電話対応に欠かせないのが、担当者に取り次ぐことや担当者の代わりに対応することです。
しかし「担当者への取次時のポイントがわからない」と悩む人もいるのではないでしょうか。
担当者に代わる前段階の電話対応で、通話相手に不快な思いをさせてしまうと、あなたに取り次ぎや伝言を任せていいのか不安な印象を持たれてしまう可能性があります。
そのため、電話対応の基本的なマナーを理解しておくことは大前提です。
そこでこの記事では下記を紹介します。
- 担当者に取り次ぐときのポイント
- 担当者の不在を伝える対応例
- 担当者不在時の対応のポイント
電話対応で「担当者が不在時はどう対応しよう」と不安にならず電話対応をしたい人は、ご一読ください。
電話対応に自信がない人は、対応に関して詳しく書いてあるマニュアルを手元に置いておくと安心です。
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電話対応で担当者に取り次ぐ3つのポイント
電話対応で担当者に取り次ぐときのポイントを3つ紹介します。
- 取次先の担当者の名前を確認する
- 相手の名前を復唱して確認する
- 保留にしてから担当者に取り次ぐ
ひとつずつみていきましょう。
【ポイント1】取次先の担当者の名前を確認する
電話の取り次ぎを依頼された場合には、担当者の名前を確認しましょう。
とくに同じ苗字の担当者が複数人いる場合には、間違って取り次ぐ可能性があるので部署やフルネームで確認します。
▼例文
- 営業部の佐藤でよろしいでしょうか?
- 恐れ入ります。弊社佐藤が2名おりまして、営業部の佐藤一郎でよろしいでしょうか?
取次先の担当者を誤ると、再度の取り次ぎが必要になるだけではなく、トラブルにつながる可能性もあります。
そのため自分が取り次ごうと思っている担当者が、通話相手の求める相手で間違いないのかを丁寧に確認しましょう。
【ポイント2】相手の名前を復唱して確認する
担当者への取り次ぎ時の必須情報である、通話相手の会社名や名前は復唱して確認しましょう。
自分が聞き取った相手の会社名や名前が誤っていた場合、取り次いだあとの担当者も対応に困ってしまいます。
たとえば、電話をかけてくれたのが佐藤さんだと思って対応の準備をしていたのに、いざ電話を受けてみたら斉藤さんだったら想定と異なる対応をする必要があります。
そのため担当者が冷静に対応できるように、電話を取り次ぐ前に聞き間違いのないように相手の名前を確認することが重要です。
聞き取れなかった場合には例文を使って聞きとりましょう。
▼例文
- 恐れ入りますが、もう一度御社名とお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。
- お電話が少々遠いようで、恐れ入りますが、もう一度教えていただけますでしょうか。
相手の名前を正確に聞き取ってから担当者に取り次ぎましょう。
【ポイント3】保留にしてから担当者に取り次ぐ
電話を取り次ぐときには、担当者がどんなに近くにいても必ず保留にしましょう。
保留にしないで取り次ぐことで、電話の後ろでのやり取りが通話相手に聞こえてしまい、相手を不快にする恐れがあります。
近くにいる担当者に電話を取り次ぐ場合には、電話を保留にしたことを確認してから担当者に声をかけましょう。
担当者の席が遠い場合には、保留にしたことを確認後、内線を使って入電があることを伝えましょう。
▼例文
- 佐藤さん、●●株式会社の▲▲さんからお電話です
- 佐藤さん、●●株式会社の▲▲さんから外線1番にXXの件でお電話入ってます、保留中ですが対応可能ですか?
外線が複数ある場合には、担当者が異なる外線に出てしまうとトラブルにつながる可能性があるので、外線の何番に電話が入っているのかを欠かさずに伝えましょう。
【ケース別】担当者が不在時の対応例
担当者が不在時の対応を例文とともに紹介します。
- 担当者が外出中の場合
- 担当者が出張中の場合
- 担当者が来客・会議中の場合
- 担当者が休暇中の場合
- 担当者が電話対応中の場合
- 担当者が席を外している場合
それぞれのケースの言い回しを覚えておくことで、担当者の不在を自然に伝えられるようになります。
ひとつずつみていきましょう。
【ケース1】担当者が外出中の場合
まずは担当者が外出中であることを伝えるときの例文を紹介します。
とくに外回りの多い営業担当への電話の場合には、外出していることに加え、帰社時間など営業担当者の予定を伝えるとよいでしょう。
あいにく〇〇は外出しております。〇時に帰社予定となっております。よろしければ帰社次第折り返しご連絡差し上げましょうか?
外出していることだけではなく帰社予定を伝えることで相手も予定がわかるため安心感を与えることができます。
外出中であることを伝えた場合には、担当者が戻り次第、電話があったことを伝えましょう。
万が一、内容が緊急の場合には外出中の担当者へすぐに連絡をとり、電話があったこととできるだけ早く折り返してほしいことを伝えましょう。
【ケース2】担当者が出張中の場合
次は担当者が出張中の場合の例文を紹介します。
▼例文
- 〇〇は出張に出ており終日不在でございます。明日は出社予定です。
- 〇〇は現在出張中で〇日まで不在となっております。よろしければ代わりにご用件を承りますがいかがいたしましょうか?
出張中の場合も戻り予定を伝えることで、相手に安心感を与えられます。不在を伝えるのと同時に、次の出社予定を伝えるといいでしょう。
出張の場合には、代わりに用件を承ることを積極的に提案するのがおすすめです。
また長期的な出張の場合、他の社員が引き継いでいるケースもあります。担当者の部署に電話がかかってきている旨を伝え、引き継いでいる社員がいる場合は、その社員に取り次ぎましょう。
【ケース3】担当者が来客・会議中の場合
ここでは、担当者が来客の対応や会議に入っていて、社内にいるものの対応できない場合の伝え方を紹介します。
あいにく〇〇はただいま会議中(来客中)でございます。〇時頃には終了する予定ですので折り返しご連絡いたしましょうか?
通話相手には、会議中であることとあわせて終了時刻を伝えることがおすすめです。
担当者が来客対応や会議から戻り次第、電話があったことや用件を伝えましょう。
また、内容の緊急度が高い場合には、会議中であっても用件をメモにまとめて会議室に差し込み担当者に共有する対応が求められるケースもあります。
電話対応のメモのまとめ方はこちらで詳しく紹介しています。あわせてご覧ください!
【ケース4】担当者が休暇中の場合
続いて、担当者が休暇や欠勤の場合の伝え方を紹介します。
あいにく〇〇は休暇をとっており、終日不在です。〇日には出社予定でございます。
休暇の場合には次の出社予定を伝え、相手に理解してもらいましょう。
ただし緊急度が高く通話相手が焦っている状態やクレームの場合に、休暇中を正直に伝えることは相手の不快感を与える可能性があります。
そのため休暇であることを正直に伝えるのではなく「終日不在」と言い換えてもいいでしょう。
緊急度の高い案件の場合には、通常の対応のように次回出社時に担当者に伝言するのではなく、別に対応できる社員がいないか確認をしたり、上司にも判断を仰ぐような工夫が必要です。
【ケース5】担当者が電話対応中の場合
担当者が社内にいるものの別の電話に出ている場合の伝え方を紹介します。
あいにく〇〇は現在別の電話に出ております。終わり次第ご連絡いたしましょうか?
担当者の電話がいつ終わるかわからないため、保留で相手を待たせず折り返しの連絡を提案することがおすすめです。
担当者には別の電話対応が終了したタイミングで、入電があったことを共有し対応してもらいましょう。
【ケース6】担当者が席を外している場合
最後に、担当者が食事やトイレなどで一時的に席を外している場合の伝え方を紹介します。
▼例文
- あいにく〇〇はただ今、席を外しております。
- あいにく〇〇は離席中でございます。
担当者の一時的な離席の場合、戻り時間がわからないこともあるでしょう。その場合には離席している事実だけを伝えるようにしましょう。
また休憩中の場合、正直に休憩中であることを伝える必要はありません。離席していることを伝えたうえで戻り時間がわかれば補足するようにしましょう。
担当者不在時の電話対応のポイント3つ
担当者が不在時の電話対応のポイントを3つ紹介します。
- 相手が希望する対応を確認する
- 伝言は丁寧に聞く
- 重要な内容は復唱して確認する
とくに通話相手は用件があって電話をしているため、1つ目の相手が希望する対応を確認することが重要です。
ひとつずつみていきましょう。
【ポイント1】相手が希望する対応を確認する
通話相手は担当者に用件があって電話しているため、不在で担当者につなげない場合にはどのような対応を希望するかを確認しましょう。
- 折り返しの電話がもらいたい
- 代わりに用件を聞いて伝言してほしい
- メールやチャットを確認してほしい
不在を伝えると同時に下記の例文を使って、相手の希望する対応を聞き取るのがおすすめです。
▼例文
- 〇〇が戻りましたら、折り返しご連絡してもよろしいでしょうか。
- のちほどこちらからお電話差し上げましょうか。
- よろしければご伝言を承ります。
相手が折り返しを希望する場合には、都合の良い時間や避けてほしい時間を確認しておくと、担当者が行動しやすくなります。
相手が電話の目的を達成できるように、担当者に希望する対応を確認しましょう。
【ポイント2】伝言は丁寧に聞く
通話相手の電話の目的を達成するためにも、相手の用件を聞き出すことに努めましょう。
相手の用件が事前にわかれば、担当者が対応するときにスムーズになります。緊急度の高い案件であれば、別の担当者につないだり上司に判断を仰いだりと別の対応を検討することもできるでしょう。
しかし担当者の不在を伝えて「伝言をお願いします」と積極的に依頼してくれる通話相手ばかりではありません。
そのためこちらから積極的に伝言を受けることを提案しましょう。
▼例文
- 差し支えなければ、ご用件をお伺いいたしましょうか。よろしければ、ご伝言を承ります。
- 差し支えなければ、ご用件をお伺いして〇〇に申し伝えますが、いかがでしょうか。
用件を聞き出すことができたら、必ず復唱して確認しましょう。
自分が担当者に伝えようと思っている内容を復唱することで、相手の理解と異なっていないか確認することができます。
伝言を受けるときや預かった伝言を担当者に伝えるときのポイントはこちらの記事で紹介しています。あわせてご一読ください。
【ポイント3】重要な内容は復唱して確認する
担当者が不在の場合には、伝言の有無にかかわらず入電があったことは担当者に伝える必要があります。
そのため重要な内容は間違いがないように復唱確認をしましょう。
必ず復唱確認する項目は下記です。
- 会社名
- 相手の名前
- 連絡先
- 担当者名
- 用件
▼例文
- △△株式会社の●●様、お電話番号090-XXXX-XXXXに折り返しお電話する旨、〇〇に申し伝えます
- 折り返しのご連絡は不要とのこと承知しました。△△株式会社の●●様からお電話あった旨、担当の〇〇に申し伝えます。
誤りがあると折り返しの対応ができずにトラブルになってしまう可能性があります。間違いがないかひとつずつ確認しましょう。
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担当者に電話を取り次いだり、担当者に代わって対応するときに求められるのは正確性です。
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まとめ:電話対応は正確な取り次ぎで担当者に代わることが重要
電話対応では担当者への正確な取り次ぎが重要です。
担当者が在席している場合には、通話相手や取次先の担当者名を間違いないように確認したうえで、保留で担当者に代わりましょう。
担当者が不在としている場合には、対応の例文をもとに不在を伝えたうえで用件を確認し、相手の希望する対応を実現することが重要です。
しかし最初の電話対応で失礼があると、相手が不信感を抱いてしまい「伝言を承りましょうか?」と提案しても断られてしまう恐れがあります。
不信感を抱かせないためにも、電話対応の基本的な流れやマナーを身につけておくことは大切です。
以下の電話対応マニュアルでは、受電時だけではなく発信時の基本的な流れも、ポイントや例文をもとに紹介しています。電話対応のマナーを身につけるためにご一読ください。
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