株式会社キングプリンターズは、注文から納品までをすべてweb上で行う「Web to Print」に特化したインターネット専門の印刷会社。時間や場所の制約のない受注とタイムリーな納品が好評で、定期ユーザーは10万人を突破している。
今回は、株式会社キングプリンターズの営業推進部マネージャーのH氏、カスタマー課O氏、マーケティング課のI氏に「カイクラ」活用についてお話を伺った。
導入事例
非対面だからこそ問われる顧客エンゲージメント
「カイクラ」で情報を共有し、より細やかなフォローを実現
- 受話器を取る前にお客様が分かり、事前の準備が可能
- 録音機能でニュアンスまで共有、顧客対応の品質向上に貢献
- 「カイクラ」の着信履歴は通話中の着信もフォロー、折返し対応で顧客満足度アップ
- クラウド連携で顧客情報の一元化を目指す
非対面のお客様との結びつきを強める「カイクラ」
取引銀行から「カイクラ」の紹介を受けて興味を持ったという同社。主に非対面での顧客対応を行う同社にとって、電話対応での顧客エンゲージメントの向上という課題があった。
「お客様からお電話をいただいた時に、どういったお客様なのか、いつもご注文いただいているお客様なのかといったことが、誰が電話を取ってもわかるような仕組みがなかった。営業部隊にも、自分が担当しているお客様からの入電や対応履歴を共有できていなかった。そこをなんとか補えないかというのが、導入を本格的に検討するきっかけでした」(H氏)
「カイクラ」の価格面も導入に踏み切るきっかけとなった。
「他にもこういうサービスが世の中にあるのは認知していて、すごくお金をかければそういうシステムを導入できるという前提はあった。『カイクラ』の魅力の一つが非常に導入しやすい価格だったので、じゃあひとまず入れてみようという風に思えた」(I氏)
実際に使ってみて、「求めているレベルは十二分にクリアできている」とI氏は語る。
「カイクラ」の着信履歴で繋がらなかった電話も折り返しが可能に
同社での主な使用者は営業10名とカスタマーサポートの8名。「カイクラ」の導入で、他部署の対応履歴の共有も可能になり、部署間での連携が強化された。
カスタマーサポートでは、これまで手動で集計してきた受信・発信件数を自動で数値化できるようになった。
「かゆいところに手が届いたと、第一印象で思いました」とO氏は語る。
カスタマーサポートでは、電話の集中する時間帯に回線がすべて埋まってしまうことがある。
「裏でどれだけ鳴っているかが今までは把握できていなかったのですが、これが把握できるようになり、折り返し対応することによって顧客満足に繋がっています。お客様からも『繋がらなかったので困っていたところ、折り返しいただいて助かりました』という声を聞いています」(O氏)
社内での反応はどうだろうか。O氏曰く、業務効率の向上だけではなく、受電対応時の精神的な余裕にも繋がっているという。
「お客様からご連絡があった時に、登録されているお客様は情報が表示される。事前に備えることができるので、そこが大変やりやすくなりました」(O氏)
録音機能を活用し、サポートの品質向上にも役立てている。
「お客様と言った言わないの状況になった際に、事実確認を行った上での対応ができるようになりました。ご案内した内容の振り返りや、理想的な対応例の共有にも活用しています」(O氏)
クラウド連携で営業ツールとしての活用を目指す
導入に際して苦労はなかったのだろうか。
「CRMシステムでkintoneを導入して、それも実質運用を開始しようかという段階だったので、kintoneと連携できるというのも魅力の一つだったんです。それとは別に、弊社の生産管理システムにも顧客情報が入っていました。生産管理システムの情報と、kintoneの情報をどう表示させるかというところの調整で結構時間がかかりましたね」(H氏)
Webでの受注に特化した同社ならではの悩みもあったという。
「ECサイトを運用しているため、顧客登録のキーとなっている部分がメールアドレスなんです。一方、カイクラの場合は電話番号がキーになっています」(I氏)
法人で1つの固定電話番号で10人登録していると、カイクラでは1つのアカウントになってしまうが、同社の顧客情報ではメールアドレスが違えば10個のアカウントになる。
「そこの部分をどうするかが当初の悩みでした。今は管理方法を変え、固有の電話番号を持っている人は1対1で登録しますし、固定電話を重複で使っている人は代表登録のような形にして、そこからカイクラ内で小分けにするといったやり方で解決しています」(I氏)
独自の工夫でカイクラを活用されている同社。今後はクラウド連携の強化に大きな期待を寄せている。
「顧客対応後に対応履歴を残すツールがkintoneであったり、カイクラのメモであったりとか、弊社側の使っているシステム側であったりと複数に分かれているので、そこを統一して業務が完結できるようにしていきたいと思っています」(O氏)
「発信をしたという結果を外部に連携できるようになると、営業のツールとしても使えるのではないかと思うんです。そこが実装されると一層可能性がありそうなサービスだなと思っています」(I氏)