カスタマーサクセスの事例を業種別に徹底まとめ
カスタマーサクセスはあらゆる業態で注目されています。
いくつかの企業がすでに取り入れていて成果を出しており、今後も多くのビジネスジャンルでカスタマーサクセスが導入されていくでしょう。
しかし、まだまだこのビジネススキルについて知っている企業やビジネスマンは少ないです。
どれほどの効果があるのか懐疑的に見ている人たちもいます。
では、カスタマーサクセスがどのように成功してきたか実際の事例を見てみましょう。
大手動画サブスクリプション企業のカスタマーサクセス事例
大手動画サブスクリプションの企業は、早くからカスタマーサクセスに取り組んでいます。
アメリカからスタートした動画サブスクリプション型サービスに、カスタマーサクセスを導入することで世界的なプロダクトへと成長させてきました。
接続のしやすさやレコメンド機能などを常に改善し、カスタマーサクセスの指標を高く保ち続けています。
契約プランによって、接続台数や動画の画質に区分を設けています。
接続台数を増やしたい利用者や、良い画質で見たい顧客がアップセルをしていけるような環境を整えているのです。
ヘビーユーザーもライトユーザーも満足できるプロダクトを作ることが出来た成功事例です。
大手DTPソフトウェア企業のカスタマーサクセス事例
外資系の大手DTPソフトウェア企業も、カスタマーサクセスを意識してプロダクトを提供しています。
これまでこの企業では、毎年新しいバージョンのソフトを発売していました。
しかし、価格が高いため個人事業主などは新しいソフトを買わず、古いソフトをずっと使っている状況でした。
カスタマーサクセスを採用してから開発したのは、DTPソフトの月額定額料金です。
毎月の定額料金を支払えば、常に最新のソフトを誰でも使うことが出来ます。
顧客にとっては新しいバージョンのソフトが使えるので、仕事がはかどり満足度がアップしました。
企業にとっては既存顧客の継続率が上がるという成果がありました。
カスタマーサクセスは国内ソフトウェア企業でも効果的なのか
カスタマーサクセスは、外資系の企業が採用するアプローチというイメージがあります。
国内の企業は取り組んでいないのでしょうか。
カスタマーサクセスに国内のソフトウェアのある企業が積極的に取り組んでいます。
会計ソフトを以前から開発している企業です。
これまでは一般的な会計ソフトを開発してきましたが、カスタマーサクセスを意識してからは、個人事業主や中小企業が特に使いやすいソフトを作っています。
顧客が会計ソフトに望むことが、ソフトを短い時間で簡単に使えることだとカスタマーサクセスによって気がつきました。
どんな操作に時間がかかるのかを数値化し、その数値が少なくなるよう指標を立ててソフトを改善しました。
その結果、顧客満足度が大きくアップしたのです。
クラウド系企業の成功事例とは?
クラウドを活用したサービスは多々あります。
その中でいち早くカスタマーサクセスを採用したのが、名刺を管理するサービスを提供している企業です。
名刺のデータをただ管理するだけではなく、データを可視化できるようにしてカスタマーサクセスを実現しています。
データが可視化されることによって、相手の人脈や会社のつながりが明確になります。
営業先の人脈や交友関係を簡単に把握できるので、効率的な営業活動が出来るようになっていきます。
名刺の管理機能を再分化することにより、アップセルやクロスセルが出来るようにしています。
日本のビジネスの現場で使われる名刺を一つのツールにして、顧客の絆を強めていくプロダクトを開発しました。
宅配サービスがカスタマーサクセスに取り組んだ事例とは
生活に密着したサービスを提供している企業もカスタマーサクセスを導入しています。
食材を宅配サービスする企業がカスタマーサクセスに取り組んでいますよ。
これまで宅配サービスは、注文した食材だけが届くサービスでした。
毎回何を頼むか考える手間がかかっていました。
そこでこの企業は、あらかじめ食材をセレクトして顧客に提案するサービスを開始します。
しかし、勝手にセレクトされると欲しい食材もあれば、いらない食材も出てきます。
そんな利用者の意見を踏まえて、ある程度はセレクトするが、いらない食材があれば注文しなくて良いサービスを開発します。
これがヒットして、今では利用者が右肩上がりで増加しています。
洋服のサブスクリプションでも導入できるカスタマーサクセス
洋服を借りられる定額サービスも出てきています。
いくつかの企業がこのサブスクリプション型サービスを提供していますが、ある企業はカスタマーサクセスを意識して成功していますよ。
これまでのサービスは、気に入った洋服があっても返却しなければいけませんでした。
この企業はカスタマーサクセスの観点からサービスを見直し、気に入ったら返さなくて良いように改善しました。
レンタルが出来る回数も無制限にしたり、クリーニングが必要ないようにしたりもしました。
可能な限り利用者が損をしないようなサービスに改善していったのです。
今では他の企業がこのサービスをまねるようになっています。
定額音楽サービスの事例をチェック
若者を中心に定額音楽サービスが人気です。
色々な業者が乱立している競争が激しい分野ですが、ある企業はカスタマーサクセスを導入することで利用者を増やしています。
顧客の意見を丁寧に拾い、音楽が本当に好きなユーザーが楽しめるコンテンツを増やしているのです。
利用者が選んだ曲を元にして、おすすめの曲を提案するプログラムの制度を改善したり、プレイリストからの検索機能を強化したりしてきました。
最新の音楽がただ聴けるだけでなく、アーティストのインタビューも聞けるようにしています。
後発のサービスあるにもかかわらず、この企業は利用者を増やし、既存客の満足度指数もアップさせていますよ。
おもちゃのサブスクリプションの成功事例
おもちゃのサブスクリプションの成功事例もあります。
子供が遊ぶおもちゃというのは、一生使い続けるものではありません。
0歳の子供が遊ぶおもちゃと、2歳の子供が遊ぶおもちゃは違います。
そこに着目して、おもちゃの貸し出しが出来るサービスをある企業が開発しました。
できるだけ利用者の子供が気に入る製品を提案できるように、色々な工夫をしています。
おもちゃを返却する際の感想を大切にし、その情報を元に次のおもちゃを提案します。
子供が楽しんで遊べるおもちゃや、遊びながら学べる製品など、おもちゃをジャンル分けして親が選びやすくするようにもしています。
利用者とのコミュニケーションを、次のサービスへの情報ソースとすることによりカスタマーサクセスを実現しているのです。
多くの企業がカスタマーサクセスを採用することによって成功しています。
自社の利益を第一にするのではなく、顧客が成功体験を得られるサービスとは何かを考えて、プロダクト開発していくことは長期的な利益を出すことになります。
似たようなサービスや商品が乱立する中で、いかに成功体験をしてもらえるかが企業が生き延びていくために欠かせません。
利用者の意見やクレームを、スピーディにプロダクトに反映することによってカスタマーサクセスの指数を上げていけます。
その成果として利用者の満足度は上がり、口コミなどでさらに新規の顧客も増えていきます。
解約は減り、既存客と新規顧客の定額料金の支払いによって安定した利益を計上できるようになるのです。