。
企業の負担が増えるため、数あるサービスの中からコスパの良いものを選びましょう。
またワーケーション中の顧客対応には、メッセージや情報共有などさまざまな機能が付いたサービスがおすすめです。
次で詳しくお伝えしますね。
ワーケーション中の顧客対応におすすめのサービス3つ
ここからは、ワーケーション中の顧客対応におすすめのサービスとして、
- kintone
- Tayori
- カイクラ
の3つを紹介します。
おすすめ1:サイボウズ株式会社「kintone」
kintoneは、コミュニケーションツールやデータを一元管理できるサービスです。
- これまでの導入実績は1万社以上にものぼる
- サービス内で新たなシステムを構築でき、ワーケーションに最適な方法を考案できる
- 社員のタスクや担当をブラウザ上で確認できてわかりやすい
ひとつのサービス内でやり取りを完結したい企業におすすめです。
おすすめ2:株式会社PR TIMES「Tayori」
Tayoriは、カスタマーサポートを円滑にすることを目的としたツールです。
- お問い合わせやFAQのフォームを簡単に作成できる
- お問い合わせの回答状況を「未回答」など設定でき、過去のやり取りも確認できる
- パスワードによる閲覧制限ができ、情報漏えいのリスクが少ない
カスタマーサポートの部署を持つ企業におすすめです。
おすすめ3:株式会社シンカ「カイクラ」
カイクラは、顧客情報や対応履歴などを一元管理できるサービスです。
- 通話は録音できるうえに、クラウド上で常に最新の対応履歴を共有できる
- すべてブラウザ上で利用できるので、アプリのダウンロードは必要ない
- 「カイクラFaceTalk」によって、簡単にビデオ通話をスタートできる
ワーケーション中もスムーズな電話対応を心がけたい企業におすすめです。
詳しくは、導入事例を参考にしてみてください。
ワーケーション中の顧客対応はクラウドで管理できるツールを使うとスムーズ
今回は、ワーケーション中の顧客対応について解説しました。
おさらいすると、ワーケーション先での顧客対応は以下のメリットがあります。
- 仕事にメリハリが生まれる
- 新たなアイディアが思い浮かびやすい
- 滞在先は自社と同じ環境で働ける
ワーケーション中の顧客対応におすすめのサービスとして、以下の3つを紹介しました。
- kintone
- Tayori
- カイクラ
今回紹介したサービスを参考にしながら、ワーケーション先でもより良い顧客対応を目指しましょう。
またワーケーション中の顧客対応は、コミュニケーションツールにこだわるのもおすすめです。
詳しくは「変化している社外コミュニケーション。顧客・見込み客とのやり取りでおすすめの方法を紹介します」をご一読ください。
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