これまで対面でしなければいけなかった重要事項説明が、IT重説として2017年10月1日よりオンラインでも可能になりました。顧客にとってもわざわざ店舗に行く必要がなくなったため、利便性も向上します。
不動産業界にとっても、メリットのあるIT重説ですが、システムの導入はハードルが高いと感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、おすすめのIT重説システムの選び方から導入のポイントなどを紹介します。さらに、電話対応を効率化するためのヒントや手法も解説します。
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IT重説システムとは?
IT重説システムとは、IT重説をスマホやPCを利用してビデオ通話でおこなうためのシステムです。ここでは、「そもそもIT重説ってどのような制度なの?」と疑問を持つ方に向けて、以下に分けて解説します。
- IT重説とは?
- IT重説システム導入の背景
それぞれ詳しくみていきましょう。
IT重説とは?
IT重説とは、宅地建物取引業法第35条において対面でおこなうべきとされている賃貸借契約における重要事項説明を、ビデオ通話などのオンラインサービスを利用しておこなうことです。
基本的に不動産事業者は、契約成立後のトラブル回避のために、顧客との契約の前に重要事項を書面交付して対面で説明します。しかし、現在ではIT重説の運用が開始されたため、オンラインでの説明も可能となりました。
IT重説導入の背景
IT重説の導入が進んだ背景には、以下の背景があります。
- オンラインで完結したい顧客のニーズ
- 社会情勢の変化への対応
- 不動産業者側の人手不足解消
遠方に住んでいて店舗に行けない人や、仕事が忙しく店舗に行く時間が取れない人などの理由からオンラインで手続きを済ませたいと考えるニーズも高まっています。
また、政府が推進する「デジタル社会の実現」に向けた取り組みとも合致しており、IT重説の導入は、不動産業界のDX化を促進する上でも重要なステップです。
なぜ人手不足解消に効果があるかは、IT重説システム導入のメリット3つで詳しく解説します。
不動産業界のDX化は、以下の記事でも紹介しています。
IT重説システムを選ぶポイント
IT重説システムを導入する際は、費用や機能面だけではなく、自社の業務フローや従業員のITスキルなども考慮して選ぶ必要があります。
ここでは、IT重説システムを選ぶ上で重要な3つのポイントを紹介します。
- 自社にとって必要な機能があるか
- 従業員にとって使いやすいか
- 導入前後のサポートがあるか
とくに2つ目の使いやすさは、選ぶ上で重要なポイントです。詳しくみていきましょう。
【ポイント1】自社にとって必要な機能があるか
IT重説システムを導入する際は、まず「自社にとって必要な機能は何か」を明確にしてから検討するのがおすすめです。
必要な機能が搭載されていないシステムを選んでしまうと、あとから別のツールを導入する必要が出てくるかもしれません。
たとえば、以下はIT重説システム以外で必要になりそうな機能の具体例です。システムによって搭載されている機能は異なるため、事前に確認しておきましょう。
ビデオ会議の録画機能 | IT重説の様子を録画することで、トラブル発生時の証拠として活用できる |
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電話やメールとの連携機能 | 電話やメールと連携することで、顧客とのコミュニケーションをスムーズにおこなえる |
顧客管理機能 | 顧客情報の一元管理ができる機能があると、顧客対応の質向上に役立つ |
自社の業務フローを分析し、必要な機能を洗い出すことで、最適なIT重説システムを選べます。
【ポイント2】従業員にとって使いやすいか
IT重説システムを導入する際は、従業員にとって使いやすいかどうかも重要なポイントです。
システムが使いにくいと、従業員の負担が増えてしまい、IT重説の導入効果が十分に得られない可能性があります。システムの使いやすさを確認するためには、以下の点に注意して検討しましょう。
- 直感的に操作できるか
- マニュアルが充実しているか
- サポート体制が充実しているか
可能であれば、デモ機を見せてもらったり、お試しでシステムを使わせてもらったりすることで、実際に使ってみるのがおすすめです。
【ポイント3】導入前後のサポートがあるか
IT重説システムに限らず、新しいツールを導入する際は、導入前後のサポート体制が充実しているかどうかも大切なポイントです。
サポート体制が充実していると、スムーズにシステムを導入し、運用できます。たとえば、以下のサポートがあると安心です。
導入前のサポート |
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導入後のサポート |
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とくに、ITスキルに不安がある従業員が多い場合は、導入前の研修や導入後のサポートが充実しているシステムを選ぶようにしましょう。
ポイントを踏まえ、自社に最適なIT重説システムを選び、業務効率化や顧客満足度向上を目指しましょう。
IT重説システムおすすめ5選
IT重説を効率的におこなうためには、適切なシステムを選ぶことが重要です。
ここでは、おすすめのIT重説システムを5つ紹介します。
- カイクラ
- いえらぶCLOUD
- スマート接客
- ES × MeetingPlaza
- Zoom
それぞれのシステムの特徴や料金を比較し、自社に最適なシステムを見つけてください。
【システム1】カイクラ
システム名 | カイクラ |
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特徴 |
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料金 |
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カイクラは、ビデオ通話以外にも、電話やメール、SMS、LINEのやり取りを一元管理できるコミュニケーションプラットフォームです。Web会議の機能が備わっているため、IT重説にも活用できます。
特徴は、さまざまなタッチポイントでの顧客とのやり取りを一元管理できることです。社内で簡単に顧客情報を共有できるため、担当者以外の従業員でも顧客対応をスムーズにおこなえるようになります。
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【システム2】いえらぶCLOUD
システム名 | いえらぶCLOUD |
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特徴 |
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料金 |
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いえらぶCLOUDは、不動産専門のクラウドシステムです。ビデオ通話機能では、会議録画機能があるため、IT重説の内容を記録できます。
そのほかにも、不動産業務に必要な「物件情報自動入力」や「間取り図・チラシ作成」などの機能も充実しています。
マニュアルやサポートが充実しているため、ITツールに慣れていない従業員が多く在籍する現場にもおすすめです。
【システム3】スマート接客
システム名 | スマート接客 |
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特徴 |
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料金 |
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スマート接客は、インターネットを利用した接客が可能になるツールです。事前に預託設定をして招待メールを送ると、顧客はURLをクリックするだけでアクセスできます。
IT重説だけではなく、事前の打ち合わせやオンライン内見にも便利です。
インターネットを利用した接客が不安な場合にも、お役立ち資料やサポートセンターなどのサポートが充実しています。
【システム4】いい生活ビデオトーク
システム名 | いい生活ビデオトーク |
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特徴 |
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料金 |
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いい生活ビデオトークは、不動産業界のWeb接客やIT重説向けに最適化されたビデオ通話クラウドです。相手の素顔が見える接客で、オーナーと入居希望者のミスマッチを削減します。
アプリインストールやアカウント作成不要で利用できるので、顧客に面倒な事前作業などの負担をかけません。NTTグループのノウハウでセキュリティ対策も万全です。
【システム5】Zoom
システム名 | Zoom |
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特徴 |
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料金 |
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Web会議システムとして知られているZoomも、IT重説に利用できます。アプリをダウンロードしなくても、Webブラウザから参加できるため、顧客に準備をしてもらう必要がありません。
録画機能があるため、IT重説の内容を記録として残せます。また、40分の制限はあるものの、無料でも利用可能です。
IT重説システムを利用する5つのステップ
IT重説システムを導入したら、実際にどのように利用すれば良いのでしょうか?
ここでは、IT重説システムを利用する際の基本的な流れを5つのステップに分けて解説します。
- 事前準備
- 契約者への連絡
- IT重説の実施
- 顧客に書類を返送してもらう
- 鍵の引き渡し
順番に詳しくみていきましょう。
【ステップ1】事前準備
導入するシステムを決めたら、まずは事前準備をおこないましょう。具体的には、IT環境を確認し、接続テストを実施します。
また、マイク機能、カメラ機能、スピーカー機能に問題がないかどうかも事前にチェックしてください。
つぎに、実際にシステムに接続し、音声や映像が問題なく送受信できるかテストします。ここまで確認して問題なければ、事前準備完了です。
【ステップ2】契約者への連絡
IT重説をおこなう前日までに、契約者へ以下のものを送付します。
- 重要事項説明書
- 賃貸借契約書
- 進行表 などの書類一式
- ビデオ通話のURL
資料を事前に送付することで、契約者はIT重説の前に内容を確認できます。
【ステップ3】IT重説の実施
事前準備が整ったら、事前に決めていた日程でIT重説を実施します。契約者には、送付した書類一式を準備しておいてもらいましょう。
IT重説をおこなう際は、以下の点に注意してください。
- 明るい場所で実施する
- 静かな場所で実施する
- 通信環境の良い場所で実施する
- 重要事項説明の内容を正確に伝える
- 契約者の質問に丁寧に答える
あとで言った言わないのトラブルにならないためにも、IT重説の内容は録画しておくのがおすすめです。
【ステップ4】顧客に書類を返送してもらう
IT重説を実施し、契約内容に納得してもらえたら、以下の手順で書類を返送してもらいましょう。
- 契約者に必要事項を記入してもらう
- あらかじめ書類に同封しておいた返信用封筒に、記入済みの書類を入れてもらう
- 契約者自身に郵送してもらう
返信してもらう必要があるため、あらかじめ書類に返信用封筒を同封することを忘れないようにしてください。
【ステップ5】鍵の引き渡し
返送してもらった書類を確認し、問題がなければ契約開始日に鍵を引き渡します。
IT重説システムを利用すれば、従来の対面での重要事項説明に比べて、時間や場所の制約がなくなり、業務効率化につながります。
上記のステップを参考に、スムーズなIT重説の実施をおこなってください。
IT重説システム導入のメリット3つ
IT重説システムを導入することで、不動産会社と顧客の両方にメリットがあります。
ここでは、IT重説システム導入による具体的なメリットを3つ紹介します。
- 時間や場所を選ばない
- 業務効率化につながる
- 顧客にも喜ばれる
それぞれ詳しくみていきましょう。
【メリット1】時間や場所を選ばない
従来の対面での重要事項説明では、不動産会社と顧客どちらも同じ時間、同じ場所に集まる必要がありました。
しかし、IT重説システムを導入すれば、インターネット環境さえあれば、時間や場所を選ばずに重要事項説明をおこなえます。
たとえば、遠方に住んでいる場合や、平日の夜の仕事終わりでも、IT重説システムで対応可能です。
不動産会社にとっても、土日に業務が集中することなく、平日に業務を分散できるメリットがあります。
IT重説システムは、柔軟な対応を可能にして、顧客の利便性向上につながり、成約率アップにも貢献します。
【メリット2】業務効率化につながる
IT重説システムは、業務効率化にも貢献します。
- 移動時間の削減
- 待ち時間の削減
- 契約までの時間短縮
移動時間や待ち時間が削減されるため、一日で対応できる顧客の数を増やすことも可能です。またIT重説を活用すれば、日程調整もしやすくなるため成約までをスムーズに進められます。
業務効率化は、人材不足が深刻な不動産業界において、大きなメリットです。
【メリット3】顧客にも喜ばれる
IT重説システムは、顧客にとっても多くのメリットがあります。
わざわざ不動産会社の店舗に足を運ぶ必要がなく、自宅でも重要事項説明を受けられます。また、移動の必要がないため、店舗までの移動時間や交通費削減も可能です。
非対面であるため、感染症対策をしたい場合にも有効です。
これらのメリットは、顧客満足度向上につながり、不動産会社のイメージアップにも貢献します。
IT重説システム導入の注意点
IT重説システムを導入する際は、事前に注意点を確認しておくことが重要です。スムーズなIT重説の実施とトラブル防止のために、以下の3つに注意しましょう。
- IT重説システムに慣れておく
- 通信トラブルの対処法を考えておく
- 録画録音を忘れないようにする
それぞれ詳しく解説します。
【注意点1】IT重説システムに慣れておく
ビデオ通話や画面共有などの操作に慣れていないと、IT重説をスムーズに進めることが難しく、顧客に不安を与えてしまう可能性もあります。IT重説システムを導入する際は、事前に社内で練習しておくのがおすすめです。
たとえば、以下の練習方法があります。
- 従業員同士で模擬のIT重説をおこない、操作方法や説明の流れを確認する
- 録画機能や画面共有機能など、使用する機能の使い方をマスターしておく
- 顧客が操作に迷った際に、わかりやすくサポートできるように準備しておく
事前にしっかりと準備しておくことで、実際のIT重説の際にスマートに対応できるようになり、顧客からの信頼獲得にもつながります。
【注意点2】通信トラブルの対処法を考えておく
IT重説は、インターネット回線を利用しておこなうため、通信トラブルが発生する可能性があります。
映像や音声が途切れてしまうと、重要事項説明を正確に伝えられないだけではなく、顧客にストレスを与えてしまうかもしれません。
事前に以下の対策を検討しておきましょう。
- 安定したインターネット回線の利用
- 予備回線の準備
- トラブル発生時の対応マニュアルの作成
また、IT重説をおこなう前に、通信環境に関する注意点やトラブル発生時の対応も顧客に伝えておくとトラブルが発生した場合にもスムーズに対処できます。
【注意点3】録画録音を忘れないようにする
IT重説においても、対面での重要事項説明と同様に、「言った、言わない」のトラブルが発生する可能性があります。トラブルを防止するためには、IT重説の様子を録画・録音しておくのがおすすめです。
録画・録音したデータは、トラブル発生時の証拠として活用できるだけではなく、従業員の教育資料としても役立ちます。ただし、録画・録音には顧客の個人情報も含まれる可能性があるため、以下の点に注意する必要があります。
- 顧客の同意を得る
- 適切な管理をおこなう
- プライバシーへの配慮を忘れない
カイクラのFaceTalk機能は、アプリのインストールが不要で、ブラウザだけで1対1のビデオ通話ができるシステムです。ビデオ通話の記録だけではなく、電話やメール、SMSなどのやり取りも一元管理できるため、顧客情報の一元管理に役立ちます。
IT重説だけではなく、顧客対応全般の効率化を図りたい方は、以下よりカイクラの詳細をご確認ください。
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まとめ:IT重説システムを活用して業務を効率化しよう
本記事では、IT重説システムの概要から導入のメリット・注意点、おすすめシステムまで詳しく解説しました。
IT重説は、時間や場所を選ばずに実施できるため、業務効率化につながり、顧客にとってもわざわざ来店する必要がないため、顧客満足度向上に貢献します。人材不足が課題となっている不動産業界において、IT重説システムは、業務効率化を実現するための有効な手段のひとつです。
ぜひ、IT重説システムを導入して、業務効率化と顧客満足度向上を実現しましょう。
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