電話対応で役立つ敬語一覧!間違えやすい言い回しもあわせて紹介

「電話対応で役立つ敬語を覚えたい…」
「電話の言い回しを社員に教育するには?」

このようにお悩みでしょうか。

会社の窓口業務でもある電話対応において、相手にあわせて敬語を使い分けることはとても重要です。一方で、日本語の敬語には尊敬語、丁寧語、謙譲語があり、使い分けを難しく感じる方も少なくありません。

電話対応において、適切な言葉遣いを習得するためには、まず使用頻度の高い敬語を覚えることが大切です。そこでこの記事では、電話対応で役立つ敬語を紹介します。

敬語に苦手意識がある方や電話対応教育を検討中の担当者は、ぜひ参考にしてください。

電話対応の敬語は、電話の基本的な流れのなかで覚えることをおすすめします。電話は架電と受電の2通りに分かれ、電話で使用するフレーズはある程度決まっていることから、定番のフレーズを覚えるだけで実践しやすくなるからです。

そこで、架電時・受電時のフレーズと注意点をまとめた資料をご用意しました。電話対応教育に役立てたい方は、以下よりぜひ無料でダウンロードしてください。

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目次

電話対応でも押さえるべき敬語の種類3つ

まずは、電話対応で押さえるべき敬語を大きく3つに分けて解説します。

  1. 礼儀を示す「丁寧語(美化語)」
  2. 相手に敬意を示す「尊敬語」
  3. 自分を下げる「謙譲語(丁重語)」

「意味は理解できるけれど、敬語の使い方がわからない」ということにならないよう、使用ルールや使用例もあわせて紹介します。ぜひ参考にしてください。

1.礼儀を示す「丁寧語(美化語)」

1つ目は丁寧語です。丁寧語は、会社や学校のような社会一般のさまざまなシーンでスタンダードとなる敬語です。相手に丁寧に伝えることで礼儀正しく接する目的があり、「です・ます」体を使用します。

また、文化審議会「敬語の指針」によると、丁寧語には「美化語」が含まれています。美化語は名詞に接頭語として「お」をつける敬語で、相手に上品な印象を与えるのが特徴です。

参考:文化審議会「敬語の指針

それでは、丁寧語(美化語)の例をみてみましょう。

▼丁寧語(美化語)の例

  • ですます体:出ます・戻ります・受けます
  • お・御(ご)+○○:お電話・ご対応・お食事

なかでも美化語は、友人や同僚間ではあまり使用しませんが、取引先や顧客に向けては使用頻度が高いです。美化語を使いこなせるよう、練習しておくとよいでしょう。

2.相手に敬意を示す「尊敬語」

2つ目は、尊敬語です。相手を高めることで敬意を示すことが尊敬語の目的で、相手を主語として使用します。

尊敬語の例をみてみましょう。

▼尊敬語の例

  • いらっしゃいます
  • おっしゃいます
  • ご利用になります
  • お使いになります
  • お忙しいです
  • 御立派です など

これらもよく使用するので、覚えておくと安心です。

3.自分を下げる「謙譲語(丁重語)」

3つ目は、謙譲語です。話者本人や身内を下げて相手を高く立てることで、敬意を表す敬語です。謙譲語は、話者本人や身内を主語として、その動作や状態などを低く述べて伝えます。また、謙譲語は目的によって「丁重語」に分けることも可能です。

丁重語は、誰かを立てるわけではなく、自分を低くしながら言動などを礼儀正しく伝えます。整理すると、自分を下げて相手を立てる言い回しは謙譲語で、自分や物事を下げるだけの言い回しは丁重語です。

それぞれの例をみてみましょう。

▼謙譲語の例

  • 伺います
  • お目にかかります
  • お話しします
  • ご説明します など

▼丁重語の例

  • 参ります
  • おります
  • 申します
  • いたします など

なお、相手を高くすることで敬意を示す敬語には尊敬語もありますが、謙譲語の主語は話者本人です。尊敬語と混同しないようにしましょう。

【保存版】電話対応でよく使う敬語一覧

前章では、敬語の種類と使用ルール、目的などを簡単にみてきましたが、電話対応でよく使用される敬語は、おおよそ決まってきます。

そこで、参考として使用頻度の高い敬語を一覧にしてみました。

丁寧語・美化語 尊敬語 謙譲語・丁重語
来ます いらっしゃる/お越しになる/お見えになる 参る/伺う
言います おっしゃる/言われる 申し上げる/申す
聞きます お聞きになる/聞かれる 伺う/お聞きする
待ちます お待ちになる/お待ちくださる お待ちする
います いらっしゃる おる
わかります おわかりになる かしこまる/承知する
します なさる/される いたす
伝えます お伝えになる 申し伝える
見ます ご覧になる/見られる 拝見する
会います お会いになる/会われる お目にかかる/お会いする

敬語を使い慣れないうちは、この敬語一覧表をプリントし、電話機のそばにおいておくことをおすすめします。

【状況別】電話対応でよく使用する敬語フレーズ

ひと通り敬語を覚えても、電話口で適切な言葉遣いができるとは限りません。電話対応では、状況にあわせて臨機応変に言い回しを変える必要があるからです。

そこで本章では、電話対応でよく使用する言い回しを5つの状況別に紹介していきます。

  1. 電話をかけたとき
  2. 電話を受けたとき
  3. 電話中
  4. 電話を終えるとき
  5. トラブル対応・困ったとき

よくある状況を中心に選びましたので、参考にしてみてください。

【状況1】電話をかけたとき

まずは、架電時に定番の敬語フレーズを紹介します。電話をかける際には、定番の言い回しが多くありますが、相手との関係性によって使い分けることが大切です。そこで、相手との関係別に使える敬語フレーズを紹介します。

▼電話をかけたときの敬語フレーズ

相手との関係
取引先の担当者
  • いつもお世話になっております。○○会社の○○と申します。恐れ入りますが、△△様はいらっしゃいますか?
  • お世話になっております。○○と申しますが、△△様のお電話でよろしいでしょうか?(※直通電話・携帯電話の場合)
担当者が不明
(初めてかける場合)
  • 恐れ入ります。○○会社の○○と申します。○○の件で、ご担当者様におつなぎいただけますでしょうか?

加えて、電話をかけても相手側の担当者が不在の場合、かけ直しや伝言を依頼するなどの選択肢もあります。その際に役立つフレーズは以下のとおりです。

▼相手先の担当者がいない場合の例

「お手数をおかけしますが、△△様が戻られましたら、○○までお電話をお願いできますか?」
「よろしければ、こちらからお電話をかけ直しさせていただきたいのですが、お戻りは何時頃になりますか?」
「それでは、伝言をお願いできますか?」

【状況2】電話を受けたとき

次に、電話を受けたときに使用する定番の敬語フレーズを紹介します。

▼電話を受けたときの敬語フレーズ

状況
電話に出たときの挨拶
  • お電話ありがとうございます。○○会社の○○と申します。
  • お電話ありがとうございます。○○会社でございます。
担当者への取り次ぎ
  • かしこまりました。おつなぎしますので少々お待ちください。
  • 承知いたしました。少々お待ちいただけますでしょうか。
担当者不在時の対応
  • 申し訳ございません。○○はただいま席を外しております。戻り次第、お電話を差し上げましょうか?
  • お手数をおかけして申し訳ございませんが、後ほど折り返しお電話をいただけますでしょうか?

なお、折り返すという言葉を使用する場合、「すぐ」と認識していることが多いので、数分~10分後を想定しておきましょう。それよりも後になる場合は、かけ直す時間を提示することをおすすめします。

【状況3】電話中

続いて、電話中に使う敬語フレーズを紹介します。電話中にはさまざまな対応が求められますが、ここでは目的別に、敬語フレーズをピックアップしました。

▼電話中に役立つ敬語フレーズ

目的
相手の意見に同意する
  • おっしゃる通りです。
  • かしこまりました。
確認する
  • ○○で、お間違いないでしょうか?
  • 復唱させていただきます。「○○○○」でよろしいでしょうか?
謝罪する
  • 大変申し訳ございません。
  • 大変失礼いたしました。
  • ご迷惑をおかけしてしまい、心よりお詫び申し上げます。
お願いする
  • ○○していただけますでしょうか?
  • 何卒よろしくお願いいたします。
  • ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

ほかにも電話中に役立つ言い回しはたくさんあります。より多く押さえたい方は、以下の記事もあわせてご参照ください。

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【状況4】電話を終えるとき

通話が終わったら、電話を切る際に役立つ、クロージングの敬語フレーズを使用しましょう。クロージングは改めて丁寧さが求められる状況でもあります。

ここでは、受電時と架電時に状況を分け、クロージングに役立つフレーズを紹介します。

▼電話を切るときの敬語フレーズ

状況
電話をかけた場合
  • ご多忙のところお時間をいただき、誠にありがとうございました。失礼いたします。
  • 本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。失礼いたします。
電話に出た場合
  • 本日は○○が承りました。お電話をいただき、ありがとうございました。失礼いたします。
  • ○○が承りました。お問い合わせありがとうございました。失礼いたします。

電話を終える際には、毎回「失礼いたします」と伝え、数秒待ってから受話器を置くことも大切です。顧客に対しては、相手が受話器を置くのを確認してから電話を切りましょう。

【状況5】トラブル対応・困ったとき

ひととおり状況別に敬語フレーズをみてきましたが、電話対応の難易度が上がるのがトラブル時です。相手からクレームや要求があっても、敬語を崩すことなく丁寧に接しながら、断る部分は明確に伝える必要があります。

ただし、理由を添えてはっきり断るときつい印象になり、相手の心象を悪くしかねません。クレームに発展させないためにも、会話の印象を和らげるクッションフレーズを駆使して話すことをおすすめします。

▼困ったときに役立つクッションフレーズ

状況
依頼する
  • ご面倒ではありますが~(+依頼)
  • お手数をおかけしますが~(+依頼)
  • ご多忙のところ恐縮しますが~(+依頼)
質問する
  • 差し支えなければ~(+質問)
  • 失礼ですが~(+質問)
断る
  • 申し上げにくいことではございますが~(+断る)
  • 申し訳ございませんが~(+断る)
  • ご意向にそえず心苦しいのですが~(+断る)
  • せっかくですが~(+断る)
共感する
  • おっしゃる通りではございますが~(+結論)
  • お気持ちをお察しいたしますが~(+結論)
  • 重々承知しておりますが~(+結論)

クッション言葉については以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご一読ください。

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ここまで、使用頻度の高いフレーズ一覧と状況別に役立つ言い回しを紹介しました。しかしながら、敬語にはそれぞれ使用ルールがあり、間違えやすいものです。そこで次の章では、敬語の誤用例を紹介し、正しい使用例を紹介します。

電話対応で間違えやすい!敬語の誤用例4つ

既述のとおり、日本語の敬語は3種類ですが美化語や丁重語もあり、使用ルールを押さえていても、混同することがあります。

ここでは、電話対応で間違えやすい敬語を3つの誤用例に分けて紹介していきます。

  1. 二重敬語
  2. 丁寧だが不適切
  3. 尊敬語と謙譲語を混同

ぜひ参考にしてください。

【誤用例1】二重敬語

まず、間違えやすい敬語として二重敬語があります。そもそも二重敬語は、相手に丁寧に伝えようとするあまり、敬語を重ねてしまう現象でもあります。最もよくあるのが、尊敬語を二重に使用した誤用です。

二重敬語の例をみてみましょう。

▼二重敬語の例

誤用 正しい使用例
拝見させていただきます。 拝見いたします。
お越しになられました。 お越しになりました。
お帰りになられました。 お帰りになりました。
おっしゃられました。 おっしゃいました。

これらは間違いに気づかないまま使い続けて、癖になりやすい誤用例でもあります。正しい使用例を覚えておきましょう。

【誤用例2】丁寧だが不適切

次に、丁寧でも応対する相手によっては不適切で、ルールを無視した敬語もあります。たとえば、コンビニエンスストアやファミリーレストランなどの接客業では、スタッフ間で間違ったまま浸透した接客フレーズが少なくありません。

「コンビニ・ファミレス敬語」と呼ぶこともあるほどです。来店した顧客に限らず、敬語は相手との関係性で使い分けることが求められますが、不適切な敬語を使用してしまうケースです。

不適切な使用例とコンビニ・ファミレス敬語を簡単に紹介します。

▼不適切な言い回し

誤用 正しい使用例
そうですね。 さようでございます。
よろしかったでしょうか? よろしいでしょうか?
~のほうをご覧ください。 ~をご覧ください。
お世話様です。 お世話になっております。

「敬語を適切に使用できていないが、その違和感もない」という方は、誤用例と正しい使用例を押さえることをおすすめします。

【誤用例3】尊敬語と謙譲語を混同

続いて、尊敬語と謙譲語を混同して使用してしまうこともよくあります。使用ルールの違いとしては、尊敬語は相手が主語で、謙譲語は話者本人が主語です。しかしこの辺りが曖昧になり、相手を主語として謙譲語を使用してしまうことがよくあります。

よくある誤用例をみてみましょう。

▼謙譲語の間違った使用例

誤用 正しい使用例
○○様はおられますか? ○○様はいらっしゃいますか?
持参ください。 お持ちください。
どちらにいたしますか? どちらになさいますか?
伺ってください。 お聞きください。

ここまで誤用例を紹介してきましたが、間違った敬語を繰り返し聞いたり使用したりすると、次第に違和感がなくなっていくものです。

そのような状況を防ぐには正しい敬語を意識するのはもちろんですが、企業では電話対応マニュアルを作成し、教育を強化することも役立ちます。

しかしながら、「教育は行っているがなかなか改善しない」という場合もあるでしょう。そこで、次に電話対応教育に役立つツールを紹介します。

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社員の電話対応スキルを向上させるには、電話のモニタリングや聞き直しを簡単にできるツールの導入が役立ちます。

コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」の場合、以下の3つの機能で電話対応の様子を把握可能です。

  1. 通話録音
  2. 伝言メモ機能
  3. AI要約と感情ラベリング

まず、通話録音をすると、音声データを教育担当者や本人が確認し、良い点と改善すべき点をみつけやすくなります。

▲通話録音の利用イメージ

続いて、伝言メモ機能を利用すると、メモの伝達がしやすく、用件の確認がスムーズです。

落ち着いて対応できるので、その分言葉遣いを間違えにくくなるでしょう。

▲伝言メモのイメージ

加えてカイクラには、通話内容をAIで要約したり、相手の様子を感情ラベリングで表記したりする機能もあります。

▲AI要約と感情ラベリングのイメージ

敬語は相手にあわせて使い分けることが重要ですが、カイクラの場合、相手の感情や通話内容を容易に把握し、相手に寄り添った言葉遣いで対応しやすくなります。

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まとめ:敬語力をつけて電話対応スキルを向上させよう!

敬語力を高めると、社会人としての礼儀・マナーを守れるため、電話先の相手に安心感を与えることも期待できます。

敬語に自信がない方や社員の電話対応教育に課題をお持ちの方は、今回紹介した敬語フレーズをぜひ参考にしてください。

電話対応の敬語は、電話の基本的な流れのなかで覚えると習得がスムーズです。

電話対応マニュアルとして役立つ資料をご用意しましたので、まずは社員に架電時・受電時の定番フレーズを覚えてもらいましょう。

興味をお持ちの方は、以下より詳細をご確認ください。

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この記事を書いた人

カイクラ編集部です。カイクラ.magは、株式会社シンカが運営するオウンドメディアです。 「音声を記録し、会話を企業価値に」をモットーに、「会話」に関する様々なテクノロジーや最新情報、企業の業務効率化や社内コミュニケーションの活性化事例など、すべての企業にとってお役に立てる情報を幅広く発信します。

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