インターネットが普及し、モノも情報も溢れている現代、もはや商品力だけでは競合との差別化は図れません。
多種多様なモノを提供すれば売れる時代ではない今、注目を集めているのが、顧客のニーズや欲求にきめ細かく対応する「CRM戦略」です。
ニーズが多様化する現代、CRMを活用した施策は、どのように顧客との関係性を強化していくのでしょうか?
今回は、CRM戦略の実態やメリット、具体的な進め方を顧客情報の活用ポイントを交えて解説します。顧客満足度が向上し、企業の売上アップにもつながるCRM戦略を、ぜひあなたの企業戦略に活かしてください!
なお、もしも電話対応の業務でCRMの活用を検討されているなら、クラウド型のCTIシステム「カイクラ」がおすすめです。CRMを活用した戦略についてお悩みの方は、以下からお問い合わせください!
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CRM戦略とは
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、「顧客関係管理」を意味します。顧客と企業の関係性も含めた顧客情報を一元管理し、業務に活かします。
CRM戦略は、CRMで一元管理した顧客情報を活用して、効果的な戦略の立案・実行していく施策のことです。CRMを活用して、継続的な収益の確保・拡大を図るために戦略を練ります。
具体的なCRM戦略の例は、以下の通りです。
▼CRM戦略の例
目的の例 | 活用例 |
---|---|
問い合わせサポートの品質向上 | ・問い合わせの内容ややりとりをCRMで管理 ・直近のやり取りを参考に問い合わせに対応 ・月に1回CRMの情報をエクスポートし、よくある問い合わせリストを作成 |
効果的なナーチャリングの実施 | ・過去に資料ダウンロードがあった顧客に対して、関連のある資料やセミナーをメルマガで配信 ・休眠顧客に対して、新商品・サービスを紹介 |
上記はあくまでも例ですが、目的から逆算して「顧客情報を活用した戦略を練ること」が重要です。具体的な手順については、後述します。
なお、ここからは本格的にCRM戦略について詳しく解説します。CRMについて事前に詳しく知りたい方は、以下もご一読ください!
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CRM戦略が必要な理由とは?背景も補足
では、なぜCRM戦略が必要なのでしょうか?
理由のひとつに、顧客の購買行動の変化があります。
現代は、インターネットの発達によって、誰でも簡単に商品やサービスの情報にアクセスできるようになりました。顧客自らが商品の良し悪しを調べた上で、比較・検討を簡単に行うことができる時代です。
そのため、競合の商品・サービスと比べて良いと思ってもらえなければ、自社商品・サービスを選んでもらえないのが実情です。
加えて、顧客が自ら情報を集めなくても、情報が自然と入ってくる時代でもあります。情報があふれる時代だからこそ、適切なタイミングでのアプローチが欠かせません。
競合他社・競合商品との差別化を図るためにも「顧客に合わせた営業・マーケティング方法」が不可欠となり、CRM戦略の必要性が高まっています。
CRM戦略を立てるメリット3つ
CRM戦略のメリットは、以下の3つです。
- データに基づいた営業・マーケティング・サポートが可能となる
- 顧客満足度の向上により売上向上や口コミ効果が期待できる
- 購買行動の変化や生活様式の変化などに柔軟に対応しやすくなる
顧客満足度・従業員満足度の向上、売上向上、業務効率化など、いずれも業務に役立つメリットが豊富にあります。詳しく見ていきましょう。
【メリット1】データに基づいた営業・マーケティング・サポートが可能となる
個人の好みやニーズが多様化した現代では、顧客一人ひとりの要望やニーズにより響く商品・サービスが求められています。「顧客に合わせて最適なものを用意する」といったときに、CRM戦略が効果的です。
たとえば、顧客情報の中に「商品購入履歴」があればどうでしょうか。一度でも商品を購入したことがある顧客に対して、新商品や類似商品を紹介することができます。
いわゆる「休眠顧客の掘り起こし」が、CRMを活用することで実践しやすくなるのではないでしょうか。
他にも「問い合わせ履歴」を管理していれば、電話やメールなどで問い合わせが合ったときに既存顧客であることがわかります。以前のやり取りを参考に対応すれば、サポートもしやすいのではないでしょうか。
部署間の隔たりなく共有できる顧客情報は、企業にとって大きな財産です。担当者以外でも、チャンスを逃すことなく顧客への手厚い対応ができること、担当者の引き継ぎのハードルも下がることなど、副次的なメリットも生み出します。
【メリット2】顧客満足度の向上により売上向上や口コミ効果が期待できる
「顧客満足度の向上につながる施策を実施できること」も、CRM戦略を行うメリットのひとつです。
CRMの活用により、顧客一人ひとりの情報が集約・蓄積されていきます。取引や対応の細かい情報が一元管理されるため、対応履歴をもとに顧客への迅速かつきめ細やかな対応が可能となります。
たとえば、クラウド型CRMシステム「カイクラ」では、電話が来たときに「顧客情報」や直近の「対応メモ」を確認できます。
顧客に名前や要件を1から聞かずとも詳細な顧客情報を瞬時に確認できるため、スムーズに対応できるのではないでしょうか。その結果、顧客満足度向上につながり、良い口コミをいただけることもあります。
顧客満足度が向上しリピーターとなり、リピーターが良い口コミを生み出し、新たな顧客につながる……このようにCRMを活用する戦略を練ることで、良い効果の循環が生まれます。
【メリット3】購買行動の変化や生活様式の変化などに柔軟に対応しやすくなる
価値観が多様化する現代、変化の激しい消費者ニーズに柔軟に対応できる点も、CRM戦略の大きなメリットです。
購買行動の変化や生活様式の変化などによって消費者のニーズが細分化し、変化も激しくなってきています。こういった変化があっても、自社の商品・サービスが「どのような人」に「なぜ」求められているか把握できれば、最適な営業・対応につなげることが可能です。
この点、CRMを活用して顧客に合わせた最適なアプローチを検討・実践していれば、変化に対応しやすくなります。「これまで施策Aの効果が高かったが、在宅中心となった今では施策Bの方が効果が高い」など、CRMがあることで分析しやすくなります。
ここではCRM戦略のメリットを紹介しましたが、CRMのメリット・デメリットは他にもいろいろあります。詳しく知りたい方は以下もあわせてご一読ください!
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CRM戦略の立て方・進め方
ここからは、CRM戦略の立て方・進め方を紹介します。手順は、以下の5ステップです。
- CRM戦略で実現したい目標を決める
- 目標達成につながるCRMツールを選定する
- 自社商品・サービスのターゲット像を分析する
- ターゲットの購買行動を分析・整理する
- 改善したい目的にあわせて施策を実施する
詳しく見ていきましょう。
【ステップ1】CRM戦略で実現したい目標を決める
CRM戦略はあくまでも「CRMを活用した戦略」であって、目的がなければ実施する施策と効果にズレが出てしまいます。そのため、まずは目標を決めましょう。
CRM戦略の目標は、以下の視点で考えることがおすすめです。
- 顧客対応で困っていることを整理する
- 顧客情報を活用して解決したいことを考える
- CRMツールの機能から逆算して考える
目標を定めるためには、まず自社の課題や問題点を洗い出しましょう。
たとえば「顧客情報の部署間の共有ができていない」「顧客からの問い合わせにスムーズに対応できていない」などの課題を挙げていきます。整理した情報を元に優先度を決め、達成したい目標を決めます。
思いつかない場合は、ステップ2のCRMツールの機能を調べてから考えると良いでしょう。
また、可能であれば、このタイミングでCRM戦略で達成したい数値目標(KPI)を立てるのがおすすめです。たとえば「問い合わせ対応の効率化」が目標だとすると、KPIには「問い合わせ対応にかかる時間の10%削減」などです。
【ステップ2】目標達成につながるCRMツールを選定する
次に、ステップ1で整理した目標をもとにCRMツールを探していきましょう。
CRMツールといっても、搭載している機能や特性はさまざまです。便利な機能が豊富なツールも多いため目移りしてしまうこともあるかもしれませんが、目標達成から逆算してツールを選定することが重要です。
特にツール選びで大切なポイントは「使いやすさ」です。豊富なデータが揃っていても、画面が見づらかったり、操作が難しかったりすると上手く活用できません。
初めて触れる人でもすぐに使いこなせるような、直感的な操作ができるものを選ぶことがポイントです・問い合わせして営業資料を貰ったり、操作デモができないか相談してみたりするのがおすすめです。
なお、選び方のポイントやおすすめのCRMツールについては、以下の記事で紹介しています。最適なツール選びにご活用ください。
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【ステップ3】自社商品・サービスのターゲット像を分析する
続いて、施策を打つための分析をしていきましょう。
CRM戦略を立てる上で重要なのが、自社商品・サービスのターゲット像を分析することです。なぜなら顧客が求めている情報やサービスと、提供する情報・サービスにズレがあると施策を打っても効果が上がりにくくなってしまうからです。
CRMを活用して顧客情報を分析し、
- 自社商品・サービスにどのような顧客が興味を持っているか
- どのような顧客が購入・利用しているか
などを整理していきましょう。
自社商品のターゲットとして想定していたものとズレがあった場合、営業戦略を改善したり、再検討したりする際に役立ちます。また、新たなターゲット像が見えてきた場合は、新商品を作る際の参考にもなります。
【ステップ4】ターゲットの購買行動を分析・整理する
ターゲット像がある程度詳しく見えてきたタイミングで、ターゲットの購買行動を整理することをおすすめします。商品やサービスの購入に至るまでの過程をまとめる(カスタマージャーニーなどを作成する)ことで、実際に施策にうつす際の目安となります。
ターゲットは、商品を「認知」し、その商品のことを詳しく知ることで「興味・関心」が深まり、商品を「比較・検討」する過程を経て「購入」に至ります。
カスタマージャーニーを作成すると、どの過程のどの段階で、どのような心理・行動を取って顧客となっているかが可視化されます。
「このタイミングでは、こんな情報が求められている」
「このときは、こんな対応が期待されているだろう」
など、顧客の欲求に対する理解が深まり、CRM戦略を実践する際のヒントとなるでしょう。
完璧に顧客心理を理解することは不可能ですが、収集した情報をもとに精度の高い仮説を立てることは可能です。仮説をもとに、商品・サービスを満足して利用してもらえているか、どのような課題が考えられるかなどの分析にもつながります。
【ステップ5】改善したい目的にあわせて施策を実施する
ターゲットやカスタマージャーニーが明確になったところで、目的に合わせた施策を実施していきましょう。
もしも「より新規顧客を獲得したい」がCRM戦略の目的だった場合、
- そもそも自社サイトに訪れている人はどれぐらいいいるのか
- 訪れた人の中で、問い合わせをしてきた人は何人いるのか
- 問い合わせから商品の購入・利用につながった人は何人いるのか
という流れを順を追って数を見ていくことで、どこを改善すべきかがイメージしやすくなります。たとえば以下の例では、サイトの訪問数が多いにもかかわらず問い合わせ数が少ない課題が見えてきます。
つまり「問い合わせにつなげる導線の強化」が欠かせないことがわかります。このように実際の数値を見ていくと、改善すべきポイントが見極めやすくなります。
なお、具体的な施策の例については以下で紹介しています。あわせてご確認ください。
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CRM戦略の効果を十分に発揮するためには、最適なツールの活用を!
CRM戦略を上手く進めることができれば、顧客満足度の向上や売上アップなどにつながることも多いです。目的に合わせたCRMツールを選定し、CRM戦略を進めてみてはいかがでしょうか。
なお、クラウド型のCTIツール「カイクラ」は、住所などの基本情報のほか、取引の履歴や電話対応でのやりとりなど、顧客情報を詳細に管理することが可能です。
顧客情報を集約・管理できることで、顧客満足度の向上につながるだけではなく、従業員にもさまざまなメリットを生み出します。
▼従業員満足度につながるメリットの例
- スムーズな顧客対応が可能となる
- 部署間での情報共有が容易になる
- 担当者以外でも顧客の対応が可能になる
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