不動産

沖縄の住まいと暮らしを支え、まもなく10,000戸 データで築く「安心の管理体制」と「充実の福利厚生」

沖縄県内で6店舗を展開し、スタッフ100名超、管理戸数約9,664戸を誇る県内トップクラスの株式会社琉信ハウジング。
同社では、ピーク時には本店の1階だけで月4,000件以上(1日100件以上)もの膨大な着信があり、常に電話対応に追われて目の前のコア業務が中断されてしまう現場の負担や、手書きメモの運用によるアナログな伝言不備が課題となっていました。
同社は主観的になりがちな「忙しさ」を正確な受電データとして可視化し、伝達の行き違いを解消して対応のスピードを高め、安心感を醸成する環境を整えるため、「カイクラ」を導入しました。
今回は導入の経緯や現場の変化について、DX推進部 部長 山城 氏にお話を伺いました。

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  1. ポップアップと履歴共有で月4,000件の着信対応の負担と連携ミスを解消
  2. 部署別の受電可視化により、市場動向に応じた人員配置を実現
  3. 通話録音でのカスハラ抑止と台風時のSMS一斉送信で管理強化
  4. 受電の数値化で上層部を納得させ土曜日完全休業へ

月4,000件の膨大な電話対応の負担と連携ミスの解消へ、感覚をデータ化するカイクラ導入の背景

――はじめに、カイクラの導入を検討された背景には、どのような課題がありましたか?

当社は沖縄県内で6店舗を展開し、スタッフ100名超、管理戸数約9,664戸(3月末時点)を誇る不動産会社です。当時抱えていた課題は、17年前から使用していた自社開発の基幹システムを見直し、、業務の効率化とDXを推進することで、管理クオリティをさらに高い次元へと引き上げることでした。沖縄の地に根ざし、お客様一人ひとりの快適な暮らしや住まいを支え続けることが当社の使命だからです。

賃貸管理業において電話対応は業務の要ですが、その件数は非常に膨大です。実は当時、本店の1階(賃貸管理部)だけで、最も多い月には4,000件以上(1日100件以上)もの着信があり、常に誰かが電話対応に追われて目の前のコア業務が中断されてしまう状況でした。

また、当時は電話でお客様から伺った内容を「手書きのメモ」で担当者へ回すというアナログな運用を行っていたため、社内での連携ミスや伝言の不備が少なからず発生していました。伝達の行き違いから「朝に電話した件の折り返しがない」と同じお客様から重ねてお電話をいただくような、無駄な再入電やクレームも多々ありました。そのため、お電話口で伺ったご要望や状況を「100%正確に、かつ瞬時に」社内で共有し、対応スピードの向上と、より強固な安心感を提供したいという目的がありました。

――システム導入によって、ほかに変えたいと考えていた点はありましたか?

電話対応における社内連携の「精度とスピード」をより確かなものにし、属人的な「忙しさ」を数値化して組織の働き方改革に繋げたいと考えていました。

スタッフそれぞれが抱く「電話が多くて忙しい」という感覚は主観的なものであり、客観的なデータとして可視化しなければ、適切な人員配置や業務改善の判断ができません。受電数が100〜200件ある部署と、30件ほどの部署では、同じ「忙しい」でもその負荷を単純に比較することはできないのです。ただ「電話が多くて大変です」と伝えるだけでは、上層部からも「ただの不満ではないか」と捉えられかねず、組織としての根本的な解決には至りません。正確な受電データを基にスタッフの働く環境そのものをより良く変えていくため、カイクラの導入を決めました。

録音データの客観的なエビデンス化と、IVR(音声自動応答)・IP電話の活用で社内連携が強固に

――実際に運用を始めてから、お客様への対応や受電状況にはどのような変化がありましたか?

当社では繁忙期になると非常に多くの電話が鳴り響きますが、カイクラを導入してからは担当者への取り次ぎが以前よりも格段にスムーズになりました。着信と同時にどのお客様、あるいはどの会社様からのお電話なのかがポップアップで画面に表示され、ひと目で判別できるようになっています。

以前は、社内の伝言不備から何度も重ねてお電話をいただくような状況がありましたが、カイクラの導入によって誰がいつ対応したかの履歴が画面上で一目瞭然になったことで、お客様をお待たせすることなく、最適な形でスピーディーに連携できるようになりました。その結果、導入初期段階で重複する無駄な着信などが約300件減少し、連絡の行き違いによるクレームも大幅に減少しています。

また、IVRによる部署ごとの振り分けや、JBRの駆けつけサービスへの自動転送を併用することで、月約700件の着信削減にも成功しています。
カイクラで受電数を部署ごとに分けて数値化・可視化しているのですが、効率化によって管理課への着信は大きく減った一方で、募集を担う斡旋課への着信はむしろ増えているという変化が、データとしてはっきり見えるようになりました。

その理由は、沖縄は入居率が非常に高く、物件を探している人が多いのに物件が足りないため、問い合わせが殺到していることにあります。具体的には、テーマパーク「ジャングリア(JUNGALIA)」の開業に伴う北部エリアの従業員向け住宅需要の急増や、県外からの移住・進学に伴う問い合わせなどが挙げられます。「効率化すれば一律に電話が減る」という単純な話ではなく、市場の動きによって部署ごとの負荷が変動するのです。それをカイクラで部署別に可視化できているからこそ、状況に応じた最適な人員配置の判断ができていると感じています。

――お電話の内容を正確に把握される面や、電話対応以外の活用について教えてください。

カイクラの全通話録音機能とIVRの組み合わせは、特にお客様対応の質向上と、スタッフの安心感に大きく貢献しています。

お電話が終わった後でも、会話データをすぐに再生して内容を再確認できる環境ができたため、スタッフもより安心して対応に臨めるようになりました。

さらに、電話がかかってきた際に「この通話は録音されています」というアナウンスが流れるため、カスタマーハラスメントへの抑止力としても非常に有効に機能しています。実際、直近でも支店でカスハラ問題が発生した際、ただちに録音データをダウンロードし、緊急役員会議に提出しました。「生の音」のデータがあることで、テキストだけでは分からないリアルな状況を役員が的確に判断できる体制が整っており、非常に重宝しています。

また、営業スタッフが外出先でお客様とやり取りをする際も、社内で導入しているIP電話アプリを活用しています。携帯電話からの発信であっても会社の固定電話番号からの発信扱いになり、その会話もカイクラに自動で記録・蓄積される仕組みを整えています。これにより、社内のバックオフィス側でもすぐに会話データを確認して内容を整理できるようになり、外出先のスタッフや別部署とのスムーズな連携が実現しています。

台風時のSMS一斉送信による入居者対応と、”生の音”でリアルな温度感を正確に把握

――顧入居者様への連絡インフラとしての活用には、どのような変化がありましたか?

当社では、入居者様向けの一斉連絡インフラとしてもカイクラを非常に重宝しています。例えば、沖縄では台風対応が欠かせませんが、以前は全物件を回って掲示板に対策の張り紙を貼っていました。しかし管理戸数が増える中、1日ですべての物件を回ることは物理的に不可能だったのです。

そこでカイクラを活用し、システム上で高台にある物件や、過去に被害が大きかった物件、雨漏りの恐れがある古い物件など、対象を確実に絞り込んで、台風対策動画のリンク付きSMSを一斉送信する運用を始めました。従来の電話対応という枠組みを超えて、入居者様への迅速な情報提供や注意喚起の手段としても、カイクラが大きな役割を果たしてくれています。

受電状況の可視化で「土曜休業」を実現、働き方改革や受電過多に悩む企業へ

――今後、カイクラをどのように活用していきたいとお考えですか?

当社は現在、直近の目標である「管理戸数10,000戸」の達成を目の前に控えており、もう間もなくで達成できる予定です。この人手不足が深刻化する時代の中で、管理戸数の拡大と確実な対応を両立させるためには、カイクラをはじめとするDXツールの活用によるインフラの強化が不可欠です。

今期の基幹システム移行作業が落ち着き次第、公式LINEアカウントとの連携なども視野に入れています。お客様とのLINEでのやり取りもカイクラに一元集約できれば、さらなるリアルタイムな情報共有の向上に繋がると期待しています。

――カイクラの導入が効果的だと感じるのはどのような会社ですか?

当社と同じように「賃貸管理業」や「不動産業全般」で、受電数が膨大になりスタッフのコア業務が圧迫されている会社や、「言った・言わない」の連絡トラブルに悩んでいる会社には間違いなくマッチするシステムだと思います。自信を持ってお勧めしたいのは、人手不足の中で「客観的なデータに基づいて働き方改革や福利厚生の充実を進めたい」と考えている企業です。

当社はカイクラで土曜日の受電状況を徹底的に数値化・分析したことで、「土曜日はそこまで着信が多くない」という事実を客観的な数値データとして示し、上層部を納得させ、業界では珍しい「土曜日完全休業(土日祝の全社休み)」という、福利厚生の大幅な拡充に繋がる決定へと導くことができました。

「忙しい」という個人の感覚を「正確な受電データ」として可視化し、組織の仕組みやスタッフの働く環境を根本から良くしたいと考える現場にとって、受話器を取る前にお相手の状況が分かり、過去の履歴を引き継げる安心感は、どのような会社であっても共通の大きな価値になると思います。

受電の可視化が現場の安心へ カイクラと共に築く「理想の管理体制と働き方」の形

――今後はどのような「理想の管理体制」や「顧客対応」を追求していきたいですか?

カイクラを導入した当初は、膨大な電話業務の可視化や効率化、社内連携のミス防止、固定電話の録音などが主な目的でした。しかし実際に運用してみると、いつでもどこでも正確に状況を把握・共有できる環境そのものが、現場で働くスタッフの大きな安心感に繋がっています。

当社の役割は、オーナー様の大切な資産をお預かりし、入居者様に安心で快適な住環境を提供することです。単に作業を効率化して時間を短縮するだけでなく、「お客様をお待たせしない」「お互いの行き違いを無くす」「お電話口のリアルな温度感を組織全体で共有する」といった、応対と管理の品質そのものを高めていきたいと考えています。

現在、当社は直近の目標である10,000戸のクリア、そして次なる20,000戸への挑戦を見据えながら、将来的には人手を増やすことなく質の高いサービスを提供していきたいと考えています。今後もAIをはじめとする最新のテクノロジーを賢く取り入れ、スタッフが生き生きと働ける環境を守りながら、琉信ハウジングに関わるすべての人に安心と信頼のサービスを提供し、沖縄の住まいと暮らしの発展に深く貢献していきたいと思っています。