電話対応でお礼を伝えることは、相手と良好な関係を築くことにつながります。相手にしてもらったことに対して感謝の気持ちを伝え、敬意を示せるからです。これは顧客や取引先、社内に至るまで関係構築の基本ともいえます。
しかしながら普段からお礼を伝え慣れていない方は、職場の電話対応においてもどのようにすればよいのかわからないのではないでしょうか?この記事では、電話対応でお礼を伝えるシーンとお礼フレーズ、また適切に伝えるためのポイントを解説します。
電話で顧客にお礼を伝えるシーンは少なくありません。感謝することは場の雰囲気を和やかにし、結果的に電話対応の品質向上も期待できるプラスのコミュニケーションです。マニュアル化しておきたい内容でもあります。
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電話対応で感謝できない?ビジネスでお礼を伝える重要性
ビジネスにおいて、相手にお礼を伝えることは基本マナーといっても過言ではありません。お互いに利害がある関係において「ギブ&テイク」の考え方は一般的で、それを表現する手段として「お礼」があるからです。
加えて、口頭で感謝する効果はメールなどのテキストよりも大きいものです。ゴディバ ジャパンの調査によると、回答者のうち9割がメールなどによるテキストよりも声に出して感謝を言われたほうが嬉しいことが判明しています。
この傾向を電話対応に活かせば、顧客との良好な関係を築きやすくなるともいえます。お礼を伝えることで相手に喜ばれ、その結果コミュニケーションが円滑になれば、信頼を獲得できるからです。顧客満足度の向上も期待できます。
これらのことから、電話対応に課題をお持ちの企業は、社員にお礼を伝えるコツもあわせて習得してもらうことが大切です。
電話でお礼の気持ちを伝える基本フレーズ
電話でお礼を伝える重要性に触れてきましたが、社員のなかにはお礼の伝え方がわからない方もいるため、基礎を押さえてもらう必要があります。
電話対応でお礼を伝える基本フレーズをまとめてみました。
▼電話対応でお礼を伝える基本フレーズ
- 誠にありがとうございます。
- ご丁寧にありがとうございます。
- 心より感謝申し上げます。
- 重ねて御礼申し上げます。
- 厚くお礼申し上げます。
- 深謝いたします。
- ありがとうございました。
ご覧のように難しいフレーズは1つもありません。しかしながら、どの場面でどのように活用すればよいのかわからない方もいるでしょう。
そこで、次にこれらのフレーズをシーン別に取り入れていきます。
電話対応でお礼を伝える6つのシーンと例文
電話対応でお礼を伝えるべきシーンを6つに分けて例文と共に紹介します。
- 日ごろの電話業務
- 電話をかけ直すとき
- 贈答品を受け取ったとき
- 顧客からの問い合わせに応えるとき
- 商品を購入した顧客とやりとりをするとき
- 相手に配慮・融通を利かせてもらったとき
ぜひ参考にしてください。
【シーン1】日ごろの電話業務
まずは、日常的な電話業務で使用する一般的なフレーズです。会社で電話受けをしていると、電話に出るときと切るときにお礼を伝える機会があります。
それぞれの定番フレーズを紹介します。
▼電話業務でのお礼フレーズ
- 電話に出たとき「お電話ありがとうございます。○○会社でございます。」
- 電話を切るとき「お電話ありがとうございました。失礼いたします。」
これらは電話対応の基本フレーズでもあるので、習慣として身につけておくとよいでしょう。
【シーン2】電話をかけ直すとき
2つ目は、電話をかけ直すシーンで役立つお礼のフレーズです。相手から電話がきたものの担当者が不在だった場合、かけ直しが必要になります。
後から電話をかけ直す際に使用するフレーズを紹介します。
▼電話をかけ直すとき
「○○さん、ご多忙のなかお電話をいただきありがとうございます。」
「先ほどは失礼いたしました。お電話をいただき感謝申し上げます。」
「○○様、大変お待たせいたしました。ご丁寧にありがとうございます。」
電話をかけてくれた相手に感謝の気持ちを伝え、和やかに会話を進めてみてください。
【シーン3】贈答品を受け取ったとき
3つ目は、相手から物をもらった際に伝えるフレーズです。たとえば、お中元とお歳暮があります。会社宛に贈答品を受け取ったらお礼状を送るのが一般的ですが、電話で直接お礼する場合もあります。
贈答品を受け取った際のお礼フレーズは以下のとおりです。
▼贈答品を受け取ったとき
「○○様のお心遣いに感謝申し上げます。」
「この度は結構なお品をお贈りいただき、誠にありがとうございます。」
「〇〇のお品をいただき、誠にありがとうございました。」
「お心遣いをいただき、誠にありがとうございます。今後とも末永くお付き合いいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。」
使用頻度が高いフレーズばかりですので、覚えておきましょう。
【シーン4】顧客からの問い合わせに応えるとき
4つ目は、電話対応で顧客からの問い合わせに応える際のフレーズです。自社の商品やサービスに興味を持ってくれた顧客に対し、お礼の言葉を添えて応対します。
顧客からの問い合わせに応えるときのお礼フレーズを紹介します。
▼問い合わせに応えるとき
「お問い合わせいただき、ありがとうございます。」
「ご質問いただき、ありがとうございます。」
「お気にとめていただき、ありがとうございます。」
どれも「~ていただき」で始まるフレーズです。パターンを覚えておくとよいでしょう。
【シーン5】商品を購入した顧客とやりとりをするとき
5つ目は、商品を購入した顧客と電話でやりとりをする際のフレーズです。商品・サービスを購入した顧客との通話は、リピートや顧客満足度向上にもつながるきっかけになります。
購入のお礼を伝えるフレーズは以下のとおりです。
▼購入客とやりとりをするとき
「この度は〇〇をご購入(契約)いただき、誠にありがとうございます。」
「〇〇をご購入いただき、心より御礼申し上げます。」
「この度は誠にありがとうございました。更にご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。」
これらを活用して今後への期待と満足度を高められるよう、丁寧に対応しましょう。
【シーン6】相手に配慮・融通を利かせてもらったとき
6つ目は、顧客以外でも相手に何かをしてもらった際に伝えるフレーズです。とくに依頼をせずとも相手の機転によって、物事がよい方向に進んだ場合に役立ちます。
配慮・融通を利かせてもらったときのお礼フレーズを紹介します。
▼相手に配慮・融通を利かせてもらったとき
「ご配慮いただき、誠にありがとうございます。」
「手厚いフォローに心より感謝申し上げます。」
「~していただき、ご厚意に感謝いたします。」
ここまでシーン別にお礼を伝えるフレーズを紹介してきました。堅苦しい表現はなく、慣れれば自然に発話できるものばかりですので、覚えてみてください。
一方で、お礼を伝えるには言葉以外にも気を付けるべきことがあります。次の章で詳しくみていきましょう。
電話対応でお礼を伝える際の検討ポイント5つ
電話対応でお礼を伝えるには、使用するフレーズ以外にも押さえることがあります。
- 電話をかけるタイミング
- 感謝する内容を具体化
- 相手との関係性
- 笑顔で伝えること
- 感謝の気持ち・優先度
相手に喜んでもらうために役立つポイントとして、ぜひ参考にしてください。
【ポイント1】電話をかけるタイミング
1つ目のポイントは、電話をかけるタイミングです。お礼の電話は、相手が忙しくない時間帯にかけるのが基本です。相手のライフスタイルにもよって一概に決まった時間帯の目安はありませんが、早朝や夜間は避けるべきでしょう。
ただし、贈答品を受け取った場合は早めに電話をかけることをおすすめします。感謝の気持ちを伝えると共に無事に受け取ったことを知らせる目的があるからです。この場合、お礼状を出す方法もありますが、発送に時間がかかります。
【ポイント2】感謝する内容を具体化
2つ目のポイントは、お礼を伝える際に感謝する内容を添えることです。なぜ相手に感謝するのか具体的に話します。そうすることでありがたく思う気持ちが伝わりやすくなるでしょう。
たとえば、以下の例文を比較してみてください。どちらも相手の紹介で新たな顧客を獲得できた場合のお礼文です。
- A「○○さんのお陰です。本当にありがとうございます」
- B「○○さんのお口添えのお陰で○○様にご興味を持っていただき、契約に至りました。ご厚意に感謝いたします」
どちらが気持ちが伝わりやすいでしょうか?Aでもお礼は伝わりますが、Bは相手の行動に対してお礼する内容を具体化しています。
【ポイント3】相手との関係性
3つ目のポイントは、相手との関係性から電話で感謝を伝えるか判断することです。近い相手ほど電話対応でお礼を伝えることは喜ばれることです。
前述の調査では、9割の人が電話で感謝を言われたほうがテキストよりも嬉しいことが判明しました。
ただし、なかには電話そのものに抵抗がある人もいます。とくに普段電話や対面で交流がない相手に対して、いきなり電話でお礼を伝えると驚かれてしまうでしょう。
ソフトバンクが10代~50代の男女を対象に実施した「電話とテキストコミュニケーションに関する調査」によると、電話を苦手とする人が全体の4割に及び、その理由は緊張するからでした。
このことから、日ごろから対面や電話で親しくしている相手には電話が効果的ですが、メールなどテキストのみの場合、電話を避けたほうがよいと判断できます。
メールでお礼を伝える場合は、書き方を解説した以下の記事も参考にしてください。

【ポイント4】笑顔で伝えること
4つ目のポイントは、笑顔で感謝を伝えることです。これは電話、対面に限らず相手に好印象を与えるための基本姿勢でもあります。話すスピードや声の調子、間の取り方などで話者の様子が伝わるからです。
電話では顔を見ながら話すことはあまりありませんが、その分音に集中しやすくなります。双方が耳を澄ました結果、顔を見ずともお互いの様子に気づきやすくなるものです。
たとえば緊張した状態で話すと、声が震えたり話す抑揚が不自然になったりして心的な状態が伝わりやすくなります。笑顔を心がけるだけでも、和やかな雰囲気を伝えやすくなるでしょう。
【ポイント5】感謝の気持ち・優先度
5つ目のポイントは、感謝の気持ちや優先度にあわせてお礼をする手段を決めることです。大切な相手ほど電話や対面で直接お礼を伝えると喜ばれるものですが、電話は相手に時間をとってもらうことでもあります。
そこで、重要度にあわせてメールやSMSも使い分けるのもよい方法です。多忙な相手の場合、感謝されるためだけに電話に出なければならず、負担になることもあります。しかしながらなかには電話とメール、SMSの使い分けに迷うケースも存在します。
そのような場合に役立つのが、顧客とのコミュニケーションを管理できるツールです。続いて、コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を紹介します。
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カイクラは顧客や取引先とのやりとりを記録し、その履歴を一元的に管理するツールです。顧客と取り交わした連絡の詳細を漏れなく把握できるため、関係性と状況にあわせたお礼がしやすくなります。
カイクラには、以下のように役立つ機能があります。
- 通話の自動録音:音声から顧客との距離感がわかる
- 通話内容の自動文字起こし:やりとりを正確に把握できる
- 顧客対応メモ:通話に関する補足を残し、担当者へ正確な伝達ができる
- メール連携:通話中にメールでの交流履歴を確認できる
これらのほか、AIを活用した通話内容の要約や感情ラベリングの機能もあります。相手との関係性や距離感を判断するヒントとして活用し、お礼を伝える際に役立てることが可能です。
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まとめ:感謝のマナーを押さえて電話でお礼を伝えよう!
電話対応でお礼を伝えるには、ビジネスマナーを守ったうえでシーンごとにフレーズを使い分けることが大切です。相手との関係性や距離感にも配慮し、適切にアプローチしましょう。
しかしながら「電話対応に不安を感じる」「お礼を電話で伝える判断基準がわからない」という方も少なくありません。
そのような方に向けて、電話対応マニュアルをご用意しました。無料でご覧いただけますので、電話対応に課題をお持ちの方はぜひご活用ください。
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