電話を切るとき、どのような言葉で終わればいいか迷ったことはありませんか。
電話対応は、相手の表情が見えない分、言葉遣いや切り方によって不快感を与えてしまう可能性があるため、電話を切る最後の瞬間まで細心の注意を払う必要があります。
本記事では、電話の切り方のマナーとイレギュラーな状況での対処法を紹介します。失礼のない対応を心がけたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
電話対応の印象は、話し方や聞き方などのマナーも関係します。そのため、電話の切り方だけではなく正しいマナーを身につけることも大切です。
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失礼なく対応したい!電話を切るときのマナー4つ
ビジネスシーンにおける電話対応は、会社の印象を左右する重要なコミュニケーション手段です。
心理学には「ピーク・エンドの法則」という概念があり、人は出来事の最も印象的な瞬間(ピーク)と最後の瞬間(エンド)をとくに記憶に残しやすいとされています。そのため、電話を切る際の印象は、相手の心に強く残る傾向があります。
丁寧に対応できていても、最後が雑だと悪い印象を与えます。だからこそ、最後まで丁寧な対応を心がけることが、良好な関係を築くうえで重要です。
ここでは、失礼のない電話の切り方に関して、4つのマナーを紹介します。
- お礼を伝える
- 立場によって切るタイミングを変える
- 用件を復唱する
- 受話器はやさしく置く
どれもビジネス電話において重要なマナーです。では、ひとつずつみていきましょう。
【マナー1】お礼を伝える
電話を終えるときは、必ずお礼の言葉を述べましょう。
短い通話であっても、相手は自身の貴重な時間を割いて対応してくださっているからです。
▼例
「お忙しい中、お時間をいただき、ありがとうございました」
「ご対応いただき、ありがとうございました」
具体的に何に対する感謝なのかを示すと、より丁寧な印象を与えられ、顧客との信頼関係を築くベースとなります。
【マナー2】立場によって切るタイミングを変える
電話を切るタイミングは、一般的に「電話をかけた側が通話を終了するのがマナー」とされています。
ただし、実際のビジネスシーンでは例外もあり、状況に応じて柔軟な対応が求められます。
たとえば、目上の人や取引先からかかってきた場合は、相手が切ることを待つ方が望ましいです。その際は「お時間をいただき、ありがとうございました。失礼いたします」と終話の意思を示し、5秒程度待ってみましょう。
それでも相手が電話を切らない場合は、相手側が「電話をかけた方が切る」というルールを認識しているとし、自分から切ります。
一方、電話を受けた側は、原則として相手が電話を切るまで待ちましょう。相手が言い忘れた事項や追加の質問をまだ持っている可能性があるためです。
【マナー3】用件を復唱する
電話でのコミュニケーションは、対面と異なり視覚的な情報が得られないため、聞き漏らしや認識のずれが生じやすいものです。
そこで、電話を受けた際は、会話の最後に用件を復唱して確認することをおすすめします。
▼例
「それでは、貝倉が戻りましたら、新家様より納期の問い合わせをいただいたことを申し伝えます。メールでの回答をご希望、という旨も承りました。
ご連絡をいただき、ありがとうございました」
復唱の際は、要点を簡潔にまとめ、具体的な固有名詞(人名、日時、金額など)は慎重に確認しましょう。
【マナー4】受話器はやさしく置く
電話を切る最後の瞬間も、丁寧な対応は欠かせません。受話器は音が立たないよう、静かに置きましょう。
受話器を置くときの「ガチャリ」という音は、不快に思われやすいからです。
受話器の置き方ひとつで、それまでの丁寧な対応の印象が大きく損なわれる可能性もあります。最後まで気を抜かないようにしましょう。
失礼のない電話対応には、切り方だけではなく、言葉遣いなどの基本的なマナーを身につけることも欠かせません。基本マナーを詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

好印象を残す!電話を切るときに使えるフレーズ
ここで、電話を切る際に使えるフレーズを目的別に紹介します。
- あいさつをする
- 感謝を伝える
- 他に伝えたいことはないか確認する
- 相手を気遣う
紹介するフレーズは、個別に使うことも組み合わせて使うことも可能です。すべてに目を通し、状況や目的に応じて使い分けましょう。
【目的1】あいさつをする
まずは、どのような状況でも使える万能なフレーズを2つ紹介します。
▼あいさつのフレーズ
「それでは失礼いたします」
「引き続きよろしくお願いいたします。失礼いたします」
こちらは、ビジネス電話の基本となるのでしっかりおさえておきましょう。
【目的2】感謝を伝える
問い合わせや取引先との通話では、あいさつと共に電話をいただいたことに対する感謝を伝えると好印象につながります。
▼感謝を伝えるフレーズ
「本日はお問い合せをいただき、ありがとうございました」
「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」
感謝は、気持ちを表すものです。単なる定型句ではなく、真摯な気持ちを込めて伝えましょう。
【目的3】他に伝えたいことはないか確認する
問い合わせや伝言を承る場合は、相手の用件を完全に把握したかを確認できるとベターです。
▼他に伝えたいことはないか確認をするフレーズ
「本日話した内容について、何かご不明点はございますか?」
「貝倉へ納期のお問い合わせを承りました。他に申し伝えることはございませんか?」
こういった確認は、相手への配慮を示すとともに、情報伝達の漏れを防ぐ効果があります。
【目的4】相手を気遣う
季節の変わり目や繁忙期には、相手を気遣う言葉を添えると印象的な締めくくりになります。
▼相手を気遣うフレーズ
「季節の変わり目ですので、ご自愛ください。」
「お忙しいなかご連絡をいただき、ありがとうございました。」
ビジネスライクな会話も、温かみのある言葉を添えることで印象が変わります。
また、紹介したフレーズは、状況に応じて組み合わせることも可能です。
▼組み合わせて使う場合
「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。ご不明な点などございませんでしょうか。それでは、お忙しい中恐縮ですが、引き続きよろしくお願いいたします。失礼いたします」
相手や状況にあわせて適切なフレーズを選び、心のこもった言葉で締めくくると、心地良い円滑なコミュニケーションが図れます。
こんな時はどうする?イレギュラー時の電話の切り方
ビジネスシーンでは、必ずしも理想的な状況ばかりではありません。本章では、以下の困った状況での適切な電話の切り方に関して解説します。
- 次の予定があり時間がない
- 世間話を終わらせたい
- 営業・勧誘電話がしつこい
- クレームで話を聞いてもらえない
ひとつずつみていきましょう。
【イレギュラー1】次の予定があり時間がない
電話が長引いてしまい、次の予定が迫っているケースは珍しくありません。
この場合、以下の3つを意識すると、相手への配慮を示しながら通話を終えられます。
- 次の予定の存在を明確に伝える
- 謝罪の言葉を添える
- 具体的な代替案を提示する
具体的なフレーズを以下に挙げます。
▼時間がないときの効果的なフレーズ
「お話の途中で恐縮ですが、次の会議が迫っているため、一度失礼させていただきます。本件は改めて連絡いたします」
「大変申し訳ありません。この後すぐ別の予定が入っておりますので、そろそろ失礼いたします。続きに関しては、後ほどメールで連絡いたします」
丁重に説明すれば、相手は状況を理解し、快く了承してくれます。遠慮せずに伝えましょう。
【イレギュラー2】世間話を終わらせたい
世間話が盛り上がり長引いてしまったときは、相手に失礼のないよう自然な終結を心がけましょう。
ポイントとして、話が楽しかったことを伝えてから締めくくると、感じが悪くならずに通話を終えられます。
▼世間話を終わらせたいときの効果的なフレーズ
「本日は楽しいお話を聞かせていただき、ありがとうございます。他にご不明な点などはないでしょうか?」
「それでは、納期がわかりましたらすぐにご連絡いたしますね。また次の機会にお話できることを楽しみにしています」
【イレギュラー3】営業・勧誘電話がしつこい
営業や勧誘には、毅然とした態度で明確な意思表示が重要です。
話を聞けば聞くほど断りづらくなり、お互いの時間を無駄にしてしまいます。あいまいな回答はせずに、できるだけ早い段階でのきっぱりと断るのが効果的です。
▼営業・勧誘電話がしつこいときの効果的なフレーズ
「申し訳ありませんが、営業のご案内はすべてお断りしております」
「お時間を取っていただきありがとうございます。ただ、弊社では導入の予定がないため、今後の連絡は不要です」
なお、しつこい勧誘が続く場合は、より踏み込んだ姿勢を取る必要があります。営業電話に困っている方や具体的な対策を知りたい方は、以下の記事をご一読ください。

【イレギュラー4】クレームで話を聞いてもらえない
感情的になっている顧客への対応では、まず最後まで話を聞くことが大切です。
クレーム電話の際、顧客は自分の不満や要望を理解してほしい思いを抱えています。そのため、まずは途中で遮ることなく話を聞くことがクールダウンへとつながります。
ただし、一方的な話が延々と続く場合は、状況整理を提案して一度電話を切り、距離を置くことも効果的です。
折り返す際は、「本日の17時までに」「明日の午前中に」など、具体的な期限を伝えると、顧客に安心して待ってもらえます。
▼クレームで話を聞いてもらえないときの効果的なフレーズ
「お話をお聞かせいただき、ありがとうございます。今後の対応に関しては確認し、改めて連絡をいたします。〇日までお時間をいただいてもよろしいでしょうか」
「本日はご連絡をいただき、ありがとうございます。一度状況を整理し、◯時までにご連絡いたします」
クレーム対応は、初動が重要です。最初の対応を誤ると、顧客の不満が大きくなり、問題解決までに多大な時間と労力を要することになりかねません。
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電話の切り方と効果的なフレーズは以上です。
電話では、表情や身振り手振りが伝わらないからこそ、言葉遣いや電話の切り方など細部が会社の印象へとつながります。しかし、日々の業務に追われるなかで、細やかな配慮まで意識を向けることは簡単なことではありません。
そこで、ここからは電話対応の品質向上にも効果的な業務効率化システムを紹介します。
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まとめ:電話対応は切り方が大切!
電話の切り方に関してのマナーや、効果的なフレーズを紹介しました。
「最後にお礼を伝える」「受話器は静かに置く」など、些細なことですが最後まで丁寧な対応を心がけることが大切です。
丁寧な顧客対応は、企業のイメージアップへもつながります。本記事で紹介したコツをもとに、感じの良い顧客対応を目指しましょう。
電話対応の品質を継続的に向上させるには、日々の通話内容を振り返ることも重要です。カイクラを利用すれば自動で録音されるので、客観的な振り返りに活用できます。
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