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CS向上を目指すホンダモビリティ東北が進める、電話応対品質の平準化と情報共有の取り組み

2024年4月、「ホンダ四輪販売南・東北」と「ホンダ四輪販売北・東北」が合併し、株式会社ホンダモビリティ東北が発足しました。現在は東北6県でHonda四輪販売店を展開しています。
合併前の両社は、いずれもお客様満足度指標が全国最下位水準という課題を抱えていました。そこで、統合と同時に顧客対応品質の向上と情報共有の強化を目的として、「カイクラ」を導入。電話応対の見直しや店舗間の連携強化など、さまざまな取り組みを進める中で、カイクラもその一翼を担いました。こうした全社的な取り組みを進める中で、お客様満足度指標も改善傾向となり、結果として10.4ポイント向上しました。
本記事では、カイクラ導入の背景や、店舗での活用状況、各店舗へ活用を広げるための取り組みについて、 新車販売課 課長の温勢氏、新車販売課 販売企画Gr チーフの大濱氏にお話を伺いました。

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  1. 全社的なCS向上施策を進める中で、お客様満足度指標が10.4ポイント上昇
  2. 社内アンケートで96%が「導入してよかった」と回答
  3. 成功店舗の好事例を全社展開し、活用の幅を広げる取り組みを推進
  4. 独自の推進体制と初期研修でのレクチャーを通じて 、店舗間の活用差縮小を推進

統合で顕在化した、属人的な電話対応の課題

――統合前、各店舗の電話対応ではどのような課題がありましたか?

温勢氏:当時は別々の会社だったため、互いの接客状況が全く見えない状態でした。まずは電話対応を見直し、品質を統一する必要がありました。顔の見えないお客様にどう満足いただき、来店に繋げるかという点に非常に苦労していましたね。

左:販売企画Gr チーフの大濱氏、右:新車販売課課長の温勢氏

――具体的にはどのような業務上の支障が出ていたのでしょうか?

大濱氏:担当者不在時の対応が途切れてしまうことが多々ありました。折り返し連絡の管理も付箋頼みだったため、工数がかかる上に対応漏れや伝達漏れが発生するリスクも高かったんです。本社には取引先からの電話も多く、取次工数が非常に高かったと思います。

温勢氏:電話の保留時間が長くなるとお客様も待たされると感じます。特に大きな拠点では多くのスタッフがいるため、誰がどこにいるか把握するのも大変です。電話を取った人がある程度答えられるようにすることが、お客様の満足度向上につながると思いました。

――若手スタッフの「電話が苦手」という意識への対策は?

大濱氏:やはり若い世代にとって電話はハードルが高いと思います。新入社員の研修でカイクラの使い方を教えており、固定電話にもスマホのような機能があることを説明しています。心理的なハードルが下がったかはまだ確認ができていませんが、「スマホ感覚で使える」という安心感により、少しずつ慣れてきているのではないかと思います。

スタッフの戸惑いを期待に変えた、店舗主導の 「カイクラ推進担当」

――導入にあたり、社内の受け止めはいかがでしたか?

温勢氏:最初は、電話対応の改善だけでお客様満足度の課題がどこまで解決するのか、本当に手探りの状態でした。電話対応に課題があることは認識していましたが、それがどう数値に反映されるか、そして何より導入後にスタッフ全員が本当に使ってくれるのかという不安が大きかったですね。

――スタッフの抵抗をどう乗り越えたのでしょうか。

温勢氏:「自分は今まで通りのやり方で対応できているから、新しいツールはいらない」という声も一部ではありました。しかし、実際にカイクラを使っていくうちに「言った言わないの確認ができて自分たちを守ってくれる」「自動で顧客情報が出るから本当に楽だ」と、スタッフがメリットを体感し、理解が深まっていきました。そうした利便性や具体的な好事例を、根気強く伝えていったんです。
大濱氏:本社主導で押し付けるのではなく、お店を巻き込んだ「カイクラ委員会」を立ち上げたことが大きかったと思います。委員会のメンバーに店舗の店長たちも加わってもらい、彼らの意見を取り入れながら運用を組み立てました。また、活用が進んでいる拠点の店長に、自ら「どう活用しているか」を発表してもらう機会も作りました。

温勢氏:象徴的だったのが「あすと長町店」の「メモ入力や情報共有が進んでいる店舗事例」です。CR(カスタマーリレーション)課で直接インタビューを行い、メンバー間で活用を広げるためのミーティング実施例などを資料化し、全社へ展開しました。
あすと長町店では、店長が中心となって月1回のミーティングを開いたり、朝礼で「カイクラでこんないいことがあった」と継続的に発信したりしていました。その結果、営業もサービスも多くのスタッフが、日々の業務の中で自然とカイクラを活用するようになっていきました。

大濱氏:その「あすと長町店」では、ITに強い営業スタッフを「カイクラ推進担当」に任命していたのも効果的でしたね。こうした店舗での好事例を共有することで、他拠点にも活用のヒントを展開していきました。

全社的な取り組みで 、お客様満足度指標10.4ポイント上昇。お店全体で「お客様を把握する」体制へ

――さまざまな改善活動を進める中で、 お客様満足度指標が大きく改善しましたね。この結果についてどのように感じていますか?

温勢氏:はい。一定の手応えは感じています。統合後は、電話応対の見直しや成功事例の共有といったCS向上に向けた施策を強化し、その一環として各店舗でカイクラの活用も進めてきました。そうした多角的な取り組みの積み重ねが、お客様満足度指標の改善につながったのだと思います。 その後、CR課は当初の目的を果たしたことから発展的に役割を終え、その機能は新車販売課へ統合されました。

――導入後、具体的にどのような変化がありましたか?

大濱氏:着信時のポップアップ表示やメモ機能により、担当者以外でもお客様情報や過去のやり取りを即座に確認できるようになりました。
例えば、担当者不在の際でも、代わりに出たスタッフがカイクラのメモを見て「〇〇の件ですね」と対応したところ、お客様から「担当じゃないのによく分かったね、ありがとう」とお褒めをいただいた事例があります。また、ある店舗では店長が率先してメモのテンプレート機能を活用し、不在時の折り返し電話でも営業スタッフがスムーズに代理対応できる仕組みを構築しています。

温勢氏:営業スタッフ同士でカイクラの「通話録音機能」を活用し、実際の録音を聞きながら会話内容を振り返っているシーンも増えました。お客様対応において確認が必要な事案が発生した際、お客様との約束、提案内容の再確認ができる点は非常に便利だという声が上がっています。

大濱氏:これまでは個人の記憶や経験に頼っていた部分が大きかったのですが、カイクラによって「担当者でなければ分からない」状態から、店舗全体でお客様の情報共有がしやすくなってきたと実感しています。

アナログ管理からの脱却と、将来への確信

――当初の不安は解消されましたか?

温勢氏:実際に使い始めてからは、現場での活用も徐々に進み、当初の不安は解消されていきました。それどころか、アナログで管理していた電話連絡帳も不要になり、情報の紛失リスクがなくなっただけでなく、日々の管理業務の負担軽減にもつながっています。

大濱氏:本社にある「お客様相談室」用にも、全拠点の通話内容を確認できるアカウントを作成しました。店舗で「お客様対応において確認が必要な事案が発生した際、本社のスタッフが迅速かつ適切な初期対応に繋げられる体制を整えています。
また、自動車販売店向けの基幹システムと連携し、カイクラのポップアップからボタン一つで顧客情報を開けるため、顧客情報を探す手間が大幅に削減されました。

こうした業務効率化の観点だけでなく、拠点間・スタッフ間の情報共有が進んだという連携面でも効果を実感しています。実際に社内アンケートでは、76%が「拠点内の連携に効果があった」と回答。さらに、96%のスタッフが「導入してよかった」と回答しており、現場から高い支持を得ています。導入にあたっては、シンカさんによる勉強会のフォローも手厚く、非常にありがたかったですね。

――どのような企業にカイクラを勧めたいですか?

温勢氏:特に、異なる文化を持つ組織が統合し、お客様対応力を底上げしたいと考えている企業におすすめです。接客業やサービス業など、CSを重視する業種には大きな武器になるはずです。

大濱氏:複数拠点を展開し、電話対応の品質向上に課題を感じている企業にも有効だと思います。導入時の不安があっても、シンカさんの並走支援があることで、着実に一歩を踏み出せるはずです。電話対応のためのツールに留まらず 、「店舗間の情報共有や、業務効率化を支える大切な基盤」になりつつあると感じています。