士業

間口の広い電話対応をスムーズに
事務処理の効率も上がり、スタッフの負担を軽減
今後はシステム連携を行い、さらなる効率アップを目指す

弁護士法人 兼六法律事務所は石川県に拠点を構え「法的サービスの提供を通じて社会を幸福にします」という理念のもとに、個人の法律相談、企業法務相談を承る法律事務所だ。

今回は、弁護士法人 兼六法律事務所の事務局、小田切氏と佐野氏に「カイクラ」の活用についてお話しを伺った。

    point0123456789
  1. 着信相手が明確になり、受電後の対応がスムーズに
  2. 事務処理業務の効率も向上
  3. 他のクラウドサービスと連携し、さらなる顧客管理の充実化を狙う

多種多様な電話先をしっかり管理、スムーズな電話対応を可能

 弁護士法人 兼六法律事務所は8名もの弁護士が在籍しており、北陸最大級を誇る法律事務所である。弁護士はそれぞれの担当分野で知識を深めているので、最適な解決策を最短で得られることを強みに多くの相談を受けている。交通事故、離婚、相続、企業法務などが主とのこと。相談の品質を常に改善し、相談者の意見をしっかりと受け止める謙虚な姿勢で、相談者から厚い信頼を得ている事務所となっている。

 同社の事務局、小田切氏と佐野氏にお話を伺った。同社では2018年から『カイクラ』を導入しており、長い期間利用している。

「最初は、スタッフが東京のセミナーに行ったときに『カイクラ』というシステムがあるよと見つけてきてくれて、試しに無料版を入れました。試してみて良かったので、本契約になったという流れだったと思います。その頃は今と比べて業務に支障が出るくらい電話の本数が多かったので、負担が少しでも減ればいいなと思いました。今は電話の本数が70~80件ぐらいに落ち着いてきましたが、その頃は1日100件以上かかってきていました」(小田切氏)

 法律事務所にかかってくる電話の相手は、依頼者個人とは限らない。相手方を始め、相手方の弁護士、関係する裁判所、ご家族、関係者、顧問先との企業など、管理しきれないのではないかと思われるほど多い。

「基本的に事務局の者が電話を取るので、弁護士が直接電話を取るシーンはほとんどないのですが。相手方の弁護士の先生からかかってくると、これまで関わりのないパターンも多いので登録されていないことはあります。あとは被後見人のお兄さんとか、関係者からも結構かかってきます。一度かかってきた方は、どんどん登録するようにして『カイクラ』のリスト内で管理しています」(小田切氏)

 いつ・誰に・どんな内容の電話がかかってきても事務局でスムーズに対応できるよう、『カイクラ』上手く活用していることが伺える。

電話先がわかる安心感、スタッフの心理的負担を緩和

「カイクラ」のデスクトップ通知は、使っているパソコン上にポップアップで誰からの着信なのか、担当は誰なのかを表示する機能が備わっている。

「電話がかかってきたら、基本的にはポップアップで相手のお名前を確認しています。注意しなければいけない方からの電話は、名前を編集して『小田切出る』と入れてパッと見てわかるよう工夫しています」(小田切氏)

「『カイクラ』を初めて知ったときは、便利だなと思いました。前の職で、当番のような形で電話の受付をするときがありました。そのときに心理的障害を感じたことがあって。今はポップアップ機能で相手先がすぐ見えるので、すごく気が楽だなと思います。なので、単純に登録している方の名前が出るだけでも、電話を取るときの心のハードルがかなり低くなっています。本当にありがたいですよね。あとは、担当者がまず取ってくれるようになるので、取り次ぎをしなくていいぶん、二度手間が減っています」(佐野氏)

「カイクラ」の基本的な機能であるデスクトップ通知だけでも、電話を受けるスタッフに満足されている。弁護士業界では、話の内容によっては複雑でプライバシーなどにも配慮しなければならないことから、注意しておきたい電話先もいるだろう。そういったときにも、ポップアップで一目見て素早く対応できるのは大きなメリットだと言える。また、名前が見える安心感から、スタッフの心理的負担も和らげることにも繋がっていることがわかる。

「カイクラ」が事務処理面の手間を減らすことにも役立っていると小田切氏は語る。

「以前はかかってきた電話を弁護士に伝えるときに、電話番号も名前も全部こちらが手動で入力して伝えていました。今はコピーするだけです。『カイクラ』の着信履歴をコピーして報告しているので、事務処理が早くなっています。手間が少なくなるので助かっていますね。あとは、電話番号を書かずに伝えると、たまに弁護士から『あの人の電話番号わかりますか?』と聞かれることがあります。『カイクラ』では着信履歴が一覧で出るし、検索機能もあるので使っています」(小田切氏)

「いつもありがとうございます」丁寧なコミュニケーションを実現

「お客様に優劣をつけるわけではないのですが。事務所と深い関係にあるところ、特に顧問弁護士に使っていただいているところには、丁重な対応が必要だと思っています。なので、着信時に名前がわかるのはいいなと思います」(佐野氏)

「結局、私どもでは全部の顧問先を覚えることはできません。『カイクラ』で相手先がわかると、対応を変えることがあります。具体的には『いつもありがとうございます』などと言えるようになっていますね」(小田切氏)

 深い関係にある相手に対して「いつもありがとうございます」と言えることは、他社との差別化に繋がる。「カイクラ」で着信時に名前が見えることによって、余裕のある丁寧なコミュニケーションを実現している。

弁護士業界特化型システムとの連携で、さらなる効率化をめざす

「カイクラ」の活用で今後、期待していることを伺った。

「実は、まだどうなるかは確定していないのですが。今は案件や顧客の管理を『カイクラ』と他のクラウドシステムを連携させてやっています。でも、もしかしたら、業界特化型のクラウドシステムを使うことになるかもしれません。ぜひ連携させて、今後も『カイクラ』を使っていきたいと思っています」(小田切氏)