【シーン別】電話対応の適切な言葉遣いを一覧表で解説|NG例やポイントも

「電話対応の正しい言葉遣いを知りたい」
「電話対応で言葉選びを間違えたくない」
このような悩みはありませんか?

電話対応は、企業の印象を左右する重要な要素であり、適切な言葉遣いで顧客満足度や取引先との関係が大きく変わります。

しかし、正しい敬語や効果的なコミュニケーション技法の習得は簡単ではありません。

本記事では、ビジネスシーンにおける電話対応で役立つ言葉遣いのポイントを、具体例を交えて詳しく解説します。

敬語の基本から効果的なコミュニケーション技法、よくある間違いとその対処法まで幅広くカバーしていますので、最後までご覧ください。

正しい言葉遣いを身につけるためには、自分の言葉遣いが正しいかを知ることが大切です。コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を導入すると、通話内容を自動録音できるため、自分の言葉遣いを客観的に確認でき改善につなげられます。

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目次

電話対応で言葉遣いに気をつける理由

電話対応で適切な言葉遣いが必要とされる主な理由は、下記の3つです。

  1. 信頼感を与えられる
  2. 第一印象が良くなる
  3. スムーズにやり取りを進められる

顔が見えない電話対応で、印象を左右するのは声の調子や言葉遣いです。声や言葉が記憶に残るため、正しい言葉遣いを使用することで丁寧さが伝わり、電話相手と良好な関係を築けます。

また、電話対応で与える印象は、個人だけではなく、企業全体に対してのイメージにも直結する要素です。したがって、暗い印象を与える話し方や間違った言葉遣いは、企業のイメージ低下につながり「この企業は信頼していいのだろうか」と不信感を与える恐れもあります。

電話対応での言葉遣いは企業のイメージにも影響を与えるため、正しい遣い方を身につける必要があります。基本的な電話対応のマナーに関しては以下の記事で解説しているので、ご一読ください。

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【シーン別】電話対応の適切な言葉遣い一覧表

電話対応における適切な言葉遣いは、ビジネスの印象を大きく左右します。ここでは、以下のシーンに応じた適切な言葉遣いの例を紹介します。

  1. 受電・架電時
  2. 通話時
  3. 終話時
  4. クレーム対応時
  5. 特殊なケースのとき

これらの基本表現を身につけることで、好感を持ってもらいやすい電話対応が可能です。

以下の記事では、例文付きで電話対応の言葉遣いを解説しているので、あわせてチェックしてください。

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【シーン1】受電・架電時

最初に、受電と架電時の言葉遣いをみていきましょう。

以下の例文は、受電時と架電時の基本的な対応です。適切な言葉遣いは、相手に良い印象を与え、円滑なコミュニケーションを築くための基礎と言えます。

▼受電時

状況 フレーズの一例
3コール以内で電話に出たとき 電話ありがとうございます。株式会社○○でございます。
電話に出るまで4コール以上かかったとき お待たせいたしました。株式会社○○社でございます。
電話の相手を確認するとき 恐れ入りますが、お名前をお聞かせいただけますでしょうか。

▼架電時

状況 フレーズの一例
電話をかけたとき お世話になっております。株式会社○○の△△と申します。
担当者につないでもらうとき 恐れ入りますが、□□様はいらっしゃいますでしょうか。

とくに初めての接触となる電話の冒頭では、丁寧かつ明確な言葉遣いを心がけましょう。状況に応じたフレーズを自然に使えるよう練習することで、好感をおぼえてもらいやすい電話対応ができるようになります。

【シーン2】通話時

次に紹介するのは、通話中の適切な言葉遣いです。

これらの例文は、通話中によく遭遇する状況での適切な言葉遣いを示しています。内容の確認や相手への依頼、担当者不在の際の対応など、さまざまなシーンに対応できるフレーズを用意しておくことが大切です。

状況 フレーズの一例
内容を確認したいとき 申し訳ございません。ただいまの○○についてもう一度ご説明いただけますでしょうか。
あいづちを打つとき ・はい
・ええ
・左様でございますか
相手に依頼するとき 大変恐縮ですが、○○していただけますでしょうか。
担当が不在のとき 申し訳ございません。担当の○○は只今席を外しております。戻り次第、こちらからお電話させていただいてもよろしいでしょうか。

円滑なコミュニケーションを図るためには、状況に応じた適切な表現を使いましょう。とくに、あいづちを打つ際の「うん、うん」は「見下されている」「馬鹿にされている」と感じる方が多いので控えましょう。

紹介した例文を自社の業務内容や顧客層にあわせてカスタマイズし、日々の電話対応に活用してください。

【シーン3】終話時

電話を終える際の言葉遣いも、相手に与える最後の印象として重要です。ここでは、電話を受けた場合と、かけた場合の適切な終話時のフレーズを確認しましょう。

以下のフレーズは、ビジネスシーンにおける基本的な終話の言葉遣いです。どちらの場合も、感謝の言葉を述べることが重要です。

状況 フレーズの一例
電話を受けて切るとき お問い合わせありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。失礼いたします。
電話をかけて切るとき お忙しいところお時間をいただき、ありがとうございました。貴重なお話を伺えて大変参考になりました。それでは失礼いたします。

電話を受けた場合は、相手の問い合わせや連絡に対する感謝を示し、今後の関係継続への期待を表現します。一方、電話をかけた場合は、相手の時間を割いてもらったことに感謝の言葉を添えましょう。

【シーン4】クレーム対応時

顧客が怒りや不満を抱えていることが多く、冷静な対話が難しいクレーム対応は、ビジネスにおいてもっとも難しい場面のひとつです。

適切な言葉遣いと対応は、問題解決と顧客満足度の向上に直結します。以下に、クレーム対応時の適切なフレーズを紹介します。

状況 フレーズの一例
謝罪するとき ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。至急対応いたします。
理不尽な要求をされたとき お客様のお気持ちはよく理解いたしました。申し訳ございませんが、○○につきましては社内規定により対応いたしかねます。代替案として△△はいかがでしょうか。
電話を切らせてくれないとき お客様のお気持ちはよくわかります。ただ私ではお答えいたしかねますので一度お電話を切らせていただき、改めて担当からご連絡させていただいてもよろしいでしょうか。

クレーム対応時は、まず相手の話をしっかりと聞き、共感の姿勢を示すことが重要です。そのうえで、具体的な解決策や代替案を提示するようにしましょう。

下記の記事では、クレーム対応のポイントをまとめています。気になる方はチェックしてください。

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【シーン5】特殊なケースのとき

最後は、特殊なケースに遭遇したときです。そのような状況でも、適切な言葉遣いで冷静に対応することが求められます。

状況 フレーズの一例
機密情報に関する問い合わせを受けたとき 申し訳ございません。セキュリティ上の理由により、お電話ではお答えいたしかねます。
相手の声が突然聞こえなくなったとき 〇〇様、ただいま音声が途切れてしまいました。お手数ですが、もう一度お話いただけますでしょうか。
自分では対応できない状況のとき 申し訳ございません。ただいまの件につきましては、担当部署に確認が必要でございます。お時間をいただき、後ほどご連絡させていただいてもよろしいでしょうか。

特殊なケースに遭遇した際は、焦らずに冷静に対応することが重要です。必要に応じて上司や他部署に相談し、適切な対応を心がけましょう。

特殊なケースへの対応力を高めるには、日頃からさまざまな状況を想定し、適切な対応方法を考えておくことが大切です。また、社内で定期的に事例共有や研修を行うことで、組織全体の対応力向上につながります。

電話対応のNGな言葉遣い一覧表


普段使用しているなじみのある言葉のなかには、誤用している言葉も多く見られます。

下記の言葉遣いは、間違った使い方や好ましくない使い方の一部です。一覧表にまとめたので、ぜひご参照ください。

間違った言葉遣い 正しい言葉遣い
おられますか いらっしゃいますか
お帰りになられる お帰りになる
お名前をいただく・頂戴する お名前を伺う
ございますでしょうか ございますか
ご苦労様です お疲れ様です
ご覧になられる ご覧になる
させていただきます >いたします
しばらくお待ちください 少々お待ちくださいませ
よろしかったでしょうか よろしいでしょうか?
了解いたしました 承知いたしました
○○部長に伝えます 部長の○○に申し伝えます

上記を参考に、普段の電話対応で間違った使い方をしていないか整理することをおすすめします。

とはいえ、「とっさに正しい言葉遣いが出てこない」「適切な表現がわからない」という方は、手元によく使うフレーズをまとめたマニュアルがあると安心です。

手元にない場合は、以下より電話対応のマニュアルを無料でダウンロードできます。基本的なフレーズやマナーを学びたい方や見直したい方もぜひご確認ください。

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敬語の種類3つをおさらい

敬語の種類は、下記のとおりです。

  1. 丁寧語
  2. 尊敬語
  3. 謙譲語

「です・ます」を語尾につける丁寧語は、日常的に使用している言葉のためわかりやすい敬語です。しかし、尊敬語や謙譲語は「なんとなく」使っている方も多いのではないでしょうか。改めて解説します。

【種類1】丁寧語

丁寧語は、敬語のなかでもわかりやすく、老若男女問わず使用している言葉です。相手に敬意を表す敬語で、語尾に「です」「ます」「ございます」をつけて丁寧な表現にします。

  • 行く ⇒ 行きます
  • 見る ⇒ 見ます

日常でも使用することが多い丁寧語は、基本的に難しくない表現のひとつです。

【種類2】尊敬語

尊敬語は、丁寧語と同様に相手に敬意を表す表現です。丁寧語と異なるのは、相手の行動や物事に対して敬意を表す点です。すなわち、尊敬語の主語は必然的に相手と考えてください。

  • 行く → お越しになる ⇒「社長は今からお越しになる」
  • 見る → ご覧になる  ⇒「社長がこのデータをご覧になる」

このように自分ではない相手(社長)に対して使います。一方で自分に対して「私がこのデータをご覧になる」とはいいません。尊敬語は「相手を立てる」意味合いがあると覚えておきましょう。

【種類3】謙譲語

謙譲語は、自分をへりくだって相手に敬意を表す言葉です。尊敬語は相手の行動を高める表現であるのに対し、謙譲語は自分の行動を低める表現と言えます。

  • 行く → 伺う    ⇒「私が今からそちらへ参ります」
  • 見る → 拝見する  ⇒「私がこのデータを拝見します」

いずれも自分がへりくだり、相手を立てる表現です。主語が相手であれば「あなたがこのデータを拝見します」とはいいません。

尊敬語と謙譲語の区別は、敬語に不慣れな方にとっては難しく感じますが、主語が誰かで考えるとわかりやすくなります。主語が相手(目上の人)の場合は尊敬語、主語が自分の場合は謙譲語を使用しましょう。

電話対応で言葉遣いに気をつけるポイント3つ

電話対応で言葉遣いに気をつけるポイントは、下記の3つです。

  1. イエス・バット話法、イエス・アンド話法を使う
  2. クッション言葉を使う
  3. 間違いやすい言葉遣いを把握する

スムーズに会話をするために、上記3点の詳細を理解して積極的に使用しましょう。
ひとつずつ紹介します。

【ポイント1】イエス・バット話法、イエス・アンド話法を使う

イエス・バット話法とイエス・アンド話法は、最初に相手の意見を受け入れる「イエス」を用いて自分の意見を伝えるテクニックです。反対に否定する「ノー」から会話に入ると、スムーズなやり取りができなくなる恐れがあります。

  • イエス・バット話法
    例 「はい、おっしゃるとおりでございます。しかし弊社では、そのような~~~」
  • イエス・アンド話法
    例 「わかります、そうですよね。○○様、実はこのような方法もございまして~~~」

相手の申し出や意見に対して、まず「そうですね(yes)」と受け入れます。その上で「しかし(but)〜」「実は(and)〜」と自分の意見を伝えることで、相手を否定している印象を少なくします。

そのため、クレーム電話などの対応でも活用できるこの技法は、相手の納得感を誘える話法です。

意見を否定されると会話の流れや印象は悪くなりやすくなるため、できる限り相手に寄り添うような会話を心がけましょう。

【ポイント2】クッション言葉を使う

クッション言葉とは、相手に何かを尋ねたり断ったりする際に、本題の前に使用する言葉のことで、クッションフレーズともいいます。

電話相手に聞きにくいことや言いにくいことも、クッション言葉を使うと伝えやすくなります。

電話対応で使用しやすいクッション言葉の例は、下記のとおりです。

活用シーン クッション言葉
相手に尋ねるとき ・差し支えなければ
・お伺いしたいことがありまして
依頼を断るとき ・申し訳ありませんが
・せっかくですが
相手に依頼するとき ・恐れ入りますが
・お手数をおかけいたしますが

クッション言葉を活用できるシーンは多く、雑で失礼な印象を軽減でき、相手を配慮する気持ちを伝えられます。覚えておくと無意識のうちに使用できるため、最初はメモを用意して積極的に使用しましょう。

また、下記の記事ではクッション言葉を会話例をもとに解説しています。気になる方はぜひご確認ください。

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【ポイント3】間違いやすい言葉遣いを把握する

ビジネスシーンでの言葉遣いについて、多くの方が陥りやすい敬語の間違いがあります。

以下の例を参考に、自分の言葉遣いをチェックしましょう。

ケース
尊敬語と謙譲語の使い分けができていない 誤「拝見していただけますでしょうか」
正「ご覧いただけますでしょうか」
二重敬語 誤「お見えになられました」
正「お見えになりました」
コンビニ・ファミレス用語 誤「〇〇の方でよろしかったでしょうか?」
正「〇〇でよろしいでしょうか?」
丁寧さに欠ける言葉・表現 誤「これで大丈夫ですか?」
正「こちらで問題ございませんか?」

「丁寧にしよう」と意識しすぎたり知識がなかったりすると、間違った言葉遣いになりやすいです。間違った言葉遣いを正すためには、正しい知識を得て繰り返し練習することが大切です。

まずは、自分の会話内容で間違った言葉遣いを使用していないか確認し、ひとつずつ直していきましょう。

電話対応にはマナーや心構えも大切

電話対応では、正しい言葉遣いだけではなく、適切なマナーと心構えも重要です。相手への思いやりと気配りが、好印象につながり、円滑なコミュニケーションを取れるようになります。

たとえば、「クライアントから営業担当に急用の電話があったが、その担当が休み」の場合を例に考えましょう。

単に「担当が不在なので対応できません」と伝えるのではなく、「状況を確認して、本日中にご連絡します」などの思いやりのある対応が、相手の信頼獲得につながります。

また、以下のような行動は避けるべきです。

  • 3コール以内に電話に出ない
  • 相手の話をさえぎって話す
  • 無言で電話を保留にする など

「電話は3コール以内に出るのがマナー」としている会社が多くあります。また相手の話をさえぎったり許可を取らずに保留にしたりすることは、相手に「失礼」と受け取られてもおかしくありません。

これらのマナー違反や不適切な対応は、相手に悪印象を与え、信頼を損なう恐れがあります。

そのため、適切な言葉遣いを学ぶと同時に、電話対応におけるマナーや心構えも身につけることが大切です。相手の立場に立って考え、どのような対応が相手との気持ちの良い対応に必要かを常に意識することで、より良い電話対応ができるようになります。

電話対応のマナーや心構えをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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適切な言葉遣いを習得する場合は自動録音ができるカイクラがおすすめ

適切な言葉遣いを習得するためには、まず間違った言葉遣いをしていることに気づき、修正をする必要があります。間違った言葉遣いを使用しているか確認したい場合は、実際の通話内容を録音して確認するのがもっとも近道です。

しかし、ビジネスの電話をその都度手作業で録音するのは手間がかかります。そこでおすすめなのが、電話業務効率化ツール「カイクラ」です。

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▲通話録音データをテキストで確認するときのイメージ

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まとめ:電話対応の適切な言葉遣いは企業イメージの向上につながる

電話対応における適切な言葉遣いは、企業イメージを大きく左右する大切なポイントです。

しかし、日々の業務に追われると、つい言葉遣いがおろそかになる場合もあります。定期的に言葉遣いを見直し、必要に応じて改善しましょう。

本記事で紹介した内容に注意を払い、適切な言葉遣いを心がければ、企業イメージの向上につながります。適切な言葉遣いは、ビジネスコミュニケーションの基本であり、継続的な学習と実践が求められます。

適切な言葉遣いを習得するためには、コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を利用して、自身の通話録音を客観的な視点から聞き返しブラッシュアップするのがおすすめです。

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この記事を書いた人

カイクラ編集部です。カイクラ.magは、株式会社シンカが運営するオウンドメディアです。 「音声を記録し、会話を企業価値に」をモットーに、「会話」に関する様々なテクノロジーや最新情報、企業の業務効率化や社内コミュニケーションの活性化事例など、すべての企業にとってお役に立てる情報を幅広く発信します。

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