金融

録音が信頼に変わる 証券会社が実践する、営業担当とお客様を守る顧客対応の仕組み

「お客様との共存・共栄」を経営理念に掲げ、FX・CFD・商品先物など幅広いデリバティブ取引サービスを展開するAIゴールド証券株式会社。
創業以来70年を超えるカネツグループの中核を担う同社は、「お客様の大切な資産形成に向き合う証券会社として、一つひとつの取引に誠実に取り組む」という姿勢のもと、近年はネット中心の受動的な体制から脱却し、サポートを必要とするお客様へ能動的にアプローチする対面営業組織を新設。
その組織変革とともに、営業担当の携帯通話を録音・管理する仕組みとして「カイクラ」を導入しました。

同社では「カイクラ」を顧客対応時のトラブル防止や金融業界特有のコンプライアンス対応にとどまらず、お客様との長期的な信頼関係を育む基盤として位置づけています。
今回は導入の経緯や現場にもたらされた変化について、代表取締役社長 辻村氏、コンサルティング部 本部長 森村氏にお話を伺いました。

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  1. カイクラ導入の決め手はコスト・スピード・リアルタイム性
  2. 録音が「証拠」と「牽制」に。注文トラブルとコンプライアンス管理を両立
  3. 「記録」が「信頼」に変わる。録音データが生む顧客との長期的な関係
  4. 能動的な対面営業組織の立ち上げとともに、お客様との信頼を築く基盤へ

「すぐ確認できる」が生む安心感。お客様との信頼を守る録音環境へ

――はじめに、カイクラの導入を検討されたきっかけについて教えてください。

森村氏: 弊社はFXやCFD、コモディティ取引を手掛ける証券会社です。私たちが大切にしているのは、お客様の大切な資産形成に向き合う証券会社として、一つひとつの取引に誠実に取り組むことです。

固定電話の録音機能はすでに持っていましたが、対面営業組織の立ち上げにともない営業担当に携帯電話を支給することになり、その通話録音をどうするかが課題となりました。
弊社は親会社が自社開発の技術を持っているものの、数台レベルの少ない台数での導入や追加構築になると、莫大な初期費用がかかってしまう点がネックでした。

――数あるシステムの中で、カイクラを選んだ「決め手」は何ですか?

森村氏:カイクラの導入を検討するにあたり、複数のキャリアを比較検討しました。
しかし、電波の問題で接続できないものや、録音オプションを加算すると結局コストが変わらない上に、通話終了後30分が経過しないと録音を聞き直せないものもありました。

決め手になったのはコストの低さと導入スピード、そして通話終了後わずか数秒で管理画面から録音を確認できるリアルタイム性でした。
証券会社として「いざという時にすぐ確認できる」という安心感は、お客様との信頼を守るうえで欠かせない要件でした。

「言った・言わない」をゼロに。数秒で聞き直せる録音が、注文ミスとリスクを防ぐ

――実際に運用を始めてから、現場での通話管理にはどのような変化がありましたか?

森村氏: 最も大きな変化は、注文トラブルへの備えがより万全になったことです。弊社では営業担当が代行受注を行っており、お客様の注文内容と実際の発注が食い違うケースへの備えが不可欠です。そういった場面でも、今はすぐに録音を聞き直して事実確認ができます。

「言った・言わない」の水掛け論にならず、録音という客観的な記録をもとに誠実に対応できることは、お客様との間で注文内容に相違が生じた場合の事実確認・対応プロセスの透明性を高める意味でも、非常に大きな安心材料になっています。

――管理画面での把握が、営業担当の行動にも影響を与えているとのことですね。

森村氏: はい。営業担当全員に会社支給の携帯電話を持たせており、その通話がすべてカイクラの管理画面で確認できます。場所や時間を問わず、お客様とのやり取りの状況が可視化されるようになりました。

録音されているという意識が営業担当一人ひとりの言葉を自然と正しい方向に引き締めてくれています。金融業界では金銭面での表現に高い規律が求められますが、録音があることでより規律が保たれており、そうした面でも導入のメリットを感じています。

録音をただ「貯める」から、営業を「導く」データへ。通話履歴が生む顧客との深い信頼

――導入後、営業担当はどのように録音を活用していますか?

森村氏:各営業担当は自分の通話録音を自分で確認することができます。お客様との前回のやり取りを聞き直して、次の会話に備えるような使い方をしている営業担当もいます。金融の世界では、お客様の投資スタンスやそのときの状況をきちんと把握したうえで提案することが信頼に直結します。録音をメモ代わりに活用することで、「よく覚えていてくれた」とお客様に感じていただける丁寧な対応が自然と生まれています。

――管理者側から見て、営業担当の通話録音を確認することにはどのような意義がありますか?

辻村氏:営業担当が社外でお客様と話す場合、管理者としてその内容を把握することは容易ではありません。しかし、管理画面でいつ・どれだけ・どのような内容のやり取りをしているかまで確認できることで、営業担当が適切な対応をできているかどうかをしっかり把握することができます。

金融業界では、お客様との会話の内容一つひとつに責任が伴います。録音が残るという事実そのものが営業担当の意識を自然と高め、適切なコンプライアンス対応を促してくれています。こうした日々の積み重ねこそが、お客様との長期的な信頼関係の土台になっていると感じています。

受け身のネット注文から、能動的な対面営業へ。カイクラが支える「攻めの組織」への転換

――これまでのネット中心の体制から、能動的な対面営業組織へと転換されたきっかけを教えてください。また、そのタイミングでカイクラを導入されたのはなぜでしょうか。

辻村氏:これまでもお客様とのやり取りはありましたが、どちらかというとお客様からの注文を受けることが多い体制でした。

しかし実際にこちらから直接お客様に話しかけてみると、せっかくの取引機会を活かせていなかったり、取引を始めたいのに一歩が踏み出せずにいたりと、こちらから声をかけることで動き出せるお客様が想像以上に多くいらっしゃいました。
だからこそ、受け身の体制から脱却し、こちらから能動的にアプローチする対面営業組織を立ち上げることを決断し、その組織を動かすための仕組みとしてカイクラを同時に導入したのです。

――今後、カイクラをどのように活用していきたいとお考えですか?

辻村氏:蓄積された通話録音データは、これからさらに活用の幅を広げていきたいと思っています。弊社では2025年7月より、MTcXを通じて金・原油・穀物・銅など16銘柄のコモディティ取引の提供を開始しました。コモディティ取引は専門性が高く、お客様一人ひとりの投資スタンスや状況を丁寧に把握したうえでご提案することが特に重要です。
録音データを活用することで、お客様との会話の積み重ねを次の提案に活かし、より深い信頼関係を築いていくことができると考えています。日本の対面市場ではこれまでほとんど提供されてこなかったこの世界を、より多くのお客様に届けていくうえで、カイクラはお客様との信頼を支える基盤のひとつとして、引き続き重要な役割を担ってくれると考えています。

お客様の資産と信頼を守り、共に歩む金融サービスを。カイクラが担う「信頼のインフラ」

――貴社にとって、カイクラはどのような役割を担っていますか?

森村氏: 一言で言えば、「守り」と「攻め」の両輪を支えるインフラです。トラブル発生時の事実確認というリスクヘッジだけでなく、営業担当が適切なコンプライアンスのもとでお客様と向き合えているかを担保する仕組みとして、日々の営業活動の土台になっています。

辻村氏:お客様の大切な資産形成に向き合う証券会社として、一つひとつの通話に責任を持つことは当然のことです。カイクラがその記録を正確に残してくれるからこそ、営業担当は自信を持ってお客様と向き合えます。録音があるという安心感が、誠実なコミュニケーションを自然と生み出してくれていると感じています。

――最後に、導入を検討されている企業へのアドバイスをお願いします。

辻村氏:まず同業の金融業界、証券・FX・CFD・保険といった、通話録音が必須またはこれから必須になっていく業種には、ぜひお勧めしたいですね。
特に、自社でシステムを構築するほどの規模ではないけれど、コンプライアンス対応には迫られているという中小企業にとって、カイクラのようなASP型のサービスは非常に現実的な選択肢だと思います。

私たちはこれからも、お客様により良い投資環境を提供しながら、カイクラという信頼の基盤とともに、お客様の資産と笑顔を守るサービスを追求し続けていきたいと考えています。