電話対応では、わずかな伝え漏れや聞き間違いが、認識違いや折り返し漏れなどの対応ミスにつながることがあります。こうしたミスが重なると、クレームや信頼の低下、さらには取引そのものに影響を招きかねません。
伝言ミスは個人の不注意で起こると思われがちですが、実際には業務フローや情報管理の仕方が原因になっているケースも少なくありません。
そのため、伝言ミスを防ぐには原因を整理したうえで、現場で実践できる対策とミスが起きにくい仕組みづくりの両面から見直すことが重要です。
本記事では、伝言ミスが起こる主な原因、すぐに実践できる防止策、さらに電話業務を支えるシステム活用の考え方まで順を追って解説します。
カスタマーサクセス領域における業務改善のプロフェッショナル。株式会社シンカのマネージャーとして、3000社以上の「カイクラ」導入企業を支援するチームを統括。担当業務の多様化・複雑化に伴う「タスクの抜け漏れ」や「業務の属人化」といった、多くの企業が抱える課題に対し、ITツールを活用した業務プロセスの抜本的な再構築を主導。現場の課題解決から事業成長までを幅広く支援する、電話コミュニケーションDXのプロ。
伝言ミスを減らすには、個人が復唱による確認を徹底することはもちろん、通話内容を正確に残せる仕組みを整えることも有効です。カイクラは、自動録音やテキスト化、伝言メモ機能により、電話対応における情報共有を支援します。詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
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伝言ミスを引き起こす内的な要因4つ

伝言ミスの要因には、対応者に起因する内的要因と、ミスが起きやすい環境による外的要因があります。
まずは、対応者側で起こりやすい4つの要因を紹介します。
- ミスコミュニケーションによる認識違い
- 聞き間違い・書き間違い
- 思い込み・記憶違い
- マルチタスクによる失念
電話対応の実態と照らし合わせながら、当てはまるものがないか確認してみてください。
1.ミスコミュニケーションによる認識違い
1つ目は、相手の話を誤って理解したまま伝言してしまうことです。話し手と聞き手の間で言葉の受け取り方が異なると、認識違いが起こります。とくに電話では、主語や目的語が省略されがちで、発話内容の解釈がずれやすくなるからです。
また、電話は音声だけでやりとりするため、表情や資料を共有できません。そのため、対面よりも認識違いが起こりやすい傾向があります。たとえば、専門用語や社内略語が混ざると、相手は理解しているつもりでも、実際には意味を取り違えていることがあります。
2.聞き間違い・書き間違い
2つ目は、相手の発話を聞き違えたり、メモを取る際に誤って記録したりすることです。とくに周囲が騒がしい環境では、名前、数字、日時などを誤認しやすくなります。電話回線に問題がなくても、周囲の雑音によって聞き取りづらくなることは珍しくありません。
一文字・一桁の伝言ミスでも、その後の対応に大きな影響を与えることがあります。聞いた内容を急いでメモしようとすると、聞くことと書くことを同時にしなければならず、焦って漢字や数字を誤って書いてしまうからです。
とくに、漢字で氏名をメモする場合、難易度が上がります。人名に使用される漢字はさまざまで、常用漢字を使用しない場合も少なくありません。
3.思い込み・記憶違い
3つ目は、思い込みや記憶頼りの対応によるミスです。たとえば、日ごろから同じ相手と似た内容のやりとりをしていると、「今回もいつもの用件だろう」と考えて確認を省いてしまうことがあります。
また、電話で聞いた内容をメモせずに記憶だけで伝えようとすると、情報が欠けたり、順序が入れ替わったりしやすくなります。なかでも短期記憶に依存しやすい数字や日時は、時間がたつほど曖昧になりやすいものです。
定型的な用件であっても、聞き取った内容はその都度そのまま記録することが重要です。正しく覚えたつもりでも、実際には内容が変わっていることがあります。
4.マルチタスクによる失念
4つ目は、伝言を忘れてしまうことです。電話対応中に来客対応や別業務が重なると、伝言すべき内容を失念しやすくなります。複数の作業を同時に進める状況では、1つの情報に集中し続けることが難しいためです。
また、電話を受けた直後に別業務へ移ると、伝達が後回しになり、そのまま抜け落ちることがあります。受付や事務では複数の業務を同時進行することが多いため、こうした状況が起こりやすく、個人の注意力だけで防ぐには限界があります。
伝言ミスを引き起こす外的な要因4つ

伝言ミスは、個人の能力だけではなく、業務環境や運用ルールの不備によっても起こります。現場で繰り返し発生している場合は、構造的な問題がある可能性も意識してみてください。
ここでは、組織や業務フローに起因する4つの外的要因を紹介します。
- 伝言すべき情報の分散
- 伝言を記録するテンプレートがない
- 電話対応・伝言方法に関する教育不足
- 社員の対応に依存し、電話業務が属人化
自社の電話環境と照らし合わせながらご一読ください。
1.伝言すべき情報の分散
顧客情報、対応履歴、担当者情報が別々に管理されていると、電話を受けた人が必要な前提情報をすぐに確認できません。その場合、用件を正確に把握するまでに時間がかかり、伝言に必要な内容が抜け落ちやすくなります。
また、メール、口頭、チャットなど複数の手段で連絡を取っている環境では、「どの情報を前提に相手が話しているのか」がわかりにくくなります。
たとえば、メールで共有済みの内容を前提に電話で話されると、受電者が前提を知らないまま相手に確認しながら対応しなければなりません。
このように情報が分散していると、相手の意図を正しくくみ取ることが難しくなり、結果として伝言内容の精度も下がりやすくなります。
2.伝言を記録するテンプレートがない
伝言メモの形式が人によって異なる場合、記録内容にもばらつきが出ます。とくに日時、氏名、連絡先、用件、折り返しの要否などの重要項目が抜けやすく、後から担当者が確認した際に必要な情報がそろっていない状況を招きます。
自由形式で伝言メモを取ると、本人にはわかっても第3者には伝わりにくい内容になりがちです。伝言品質を一定に保つには、誰が対応しても同じ項目を押さえられる形にする必要があります。
3.電話対応・伝言方法に関する教育不足
電話対応や伝言方法は、自己流ではなく、教育が必要です。電話対応や伝言の基本が十分に共有されていない場合、対応品質が一定にならず、ミスも起きやすくなります。
たとえば、通話中に確認する際の復唱ルールや、クレームやトラブル発生時のエスカレーション規準が曖昧な場合、教育も行き届かず、ミスや業務の混乱を引き起こす可能性があります。
4.社員の対応に依存し、電話業務が属人化
電話対応を個々の社員に任せきりにすると、業務が属人化しやすくなります。その社員が不在のときや退職したあとに、同じ品質で業務を引き継げるとは限りません。
また、入電時に必要な情報を確認し、それをふまえて正確に対応するには一定の手順が必要です。だからこそ、確認項目や共有方法を明確にし、誰でも同じ流れで対応できるようにしておくことが重要です。
電話に慣れている社員であっても、統一ルールに沿って対応することで品質を均一化し、トラブルを防ぎやすくなります。
今すぐ取り組める!伝言ミスの防止策4つ

ここまで、伝言ミスの要因を内的エラー・外的な環境の面からみてきました。伝言ミスは、現場での工夫によってある程度減らすことが可能です。
そこで、すぐに実践できる伝言ミスの防止策を紹介します。
- 伝言する内容を復唱・再確認する
- チェックリストを設定する
- 伝言メモのテンプレートを標準化する
- 伝言フローを画一化する
ぜひ参考にしてください。
1.伝言する内容を復唱・再確認する
1つ目は、電話で受けた内容をその場で復唱し、相手と認識をすり合わせることです。伝言ミスは、相手の話を聞いたつもりになることで起こりやすくなります。
伝言すべき内容のうち、氏名、会社名、電話番号、日時、折り返し希望の有無は、電話を切る前に確認しておくことが大切です。数字や固有名詞、日時などはわずかな違いでも対応ミスにつながるため、丁寧に確認しましょう。
たとえば、「○○様から△△の件でお電話があり、□□時までに折り返し希望とのことでよろしいでしょうか」と要点を整理して復唱すれば、聞き違いや認識違いをその場で修正できます。
電話を切る前の数秒の確認が、その後の大きなトラブル防止につながります。復唱は、伝言の正確性を高める効果的な方法です。伝言する際のポイントをより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご一読ください。

2.チェックリストを設定する
2つ目は、電話対応時に確認すべき項目をチェックリストとして一覧化することです。伝言ミスは、「何を確認すべきか」を頭の中だけで処理しようとすると起こりやすくなります。
あらかじめ決まった確認項目を見える形にしておけば、多忙でも一覧を見ながら対応できるため、伝達すべき情報の漏れを防ぐことが可能です。
チェックリストには、相手の氏名、会社名、折り返し先、用件、緊急度、担当者名、折り返し希望時間などを含めます。これらを押さえることで、伝言内容のばらつきも抑えることが可能です。
3.伝言メモのテンプレートを標準化する
3つ目は、伝言メモのテンプレートを統一することです。記録形式が人によって異なると、記載漏れや情報のばらつきが起こりやすくなります。自由形式のメモでは、本人にはわかっても、後から見た担当者は内容を正確に理解できないこともあります。
そのため、必要な記録項目をあらかじめ決めたテンプレートを用意しておくことが有効です。たとえば、受電日時、相手名、会社名、連絡先、担当者名、要件、折り返し要否、緊急度などを項目化しておけば、重要情報を漏れなく記録できます。
紙でもデジタルでも、メモする形式が統一されていれば扱いやすく、社内での共有もスムーズです。伝言メモは「自分のため」ではなく、「第3者が見ても理解できる記録」として残すことが大切です。
伝言メモの効率的な書き方に関しては、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

4.伝言フローを画一化する
4つ目は、伝言の業務フローを統一することです。電話対応の方法が担当者ごとに異なると、確認項目や共有方法に差が出て、結果として伝言ミスが起こりやすくなります。誰が電話を受けても、同じ手順で対応できる状態をつくることが重要です。
たとえば、「受付」「内容確認」「記録」「担当者への共有」「対応完了の確認」までを一連の流れとして明文化しておけば、対応者によるばらつきを減らすことが可能です。
フローが明確になれば、新人でも一定の品質で対応しやすくなり、教育の効率化にもつながります。電話業務を個人の経験や勘に頼らず、組織として再現可能な形にしておくことが伝言ミス防止の基本です。
ここまで、伝言ミス防止に役立つ基本対策を紹介しました。ただし多忙な職場では、社員が電話に集中しにくい環境があり、復唱やチェックリスト、テンプレートがあっても聞き間違いや記録漏れ、共有漏れを完全には防ぎきれません。
そこで次章では、電話内容を記録・共有しやすくする仕組みとして、カイクラを例にツール活用を解説します。
コミュニケーションを円滑に!伝言ミス防止に役立つ「カイクラ」

人による伝言ミスを減らすには、ツールを活用し、自動的に通話内容や顧客対応の履歴を記録・共有できる仕組みを整えることが有効です。
カイクラには、通話内容を可視化し、伝言ミス防止に役立つ次の機能があります。
- 通話の自動録音・テキスト化
- 通話内容の要約
- 顧客情報・通話履歴の一元管理
- 通話メモ・補足の記録
これらの機能を活用することで、伝言に必要な情報を客観的に残しやすくなり、聞き間違いや共有漏れ、失念などのヒューマンエラーの削減が期待できます。電話対応の情報共有を強化したい方は、以下をご覧ください。
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続いて、実際にどのような使われ方をしているのか気になる方のために、カイクラの導入事例をみてみましょう。
事例1.予約電話の聞き違い・確認漏れを削減

居酒屋店舗を運営する株式会社フォーシックス様は、予約電話対応に課題を抱えていました。
賑やかな店内で、接客と並行して電話対応をしなければならず、名前・来店時間・コース名の聞き違いや電話番号の確認漏れが発生していました。不備があると、後から確認の電話を入れる必要があり、余計な手間がかかっていたといいます。
カイクラ導入後は、通話録音を使って予約内容を聞き直せるようになり、再確認の精度と効率が向上しました。さらに、録音を新人スタッフの電話対応の指導にも活用できるようになり、接客品質の平準化にもつながっています。
参考:株式会社フォーシックス様
事例2.情報の一元管理で電話の確認工数を軽減

清掃サービスを展開している株式会社モリサービス様では、営業担当者が外出していることが多く、受電時に顧客情報や担当者名をすぐ確認できないことが課題でした。
折り返し時も、番号照合に時間がかかったり、担当者不在で用件がわからなかったりするなど、確認工数が大きな負担になっていたといいます。
カイクラ導入後は、着信時に相手名と自社担当者名が表示されるようになり、顧客確認のフローが大きく簡略化されました。さらに、発信履歴やメモ機能で過去のやりとりも追いやすくなり、電話業務に付随する時間やスタッフの負担軽減につながっています。
参考:株式会社モリサービス様
まとめ:伝言ミスを防止する仕組みを構築しよう

伝言ミスは、社員個人による聞き間違いや思い込み、記憶違いなどの内的な要因だけではなく、情報の分散や教育不足、属人化という外的な要因によっても起こります。そのため、個人の注意力だけに頼って防ごうとしても、限界があるのが実情です。
そこで、業務フローの見直しに加え、ミスが起きにくい環境・仕組みを整えることが役立ちます。カイクラは、伝言ミスやコミュニケーションエラーの防止につながる機能が多く備わっています。問題解決のヒントを得たい方は、ぜひ以下より役立つ機能をご覧ください。
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