大阪府茨木市に本店を構え、北摂エリアの賃貸・売買の不動産情報や管理に40年以上の実績がある株式会社穂積住宅。
今回は穂積住宅の内田貴久氏、古山氏、福原氏に「カイクラ」の活用についてお話を伺った。
導入事例
録音機能とメモ機能で顧客対応の質を向上
SMSの活用で約3,500戸の管理効率化も
スタッフの対応力の底上げにも寄与
- 録音機能とメモ機能で管理作業を効率化し、従業員のストレスを低減
- SMS送信機能の利用で、更新手続きなど事務連絡の簡素化を実現
- 「通話録音」によって重要事項の聞き漏らしを防止
- 対応方法の共有でスタッフの経験値向上にも寄与
導入のきっかけは「通話録音」
同社が初めて「カイクラ」を知ったのは2019年の展示会。
その後、社長の付き合いでカイクラの説明を聞き、2020年2月にカイクラの導入に至った。
「知り合いの会社で導入されたことを社長が聞きつけ、便利な通話録音機能を知ったようです。不動産管理の業務上重要なので業務がスムーズになると感じ、当社でも導入の運びとなりました」(古山氏)
「最初は正直知りませんでしたが、徐々に機能を知るにつれ便利だなと思うようになりました。特にショートメッセージを活用できるシーンは非常に多そうだと感じ、良いシステムだと気づきました」(内田氏)
管理、営業、売買、総務の各部門があり、『カイクラ』を利用しているのは従業員16名。管理業務は受電が主で、月末には電話が殺到するという。
「管理業務では入居者様からお叱りの電話をいただきます。受電件数は月末が最も多く、日に50件。1件1件の内容も長く、業務の大半を占めています」(古山氏)
「約3,500戸管理していますが、退去連絡をはじめとする問い合わせタイミングはどうしても月末に集中します」(内田氏)
寄せられる苦情にはどういった内容が多いのだろうか。
「設備の破損による修理依頼や、入金遅滞の申し出、家主から明細書が届かない、など入居者様・オーナー様・提携会社様からの連絡内容は多岐にわたります。なかには法的な強制執行など難しい内容もあります」(古山氏)
「メモ機能」で電話対応の保留時間が減少
せわしない管理業務において、「カイクラ」に搭載されている通話録音、メモ、SMSの各機能を有効に活用していると話す。
「電話業務全般に役立っています。聞き慣れない言葉や言いにくい内容を上司に伝える際に録音内容を直接聞いてもらうことで、伝え漏れがなく便利です」(古山氏)
「電話対応中にメモ機能がPC上に表示されます。そのため、誰に何を伝えるべきか情報共有が簡単に出来ます。また、賃貸借契約は1年で自動更新なので入居者に事前通知が必要です。従来は紙面による書面通知でしたが、SMS機能を使って入居者にURLの案内を送信することで、更新通知に活用しています。名前や勤務先などの最新情報をご記入、ご返信いただいています」(福原氏)
更新手続きはつい忘れがちなもの。画期的なSMSの導入に対し、入居者やオーナーの反響はどうだったのだろうか。
「ガラケーをお持ちの方や慣れていないご高齢の方を中心に『今まで通り書面の方が良かった』というご意見の方もいらっしゃいますが、若い方は比較的好感触です」(福原氏)
一方、メモ機能の活用で入居者の反応は好転したという。
「担当者が席を外していて不在の場合、折返しの際に誰が応対したかの確認にいつも時間がかかっていました。メモ機能のおかげですぐにご案内ができるので、お客様を待たせなる時間が減り、お客様のストレス軽減に繋がっていることを実感しています」(古山氏)
顧客情報の表示で、心理的負担を軽減
導入後は「感情面でのプラスな変化もとても多かった」と、女性担当者のお二人は声を揃える。
「登録者の氏名が表示される機能は便利で気に入っています。『このお客様からかかってきた!』というのが瞬時に判断できるので、『◯◯の件だな』と電話を取る前に前もって予想でき、受電時の心理的負担が少なくなりました」(福原氏)
「今までは口頭で『このお客様にはこう対応して』と誰かが言うと、皆で手書きのメモを取って連携していましたが、メモや履歴が共有できるおかげで、アナログな対応がなくなりました。また、ご高齢の方の場合、話の内容が不明瞭なときも多いのですが、通話録音機能のおかげで後から振り返って聞き直せるのが便利です。会話に食い違いがあったときも、お客様が誤解していないか、あるいは自分の伝え方が正しかったかどうか、後から検証できるので伝え直しの際に曖昧さを込めず言い切ることができます。そのため、通話録音が一番ありがたいと思っています」(古山氏)
また、連絡が取りづらい方にはSMSで緊急メッセージを送れるようになり、何度も電話をかけ直す手間がなくなったという。
「SMSもよく使っており、ペーパーレスの時代によく合っていると思います」(福原氏)
通話録音データを聞き漏らし防止と経験の共有に活用
営業部門では「カイクラ」と「クラウドPBX」を併用している。
「従来、営業先から会社に電話をかけられないという社内コンプライアンス上の問題がありました。個人の携帯電話で顧客とのやり取りは完全にNGですので、外からでも固定電話番号発信で対応できるシステムやアプリを探していました」(内田氏)
外回りの現場でも、やはり「カイクラ」の通話録音が役立っていると話す。
「『カイクラ』の通話録音が役立っています。録音されたお客様のご要望を聴きなおせますし、通話履歴が全て残されるので、聞き漏らしを防ぐ仕組みも良いと思います」(内田氏)
「カイクラ」導入後は、電話対応の質でも変化が起こったという。
「主な業務はお客様から寄せられる一次受付などの様々なトラブルへの電話対応ですが、ときには担当者が直ちに解決できない内容もあります。かといって、伝言による又聞きは聞き漏らしなど新たなトラブルの種にもなりかねません。録音データを後で聴きなおして応答をチェックすることで、一緒に考えて反省に役立てたり、担当振り分けの判断ができるため良いシステムだと思います」(内田氏)
録音データをチェックできるようになり、社員の働き方も改善したようだ。
「理想的な返答はケース・バイ・ケースなので、後で指摘しても伝わらないことがしばしばあります。録音データには温度感や返答の仕方など、ニュアンスが含まれているので『次、実践してみようかな』と役立てやすいのが利点です。プラスαの経験値が社員に共有されており、クレーム受付や管理にとって非常に良いシステムだと思います」(内田氏)
今回伺った3名以外のスタッフからも「作業がしやすい」「システムが使いやすい」などの声があり、同社では「カイクラ」の多彩な機能だけでなくUIの使い勝手の良さに満足している。