「通話を録音したいけど法律的に問題はない?」
「通話録音のデータはトラブル対応時の証拠になる?」
と考えたことはありませんか?
「通話録音」という行為自体は、法律違反ではありません。しかし違反ではないからといって注意点を知らず通話録音を行うと、通話相手とのトラブルにつながる恐れがあります。
そこでこの記事では、下記を紹介します。
- 通話録音は法律上問題ないか
- 通話録音データの証拠能力
- 仕事で通話録音するときの注意点
この記事を読むと通話録音と法律の関係やポイントがわかりますので、通話録音に関して知りたい方はぜひ最後までご一読ください。
クレーム防止や顧客トラブルでよくある「言った・言わない」に対応するのに役立つのが通話録音です。
ビジネスで通話録音を利用したいとお考えの方は、固定電話やスマートフォンなどデバイスを選ばずに通話録音できる「カイクラ」がおすすめです。
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おさえておきたい!通話録音に関する法律2つ
通話録音に関する法律について紹介します。
- 通話録音は合法
- 盗聴や秘密録音だけでは違法ではない
詳しく見ていきましょう。
「通話録音」は合法!違法ではない
コールセンターに電話した際「この電話はサービス向上のために録音させていただきます。」というアナウンスを聞いたことはありませんか?
多くのコールセンターですでに導入されているように、通話録音は合法です。
また、日本では相手の許可を得ていない通話録音も法律上、問題ありません。
実際に2000年7月には最高裁判所の判決で、相手の同意を得ていない通話録音データは違法ではないとされ、証拠能力が認められました。
詐欺の被害を受けたと考えた者が、相手方の説明内容に不審を抱き、後日の証拠とするため、相手方との会話を録音することは、たとえそれが相手方の同意を得ないで行われたものであっても、違法ではなく、その録音テープの証拠能力は否定されない。
引用元:裁判所「裁判例結果詳細」
通話録音は、相手の同意の有無にかかわらず合法です。
ただしビジネスで通話を録音するためには注意点もあります。注意点について先に知りたい場合は、こちらからご覧ください。
「盗聴」や「秘密録音」だけでは違法にならない
相手の同意を得ない通話録音に「盗聴」や「秘密録音」があります。
それぞれの違いは以下です。
盗聴 | 第三者が無断で録音する行為 |
---|---|
秘密録音 | 会話の相手の同意を得ずに録音する行為 |
実は「盗聴」も「秘密録音」も違法ではありません。
しかし盗聴や秘密録音の場合には、その前後の行為によって違法となるケースがあります。
▼盗聴や秘密録音が違法となるケースの例
- 盗聴のための住居侵入
- 電話回線に盗聴器を仕掛ける
- 通話録音の音声を外部に漏らす
そのため盗聴や秘密録音は違法ではないものの、その前後の行為によっては違法となり罪に問われる可能性があります。当たり前ですが、違法行為にあたる住居侵入や盗聴器の設置、音声情報の漏洩はやめましょう。
盗聴に関しての具体的な違反条例については、こちらの記事で紹介しています。具体的に知りたい方はあわせてご一読ください。
ここまで盗聴や秘密録音は合法だと紹介しましたが、はたして証拠能力はあるのでしょうか?ここからは、盗聴や秘密録音の証拠能力について紹介します。
盗聴や秘密録音でも証拠能力はある?
盗聴や秘密録音も含めて通話を録音することは法律上、問題ありません。
では証拠能力は認められるのでしょうか。
- 刑事裁判
- 民事裁判
それぞれ見ていきましょう。
刑事裁判では証拠として認められない
刑事裁判においては「違法収集証拠の排除法則」があります。
簡単に説明すると「証拠の収集に違法な手続きがあった場合には証拠能力がない」つまり証拠として認められない、ということです。
通話録音に関する裁判ではありませんが、過去の裁判で「違法性のある証拠は証拠能力が否定されるべき」と主張されています。
これを証拠として許容することが将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合においては、その証拠能力は否定されるべきである。
引用元:裁判所「裁判例結果詳細」
つまり不法侵入や電話回線に仕掛けた盗聴器での録音は、違法に取得されているため刑事裁判において証拠として認められません。
刑事裁判で利用するためには、法律に遵守した方法で取得した録音データが必要です。
民事裁判では証拠して認められるケースもある
民事裁判では、盗聴や秘密録音でも証拠として認められるケースがあります。
「著しく反社会的な手段を用いて人の精神的肉体的自由を拘束する」などの人格権侵害を伴う方法を用いていない場合には、無断であったとしても録音した音声データの証拠能力が認められます。
たとえば、弱い立場の人が強い立場の人の音声を無断で録音している場合には、証拠として認められる可能性が高いといえます。
反対に強い立場の人が弱い立場の人の内容を録音したケースでは、認められない可能性があります。理由は、無理やり言わせている可能性があるからです。
民事裁判では、録音データが証拠として認められる可能性があるものの、取得手段が焦点になるといえるでしょう。
盗聴や秘密録音は合法だとわかりましたが、仕事で通話録音をする場合には注意すべき点が3つあります。ここからは、仕事で通話録音をする際の注意点を紹介します。
仕事で通話録音をするときの注意点3つ
仕事で通話録音をする際の注意点を3つ紹介します。
- 【注意点1】法令を遵守し録音することと利用目的を伝える
- 【注意点2】録音データは適切に管理する
- 【注意点3】海外では通話録音が違法になる場合がある
ひとつずつ詳しく解説します。
【注意点1】法令を遵守し録音することと利用目的を伝える
通話内容に個人情報が含まれる場合、個人情報保護法に基づいた対応が必要です。
第二十一条 個人情報取扱事業者は、個人情報を取得した場合は、あらかじめその利用目的を公表している場合を除き、速やかに、その利用目的を、本人に通知し、又は公表しなければならない。
引用:個人情報の保護に関する法律
つまり個人情報保護法で定められている通り、通話録音時には利用目的を公表する義務があります。
コールセンターに電話するときによくある「この通話はサービス向上のため録音させていただきます」のアナウンスの場合、「サービス向上」を利用目的として録音することを相手に通知していることになります。
ただし通話が録音されることを通知することで、相手に心理的な負担を与えることを忘れてはいけません。
通話が録音されるのであれば問い合わせをやめようという心理が働く可能性もあります。
そのため通知する際には、相手に心理的負担を与えることを考慮して、「サービス向上のために」など録音の利用目的を明確にし、悪用しないことの明言が大切です。
【注意点2】録音データは適切に管理する
通話内容から個人を特定できるデータは個人情報となるため、個人情報保護法に基づき、適切な管理が必要です。
個人情報を取り扱う場合は、管理にあたって以下が求められます。
- 個人データを安全に管理し、従業員や委託先も監督すること
- 本人の同意を得ずに第三者に個人データを提供しないこと
- 保有する個人データに関し、本人からの求めがあった場合には、その開示を行うこと
- 事業者が保有する個人データの内容が事実でないという理由で本人から個人データの訂正や削除を求められた場合、訂正や削除に応じること
- 個人情報の取扱いに関する苦情を、適切かつ迅速に処理すること
参考:総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」
録音したデータは、厳重に管理しなくてはいけません。具体的な管理方法は以下です。
▼データを適切に管理するための方法例
- スタッフに情報管理の研修を行う
- データ管理において責任者を設ける
- 離席時にはPCにロックをかける
- セキュリティ対策を行う
通話録音も個人情報であることを念頭に置き、データを適切に管理しましょう。
【注意点3】海外では通話録音が違法になる場合がある
電話を録音するのが違法でないのは日本の法律です。
国によっては違法となる可能性があるため、海外との電話を録音する際には先方の国の法律を確認しましょう。
たとえば以下の国では、通話に参加する全員からの同意を得ずに録音した場合、違法となります。
▼相手の同意がない通話録音が違法となる国の一例
- ドイツ
- アイルランド
- 英国
またアメリカ合衆国では州によって通話録音の考え方が異なります。
カリフォルニア州やミシガン州など13の州では録音前に双方の当事者の同意を得ないと違法です。
このように国や州によって通話録音の法律は異なるため、海外との通話録音のためには事前に法律を確認しましょう。
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仕事の電話を録音する場合、通話録音ができるシステムを導入することがおすすめです。
通話録音システムの「カイクラ」では、操作なしで全通話が自動録音されるため、録音漏れすることがありません。
録音されたデータはクラウドで管理されるため、テレワークや外出先などの環境でも確認ができます。
またカイクラでは、通話内容を自動で文字起こしできる機能があります。
たとえばクレームだと通話が10分を超えることもあるのではないでしょうか。
短い通話ならまだしも、10分を超える通話の中から確認したい箇所を探すのは工数がかかります。
しかし文字起こし機能があれば、通話内容をテキストで見れるので、確認したい箇所がすぐに見つかり人的コストの削減が期待できるでしょう。
さらにカイクラには電話業務を効率化する機能が複数搭載されています。
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- 顧客情報や対応履歴をクラウドで一元管理
- タグによる顧客の分類
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まとめ:通話録音は合法だが録音データは適切に管理しよう!
電話録音の法律について紹介してきました。
電話を録音することは法律上、問題ありません。
相手の同意を得ていない盗聴や秘密録音も違法ではないものの、裁判時に証拠として認められるかは録音データの取得方法に違法性がないかが重要です。
ビジネスで通話録音を行う際には、個人情報保護法に基づいた利用目的の公表やデータの管理に注意しましょう。
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