「悪質なクレーム電話対応に悩んでいるオペレーターが多く、休職・離職する社員がいる」
「しかし悪質なクレーム電話への対応はどのようにしたら良いのか分からない」
このように悩んでいる方に向けて、本記事では下記の内容をご紹介しています。
- 電話によるクレーム対応のポイント
- 悪質なクレーム電話への対応例文
- 悪質クレーム対応をスムーズにする対策
記事を読むことで、悪質クレーム電話へ対応するときのポイントや対策が分かります。悪質なクレーム電話への対応方法にお悩みの方はぜひご一読ください。
なおクレーム対応によるトラブルを防ぐ有効な方法の1つとして「通話の録音」が挙げられます。
自動通話録音システム導入を考えている方は、下記もあわせてご確認ください。自動通話録音機能も備えている業務効率化システム「カイクラ」の紹介ページへ移動します。
悪質な電話のクレーム対応をする際のポイント5つ
クレーム対応時に重要となるポイントは5つあります。
- まずは音声を録音する
- 基本の姿勢を崩さない
- 安易に相手の要求を呑まない
- 個人の連絡先を教えない
- 担当者1人で判断しない
上記ポイントを抑えておくだけでも、気持ちに余裕をもって悪質クレーム電話へ対応できるようになります。各ポイントの詳細について詳しく解説します。
【ポイント1】まずは音声を録音する
悪質なクレーム電話に対応する際は通話音声を録音しましょう。やりとりを録音すれば「言った」「言わない」のトラブルを防げます。クレームを受けたことの客観的な証拠としても有効です。
また「この通話は録音している」と相手に伝えることで、通話相手への牽制効果も期待できます。「お問い合わせの内容を正確に記録するため」と目的を伝えて、通話を録音しましょう。
【ポイント2】基本の姿勢を崩さない
悪質なクレーム電話へ対応する際は、相手の勢いに呑まれないよう、基本的な姿勢は崩さないことを意識しましょう。
激しい剣幕で問い詰められたり恐怖心を与えるようなしゃべり方をされたりした場合、オペレーターが冷静さを失ってしまい適切に対応できないことがあります。オペレーターの対応ミスはクレームがさらに激しくなる可能性もあるため、基本的な対応姿勢を崩さないことが大切です。
【基本の姿勢】
- 落ち着いてゆっくりと話す
- 相槌を打つ
- 要求内容を性格に把握し、メモをとる
- できるだけ冷静な雰囲気を作る
クレーム対応の基本的な流れは下記記事で詳しく解説しています。クレーム対応フローを確認したい方は参考にしてください。
【ポイント3】安易に相手の要求を呑まない
クレームへ対応するときは安易に相手の要求を呑まないよう注意しましょう。相手のクレームへ安易に応じてしまうと、要求がエスカレートしたり何度も同じ要求を繰り返したりする恐れがあるからです。
対応できない要求をされた場合は、断固として要求に応じない姿勢を貫くことが大切です。
【ポイント4】個人の連絡先を教えない
クレーム相手へ個人の連絡先を教えることは絶対避けましょう。自分の情報はもちろん第三者の連絡先を勝手に教えてしまうと、個人情報保護の観点から問題が生じる恐れがあるからです。
もしオペレーター個人の連絡先を教えてしまった場合、早朝から深夜までクレーム電話をかけられてしまいかねません。万が一相手に個人の連絡先を教えてしまった場合は、速やかに上司や会社の弁護士、必要に応じて警察にも相談しましょう。
【ポイント5】担当者1人で判断しない
悪質なクレームへ対応する重要なポイントとして「一人で判断しない」ことが挙げられます。個人で判断が難しい場合は、折り返し電話することを伝えて上司や法務部署などへ相談しましょう。
オペレーターの方は「自分一人で問題を解決しなければいけない」と思い込む必要はありません。上司やマネージャーの方は、オペレーターが相談しやすい雰囲気や仕組みを作ることも大切です。
ただしクレームへの折り返し電話を行う際には注意すべきポイントもあります。どのような点に注意すべきかは下記記事で紹介しているため参考にしてください。
次は、よくあるクレーム電話のシーンごとに適した対応の例文を紹介します。具体的にどう対応すべきか理解を深めるため、ぜひご一読ください。
悪質な電話のクレーム対応に役立つ例文6つ
ここからは悪質なクレーム電話への対応例文を、6つのシーンごとに解説します。
- 「上司に代われ」と言われた場合
- 「また電話する」と言われた場合
- 「必ず連絡しろ」と言われた場合
- 「名前や住所を教えろ」と言われた場合
- 「録音を動画サイトに載せる」と言われた場合
- 個人的な意見を求められた場合
各パターンへの対応例文を頭に入れておくだけでも、少しは気持ちに余裕をもって対応できるようになるでしょう。さっそく例文をご紹介します。
【例文1】「上司に代われ」と言われた場合
クレーム相手から「上司に代われ」と要求されても、すぐには応じないようにしましょう。「すぐには上司に交代できない」と伝えて状況確認を行うことが重要です。いきなり代わってしまうと、上司が状況を分からないまま対応することになります。
状況を再確認しようとすると「同じ事を何度説明させるのか」と相手を怒らせてしまう恐れがあります。すぐに上司へ代わるのではなく、まずは状況を整理したうえで上司に相談しましょう。
「上司に代われ」と言われた場合の対処方法については下記記事でより詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
【例文2】「また電話する」と言われた場合
「何度でも電話する旨を伝えて要求を通そう」と考えてクレーム電話を行う人もいます。この場合は、相手に「何度電話をしても回答は変わらない」旨を伝えましょう。
こちらが要求に応えられないことをはっきりと意思表示することで、同じ人からのクレーム電話がリピートするのを防ぎやすくなります。
【例文3】「必ず連絡しろ」と言われた場合
要求だけ伝えて「あらためて電話をかけなおせ」と要求してくるクレーム電話もあります。
無理な要求には応じる必要はありません。「会社として要望には応じられない」「これ以上の対応はできない」ことをはっきりと電話相手に伝えましょう。
【例文4】「名前や住所を教えろ」と言われた場合
オペレーターに対して「名前と住所を教えろ」などと個人情報を要求してくる場合があります。このようなクレームには応じてはいけません。個人情報を教えてしまうと、クレーム相手からの連絡が自宅にかかってくる恐れがあります。
「プライバシーにかかわる」「個人情報は教えられない」からと、要求を断りましょう。
【例文5】「録音を動画サイトに載せる」と言われた場合
「この会話を動画サイトにアップロードする」と脅してくるクレーム電話もあります。この場合は「不特定多数に公開する目的で録音する場合は、電話を続けられない」ことを伝えましょう。
もし悪意のある編集を加えられて動画がアップロードされた場合は、企業のイメージダウンに繋がる恐れがあります。動画としてアップロードすると言われた場合は上司に報告し、万が一動画が公開された場合は法務部と対応を検討しましょう。
【例文6】個人的な意見を求められた場合
「あなたはこの件についてどう思うのか」などと個人的な意見を求めてくる電話をいただく場合があります。この場合、オペレーターは個人的な意見を言うべきではありません。個人の発言が会社の方針として受け取られてしまう恐れがあるからです。
「個人的な意見を言える立場にない」などと相手に伝えて、意見は言わないようにしましょう。
ここまで、代表的なクレーム電話の6パターンと対応例文をご紹介しました。もしクレーム相手が電話を続けようとする場合は、早く電話を切ることも大切です。クレーム電話を上手に早く切る方法は下記記事で紹介しているため参考にしてください。
次は、クレーム電話への対応をより効率的にするために会社として何ができるのかについて解説します。
悪質な電話のクレーム対応をスムーズにする対策方法4つ
悪質クレーム電話への対応をよりスムーズにする方法をご紹介します。
- クレーム対応をマニュアル化する
- 社内研修を実施する
- 自社で手に負えない場合は弁護士へ相談する
- 通話記録システムを導入する
さっそく対策方法の詳細を見てみましょう。
【対策1】クレーム対応をマニュアル化する
クレーム電話が来た場合の対応方法をマニュアル化しておくことで、スピーディにクレーム処理しやすくなります。
マニュアルがなくてもうまく対応できる、切り返しのうまい人もいるでしょう。一方で、人によっては「強い口調で問い詰められるとパニックに陥って冷静な判断ができなくなる」という人もいます。
パニックに陥りがちな人にとって、あらかじめ対応方法をまとめたマニュアルがあるかないかは重要です。マニュアルを読むことで進め方や判断基準などがわかり、適切な対応を行いやすくなります。
【対策2】社内研修を実施する
社内研修で悪質なクレームを受けた場合のロールプレイングを実施することで、より効率的にクレーム対応を行えます。
クレーム対応の心構えやマニュアルをどれだけ頭に入れていても、実践で活かせるとは限りません。ロールプレイングを行って慣れておき、実際にクレーム電話を受けたときに適切に対応できるようオペレーターの教育を行いましょう。
【対策3】自社で手に負えない場合は弁護士へ相談する
どれほどオペレーターを教育してもクレーム相手によっては手に負えない場合もあります。この場合は社内の法務部や弁護士へ相談し、対応を検討しましょう。
弁護士が企業の代理人となれば、対応窓口になってクレーマーとやり取りしてもらえます。弁護士が相手になることで、これ以上のクレームを抑止する効果も期待できます。
自社で対応しきれない悪質なクレーム電話は、必要に応じて外部の弁護士にも相談してみましょう。
【対策4】通話記録システムを導入する
通話記録システムを導入することで、オペレーターとクレーム相手との通話内容を自動で録音したりすぐに情報を社内で共有したりできます。たとえば電話の業務効率化システム「カイクラ」の場合、下記の機能が搭載されています。
- 通話が自動で録音されるため「言った」「言わない」トラブルを防げる
- 対応履歴を社内で共有できるため、他のオペレーターが対応する場合も適切なクレーム対応をしやすい
効率的にクレーム処理をするなら、システムを導入して業務を効率化することをおすすめします。電話対応の業務効率化に特化したシステム「カイクラ」が気になる方は、下記から詳細をご確認ください。
まとめ:電話で悪質なクレーム対応をする際は対策が重要
本記事では悪質なクレーム電話への対応方法を紹介しました。ここで紹介した内容をまとめます。
- 安易に相手の要求を呑んだり1人で判断したりしないことが大切
- 無理な要求をされた場合は対応できない旨をはっきりと伝える
- クレーム対応方法のマニュアル化や社員研修などで効率的に対応できる
悪質なクレーム電話への対応を放置すると、オペレーターの労働環境が悪化したり離職が増えたりする恐れがあります。対応マニュアルを整備したりロープレを実施したり、場合によっては通話録音システムを導入したりして、会社全体で対応しましょう。
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