時代と共に新しい業種が生まれます。カスタマーサクセスもそのうちの一つで、近年注目されている仕事です。
新しく始まった分野で採用してもらうには、どんなことが必要でしょうか。
カスタマーサクセスの採用を成功させるコツを解説していきます。
知っておきたいカスタマーサクセスについての情報もまとめてありますので参考にしてください。これらの情報を活かして、採用の際に失敗しないようにしていきましょう。
カスタマーサクセスの採用が多いのはどうして?
カスタマーサクセスの採用が多いのはなぜなのかをまず考えていきます。
一つの理由は、サブスクリプションモデルが普及しているからです。
これまでは、映画を見るならDVDを買ったり、音楽を聴きたいならCDを購入したりしていました。
しかし、今は毎月定額を払うだけで動画や音楽を聴き放題というサービスが増えてきています。
エンターテインメントだけではなく、パソコンソフトなどでもサブスクリプションモデルが増加しています。仕事で使用するソフトを購入するのではなく、毎月定額を支払って継続利用できるサービスが人気です。
サブスクリプションモデルで大切なのは継続率を高めることです。
一度利用した顧客が継続してサービスを使い続けるには、プロダクトに対する満足度を高めなければなりません。
そのために必要なのがカスタマーサクセスなのです。カスタマーサクセスを効果的に実践できる人材をどの企業も採用したがっています。
実際に採用される人数が少ない理由を解説
多くの企業がカスタマーサクセスの人材を採用しようとしていますが、実際に採用される人数は多くはありません。
なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか。
幾つかの原因が考えられます。
★採用基準が高い
★経験者不足
この二つの原因について詳しく解説します。
採用基準が高い
企業が採用するために設けている基準が高いことが一つの原因です。
ある企業の採用基準は、すでにカスタマーサクセスを経験していること、そして大学院を卒業していることでした。
これらの基準にかなう人材はなかなか見つかりません。
どうしてこうしたことが起きてしまうかというと、すでにサブスクリプションサービスをスタートさせた企業が、あとからカスタマーサクセスの重要性に気づくからです。
すでにサービスは開始されているため、すぐにカスタマーサクセスを実践できる即戦力が求められているのです。
経験者不足
カスタマーサクセスが日本で認知され始めたのはごく最近です。
2018年頃から、特にカスタマーサクセスの重要性が注目されるようになっています。その頃から採用が活発に行われるようになっているのです。
最近評価されるようになったカスタマーサクセスをすでに経験している人材は、まだまだ少ないのが現実です。
採用面接の際に企業を納得させられるような経験やスキルを持っている人が少ないため、どうしても最終的に採用される人数が減ってしまいます。
カスタマーサクセスの採用を成功させるコツ
採用者が少ない状況の中で、カスタマーサクセス業務で働ける人材として採用してもらうコツは何でしょうか。
カスタマーサクセスに関係する自分のこれまでのキャリアをアピールしてください。
アピール出来るキャリアに該当するのは下記の通りです。
★カスタマーサポート
★サービスプロダクトの営業
★インターネットサービスの開発
カスタマーサクセスは、カスタマーサポートの発展系の業務です。
もしカスタマーサクセスで豊富なスキルがあるなら、カスタマーサクセスでも活かしていけます。顧客の要望を的確に受け取って、それに対応するスキルがあるからです。
有形の商品ではなく、サービスプロダクトの販売を営業してきた経験もアピール出来ます。
サービスプロダクトのメリットを説明する能力や、プロダクトの特徴を顧客に宣伝するスキルが高いからです。
カスタマーサクセスでは公式ホームページの調整や開発も行います。
インターネットサービスの開発に従事してきたなら、そのスキルは役立ちます。
これらの経験があるなら、大いに採用面接の際にアピールしてください。
自分のスキルが、相手企業のカスタマーサクセスにどのように活かせるのかを具体的にプレゼンするようにしましょう。
カスタマーサクセスの採用をするのはどんな企業なの?
カスタマーサクセスの採用を進めている企業は、すでに説明したとおりサブスクリプションサービスを導入しているところです。動画や音楽、仕事効率化系のソフトを提供している企業です。
クラウドストレージサービスを提供している企業もカスタマーサクセスの採用を進めています。
どの企業も解約率を低くして、収益性を高くしようとしているのです。
チャーンレートを下げてアップセルを上げていくためには、カスタマーサクセスが欠かせないことを理解しています。
具体的にどのような企業が採用を行っているかチェックしてみましょう。
名刺管理サービス企業
法人のために名刺をクラウド上で管理できるサービスを提供している企業があります。
この企業は積極的にカスタマーサクセスの人材を採用しています。
採用された人は、アカウントマネージング業務やカスタマーサクセスの促進を行っていきます。
求められているスキルは、ITプロダクトのテクニカルサポートの技術やITコンサルティングの経験です。
業務効率化サービスの会社
顧客企業の業務を効率化させるクラウドサービスの会社も、カスタマーサクセスの人材を多く採用しています。
採用された人は営業部門と法人顧客の間に入り、カスタマーサクセスを促進させていくことが求められます。これまで人事や営業の分野で経験を積んできた人材が必要とされています。
カスタマーサクセス採用に応募するメリット
カスタマーサクセスの採用に応募するメリットは何でしょうか。
それは、パイオニア的な存在になれることです。カスタマーサクセスは最近始まった分野なので、そこでキャリアを積むことが出来ればこの分野でのパイオニアになれます。
先駆者になって成功事例を作ればキャリアアップに繋がります。
カスタマーサクセスに関わっていくと、新しいサービスや商品の開発に深く関われます。
顧客の満足度を高めるプロダクトの開発がしたい人には向いている職種です。
自分が開発したプロダクトがチャーンレートを落としたり、アップセルを上げたりすることに貢献するとかなり満足感があります。
カスタマーサクセスは目先の利益を求めるビジネス手法ではありません。顧客ファーストの考え方でビジネスを進めていきます。
表面的な営業やプロダクト開発ではなく、顧客に本当に役立つものを作って販売したい人はカスタマーサクセスに向いています。
カスタマーサクセスの採用に応募するなら、顧客本位の仕事を行っていけるのがメリットです。
カスタマーサクセスの採用は増えていますが、実際に採用される人数は多くはありません。なぜなら各企業の採用基準が高かったり、カスタマーサクセスの経験者が少なかったりするからです。
しかし、カスタマーサポートの経験がある人や、サービスプロダクトの営業経験がある人は有利です。
インターネットサービスの開発に従事してきた経験もアピール出来ます。
これらの経験は、すべてカスタマーサクセスへ活かせます。採用面接の時には、カスタマーサクセスに役立つような自分の経験や技術を大いにアピールしてください。
カスタマーサクセスに採用されるならこの分野でのパイオニアになれたり、顧客本位の仕事が出来たりするメリットがあります。