「商品やサービスの差別化を図る顧客体験って何だろう」
「顧客体験の質を向上させるにはどうすれば良いんだろう」
と悩んではいませんか?
急速に情報化社会が発展し、企業と顧客との接点が増えたいま、このような悩みを抱えている方も少なくありません。顧客体験を通じて、いかに「感動体験」を提供するかが重視されています。
そこで本記事では、
- 顧客体験(CX)の概要
- 顧客体験(CX)と顧客満足度(CS)の関係性
- 顧客体験(CX)が重要な3つの理由
について解説していきます。
目に見えにくい顧客体験価値の計測方法についても解説するので、ぜひご一読ください。
なお、問い合わせ時の顧客体験価値を向上させたい方には、カイクラがおすすめです。詳しい機能や利用するメリットについては、以下の資料をダウンロードの上ご一読ください。
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顧客体験価値とは?
顧客体験価値とは、商品により得られる満足感や喜びなどの感情や経験の価値を表す言葉です。
その範囲は、商品に興味を持った段階から購入後のアフターサポートまで広範囲にわたります。
たとえば、ホテルで宿泊した際に、そこでしか味わえない特別感(景色や接客)を味わえばまた利用したくなる方も多いのではないでしょうか。
また、宿泊後に定期的にクーポンを配布したり宿泊客が知りたい情報を発信し続ければ、顧客体験が向上するので再度利用してもらいやすくなるでしょう。
顧客体験価値が重要な3つの理由
企業は存続するために売上をあげなければなりません。そのなかで、なぜ顧客体験価値が重要なのでしょうか?
その理由は3つあります。
- 顧客の満足度に影響するため
- 顧客との接点が増えたため
- 機能や価格だけでは差別化しにくくなったため
詳しく紹介します。
【理由1】顧客の満足度に影響するため
顧客に商品やサービスをリピートしてもらうために必要なのは、顧客満足度の向上です。
質の高い顧客体験の提供は、顧客満足度の向上にもつながるため、リピート率にも影響します。
とはいえ、消費者の価値観は、従来の商品やサービスを利用する「モノ」思考から利用時に得られる「体験」に価値を重視するようになっています。
そのため、現在では商品の価格や機能の善し悪しだけでは、差別化が難しくなりました。
そして、顧客満足度を向上させるためには、購入後はもちろん、商品やサービスに関わるすべてのフェーズで高い顧客体験を提供しなければなりません。
なお、顧客満足度を上げるための施策に興味がある方は、以下の記事もご一読ください。
[clink url=”https://kaiwa.cloud/media/customer/customer-satisfaction-cases/”]
【理由2】顧客との接点が増えたため
急速に情報化社会が発展し、企業と顧客との接点が増えたことも大きな理由です。インターネットやSNSといった接点が増えたいま、顧客接点は複雑化しています。
たとえば
- 口コミサイト
- TwitterやInstagramなどのSNS
- Web広告
など、あらゆる角度から顧客が企業を評価するようになりました。
そして、一度でも嫌な体験をした顧客は購入先を競合他社に乗り換えてしまう傾向にあります。
また「商品が破損していたのに交換してもらえなかった」という体験をした顧客は、再び利用しようとは思わないでしょう。「メルマガの停止方法が複雑でわかりづらい」といった体験も企業への不信感を招き、マイナスのイメージがついてしまいます。
各企業が顧客体験の質向上に取り組むなか、企業側の都合を押しつけるような施策は顧客にとって「嫌な体験」として評価されるのです。
各フェーズにおける顧客接点で満足度の高い顧客体験を提供し、顧客の共感や信頼を獲得していくことが大切です。
【理由3】機能や価格だけでは差別化しにくくなったため
質の高い顧客体験は、他社との差別化を図るもっとも重要なポイントです。
なぜなら同じような価格帯や機能性の商品やサービスが溢れ、価格やスペックだけでは良し悪しの区別がつきにくいからです。
似たような商品やサービスを提供する競合他社がいても、顧客体験を重視した施策を行うことができれば顧客からも選んでもらいやすくなります。加えて質の高い経験価値は、瞬く間に口コミサイトやSNSで広まり、新たな顧客の獲得にも貢献します。
他にも顧客視点をもって体験やサービスを見直すことで、既存顧客との信頼関係も強固になるほか、商品やブランドへの愛着や信頼を向上するメリットも。
そのため「顧客がどう感じるか」という目線での細やかな商品設計やサービス設計が、その後、長期的な継続顧客になるかどうかを左右します。
顧客体験の向上につながった5つの事例
顧客体験の価値を向上させようといっても、具体的にどのような方法で行うのかイメージがわかない方が多いでしょう。
そこで、この章では顧客体験の向上につながった事例を5つ紹介します。
- NIKE
- スターバックス
- 星野リゾート
- ワークマン
- トヨタカローラ香川株式会社
順番に解説します。
【事例1】NIKE
スポーツ用品メーカーのNIKEでは、アプリと実店舗の連携によって顧客体験の向上に成功しました。
その内容とは、アプリにログインして店舗を訪れると、試着・会計・お取り置きなどすべてがアプリ上で完結するというもの。もちろんアプリがなくてもショッピングはできますが、アプリがあるとさまざまな機能が使えます。
たとえば、
- 店舗でアプリにログインすると限定商品を買える
- 試着したいアイテムをスキャンするとスタッフが試着室に商品をもってきてくれる
など、これまでにないサービスが体験可能です。
NIKEの企業理念は「挑戦」「革新的」「社会貢献」。まさに、革新的でより満足度の高い経験価値を提供することに成功した企業の代表的な例といえます。
【事例2】スターバックス
コーヒーのチェーン店を運営するスターバックスでは、顧客体験という言葉が注目を浴びる前から独自の経験価値を提供してきました。
スタッフの接客はもちろんのこと、店内の雰囲気やBGM、そしてデザイン性に至るまで、一度訪れただけでも「これがスタバ」だと記憶に残るような差別化に成功しています。
また近年では「スターバックス リワード」を運営し、購入額54円(税込)につき「Star」が1つ付与されるプログラムを開始しました。集めたStarは好きなドリンクやコーヒーと交換が可能です。スターバックスはこの仕組みを「より良い体験を届けるためのロイヤルプログラム」と位置付けています。(参考:会員数750万人の「スターバックス リワード」に学ぶ、ロイヤリティプログラムを通じたCX向上)
こうした独自のこだわりと価値が顧客に感動と共感を与え、長期的なリピーターを多く生み出し、常に客足の絶えない愛されるブランドへと成長させたのです。
【事例3】星野リゾート
星野リゾートはC Space Tokyoが行った「顧客体験価値(CX)ランキング2021」において1位に輝いています。
星野リゾートは、壁一面に広がる大きな窓から大自然を眺めたり豪華客船のような露天風呂につかれたりするなど、もともと特別感には定評があるホテルです。
しかし、そのような状況下でも星野リゾートが前年の16位から大幅に順位を上げた理由は、主に2つあります。
- 新施設のオープン
- マクロツーリズムの提唱
- 従業員全員にブランドが浸透している
星野リゾートは、コロナ下の状況でも、温泉旅館「界」や都市観光ホテル「OMO」などの新施設を次々とオープンさせました。
また、マイクロツーリズムと呼ばれる自宅から1〜2時間の近場で行う旅行や観光を提唱しました。近場の旅行であれば、移動時の3密を避けられるため、温泉や自然に触れるなどの体験を通して楽しく旅行ができます。
さらに、ブランドの目指す姿が明確化されており、従業員にも浸透しています。ホテルやリゾートのコンセプトを従業員が主体性を持って決める文化もあるため、顧客体験価値を与えられているのです。
【事例4】ワークマン
「顧客体験価値(CX)ランキング2021」で第2位にランクインしたのがワークマンです。
ワークマンといえば、作業着のイメージを持っている方も少なくありません。しかし、近年は女性を含む一般消費者を意識した「ワークマンプラス」を出店させるなど、作業員以外の層からも高い支持があります。
一般の消費者層からも高い支持を得ている理由は、販売する商品が他より安くしっかりした機能を持っていることだけではありません。
出店場所を従来のワークマンらしくない場所にすることで、見せ方や顧客体験を含めた消費者の意識を変えました。
また、「#ワークマン女子」のように女性が思わずSNSで発信したくなるような店舗作りにも取り組みました。
たとえば、店内の入り口にピンク色のブランコを設置したり公式アンバサダーと商品開発を進めるなどの施策です。
これらの取り組みにより、一般消費者向けでありながらブランドが寄り添ってくれているという評価を得ています。
【事例5】トヨタカローラ香川株式会社
顧客体験を向上させるためには、顧客対応に特化したツールを導入するのも一つの手です。
香川県内で11店舗を運営するトヨタカローラ香川株式会社では、顧客管理ツール「カイクラ」を導入することで顧客体験の差別化に成功しました。
とくに店舗での電話対応の効率化について課題を感じていたところ、カイクラの導入によって顧客との関係性が強化されたそうです。
たとえば上記の画像のように
- 着信時の顧客情報表示によって、お客様の名前を名乗って電話に出られるようになった(=お客様に安心感を与えられる)
- 発着信履歴とメモ機能によって、定休日にかかってきた電話への対応漏れがなくった(=顧客接点の機会損失を防げる)
といったメリットがあり、結果的に顧客との関係性が強化されました。
ひと口に「顧客体験の質を向上させよう」と言っても、そのための環境づくりは簡単なものではありません。もし何らかの課題を感じている場合、ツールに頼ってみるのもおすすめです。
カイクラは他にも顧客データベースや音声テキスト化といった機能があり、顧客も従業員も安心してやりとりができる機能が備わっています。顧客体験を向上させて顧客との信頼を築きたい方は、ぜひ下記のページより資料をご覧ください。
顧客体験価値を計測する2つの方法
顧客体験価値は、目に見えるものではないため、行った施策の成果をどのように確認すればよいのかわからない方も多いのではないでしょうか?
施策の成果がわからなければ、顧客体験価値が向上しているのかどうかわかりません。
そこで顧客体験価値を計測する方法を2つ紹介します。
【方法1】数値化したデータを定量分析する
1つ目の方法は、数値化したデータを定量分析する方法です。定量分析とは、数値化したデータを使って分析や評価を行う方法です。
たとえば、顧客体験価値を数値化して分析する方法として、顧客推奨度(NPS)があります。
顧客推奨度は業績との相関性もあるといわれており、顧客満足度よりもリピートや購入単価にかかわってくる数値です。
調査では、親しい人に商品を勧めるかどうか、その理由についても聞きます。
顧客推奨度の調査結果を見れば、自社の商品やサービスの課題にも気づけるので、よりユーザー目線のサービスを展開しやすくなるでしょう。
【方法2】インタビューやアンケートを定性分析する
もう1つの方法として、インタビューやアンケートを定性分析する方法があります。
定性分析とは、数値化できないデータをもとに分析や評価を行う方法で、インタビューやアンケートなどが代表例です。
インタビューやアンケートを行えば、企業側からは気づけなかったユーザーの意見もわかるため、サービスの改善や新商品開発につながります。
顧客体験価値を向上させる3つのポイント
顧客体験価値を向上させるためには、いくつか抑えなければならないポイントがあります。
- 現在の顧客体験を把握する
- 顧客評価を調査して課題を明確にする
- 課題を解決するための施策や検証を行う
それぞれのポイントについて順番に解説します。
【ポイント1】現在の顧客体験を把握する
具体的な施策に入る前に、現時点の顧客との接点を洗い出して、整理する必要があります。
そのためにはカスタマージャーニーマップなどを使って、顧客と商品の接点を洗い出しましょう。
顧客体験を大きく分けると、以下の3段階に分かれます。
段階 | 接点 | 想定される行動 |
---|---|---|
購入前で情報収集の段階 | ・CM ・Webサイト ・まとめサイト ・口コミ ・SNS |
・たまたま広告などで見かけただけ ・商品についてもう少し詳しく知りたい ・他の商品と比較してみよう |
購入中の段階 | ・店舗での接客 ・ECサイトの決済ページ |
・店員の対応はどうか? ・いつまでこの価格で買えるのか知りたい ・決済までに時間がかかる |
購入後の段階 | ・メルマガ ・SNS ・問い合わせ時の対応 |
・新商品やクーポンの情報を知りたい ・友達にも勧めてみようかな |
顧客の行動や考え方を知ることで、現在の顧客体験について把握しやすくなります。
【ポイント2】顧客評価を調査して課題を明確にする
続いて、顧客評価を確かめるために、店舗やWebサイトでの行動履歴を調べたり、アンケート調査などを行ったりしてデータを集めましょう。
データを取得すれば、客観的に顧客の行動がわかるので、今後の課題も明確になります。
なお、顧客の要望や不満を解決するだけでは不十分です。サービスに価値を感じて他の顧客に勧めたくなるくらいまで顧客体験を上げる必要があります。
【ポイント3】課題を解決するための施策や検証を行う
課題が明確化したら、解決するための施策を立て実行しましょう。
また、施策を実行するだけでは足りません。施策を行った結果を見ながら、顧客体験価値がどう変化したのか、別の施策に変えた方がよいのか考えましょう。
1回の施策で成果が出るとは限らないですが、何度も仮説を立て実行および検証すれば、顧客体験価値が向上しやすくなります。
なお、サービス利用後の段階では、おもてなしにつながるツールの導入をおすすめします。
おもてなしの接客に役立つツールについては、以下の記事もご一読ください。
[clink url=”https://kaiwa.cloud/media/customer/hospitality-tool/”]
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顧客体験価値を上げるためには、自社の商品やサービスを購入してもらうための施策だけでなく、利用後も顧客と接点を持ち続ける必要があります。
たとえばわからない点や苦情について電話を受けた際に、担当者の対応がよくなかったり返答に時間がかかりすぎたりすると、二度と利用してもらえなくなるかもしれません。
そのため、商品やサービスの利用後も、顧客体験価値を向上させる仕組みが必要です。
そのような仕組みを導入したいのであれば、クラウド型CTIサービスのカイクラがおすすめです。
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さらに、従業員の業務効率もアップしたため、精神的負担も解消されています。
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まとめ:顧客満足度や収益アップのためには顧客体験(CX)が重要
顧客満足度を向上させるだけでは、収益アップするとは限りません。顧客体験の向上が必要不可欠です。
まずは顧客体験価値の状況を把握し、さまざまなデータを集めて課題を明確化するのがおすすめです。そして、改善施策を実行して検証し、1つずつ顧客体験価値を高めていくと良いでしょう。
なお、電話対応における顧客体験価値を高めたい方には、カイクラをおすすめします。カイクラを導入することで、顧客情報を正確に把握したうえで電話対応が可能となります。
その結果リピーターへ手厚い対応ができるようになり、顧客体験価値の向上につながるでしょう。
カイクラの機能や導入事例について詳しく知りたい方は、以下の資料をダウンロードの上、ご一読ください。
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