卸売・小売

顧客特定にかかっていた「3分」を寄り添う時間に 想いを繋いで地域に愛される健康パートナーへ

堺ヤクルト販売株式会社様は、ヤクルトグループの一員として、地域の皆さまとのよりよいお付き合いと繋がりを大切にし、「地域の人々の健康に貢献する」という企業理念を掲げています。1955年の設立以来、大阪府堺市をはじめとする南大阪エリアに深く根ざし、人々の健康で楽しい生活づくりに貢献している信頼の厚い企業です。

今回は、窓口の垣根を越えた社内の情報共有の円滑化と、顧客一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな対応を実現することを目的に導入されたカイクラについて、管理本部 部長 橋山氏、係長 境氏、藤久氏、に導入の経緯や実際に解決された課題についてお話を伺いました。

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  1. 受話器を取る前に顧客を特定。特定作業にかかっていた約3分を削減
  2. 特定作業の時間を寄り添う時間へ。お客様対応に専念できる環境を実現
  3. 録音データを活用したナレッジ共有。組織全体でお客様の想いを正しく理解する体制へ
  4. 全通話録音により聞き直せる安心感が生まれ、焦ることなく会話そのものに集中

窓口の垣根を越えて情報を共有し、すべてのお客様を安心してお迎えするために

――はじめに、カイクラの導入を検討された背景には、どのような課題があったのでしょうか?

境氏:ヤクルトグループの業界構造として、地域ごとの販売会社がお客様の窓口を担っています。弊社の中でも、地域の営業所にかかってくる電話と本社にかかってくる電話があり、窓口が分散していることでお客様の情報を十分に追い切れていないという課題がありました。

そのため、これまではお電話をいただくたびに、毎回お客様情報を一から確認して特定しなければならない状況でした。地域密着でお客様との繋がりを大切にする私たちにとって、この先も情報が不明確なまま応対を続けていくのは望ましくありません。お電話をいただいた瞬間に、どこの窓口でもどのお客様かを即座に把握できる環境を整えたいと考えたのが、導入の大きなきっかけです。

――現場スタッフの方々からは、具体的にどのような声が上がっていたのでしょうか?

境氏: 現場では、お客様の特定作業だけで毎回1〜2分はかかっていました。定期的にお電話をくださるお客様からすれば、馴染みの営業所に電話をかけてくださっているお気持ちですので、何度も同じ情報を説明しなければならない状況に困惑させてしまうこともあったと思います。

電話を取る側も、お客様をお待たせして申し訳ないという気持ちを抱えており、現場からは「少しでもスムーズにお迎えするために、物理的に回線を部署ごとに分けられないか」と相談が出るほど、切実な状況でした。

こうした心理的なハードルを下げ、お客様にもスタッフにも負担のない応対環境を作るために、電話が鳴ると同時に顧客情報を表示できるカイクラに、解決の活路を見出したのです。

どのお客様からの連絡か分かる安心感が、「繋がり」を深める3分のゆとりを作る

――実際に運用を始めてから、現場での電話対応にはどのような変化がありましたか?

境氏:ポップアップで顧客情報が表示されるようになったことで、一度お電話をいただいたお客様であれば、特定にかかる時間はほぼゼロになりました。実質的な効果としては、電話を切ってからの処理も含めると、通話1件につき3分ほど短縮できているのではないかと感じています。

以前はまずお客様を特定してから、さらに詳細を調べたり入力したりといった作業が必要でしたが、今は受電の瞬間にどのお客様かが表示されるため余裕を持って電話をとれるようになりました。この数分の短縮が積み重なることで、業務全体の効率化に大きく貢献しています。

――「1件につき3分」の短縮は大きな効果ですね。スタッフの方々の精神面での変化はいかがでしょうか?

境氏:スタッフの心理的な負担はとても減りました。どなたからかかってきているか分からない状態で電話を取るのは、特に新しいスタッフにとって非常に勇気がいることです。どの部門のお客様か分からなければ、取り次ぎも躊躇してしまいます。

しかし今は、受話器を取る前にお名前や部門が表示されるので、「あのお客様だな」「こういう内容だろうな」と事前に心構えができます。この安心感があるだけで、電話を取るハードルはぐっと下がりました。どなたか分かった状態でお迎えできることは、スタッフの心理的安全性を高めるだけでなく、結果としてお客様に寄り添った丁寧な応対にも繋がっています。

録音がスタッフの心の支えに。確かな記録がもたらす、より穏やかで丁寧な対話

――ポップアップのほかに、録音機能はどのように活用されていますか?

藤久氏:録音機能は、スタッフにとって精神的な支えとなる大きな安心感に繋がっています。私たちは日々、数多くのご注文をいただきますが、その中には聞き取りが難しい場面や細かな内容のやり取りも含まれます。
以前はメモを取ることに必死でしたが、今はいざという時は録音で正確に確認できる安心感があります。

この確かな記録があることで、スタッフは焦ることなく、お客様との会話そのものに集中できるようになりました。また、録音機能があることでお互いに落ち着いたコミュニケーションが取れるようになり、電話口でのやり取りが以前よりもさらに穏やかになったと感じています。録音は単なる記録ではなく、スタッフが心にゆとりを持ってお客様に接するための「大切な支え」になっています。

――録音データを、スタッフ間の教育やナレッジ共有に使うこともあるのでしょうか?

藤久氏:はい。スタッフによって応対スキルが異なるため、録音データを活用した勉強会を行っています。今までは、お電話の内容について「お客様からこのようなお話をいただいた」と報告を受けても、受け取ったスタッフの主観によって内容の捉え方が異なる場合がありました。

しかし、録音が残っていることで、お客様がどのような状況で何を望まれているのかを、チーム全員で客観的に共有できるようになりました。

「こういう時には、どのようにお答えするのが最適か」を、実際の録音データをもとにみんなで話し合えるのは大きいですね。上手なトークを共有するだけでなく、お客様の想いを組織として正しく理解するための材料にできる。この勉強会を通じて、個人のスキルに頼り切らない、組織全体の応対品質の底上げに取り組んでいます。

地域のお客様に寄り添うために。カイクラが担う安心と満足の架け橋

――貴社にとって、カイクラはどのような役割を担っていますか?

橋山氏:一言で言えば、「顧客満足度の向上に欠かせない基盤」です。電話応対がスムーズになり、お電話をいただいた瞬間にどのお客様かを把握できることは、すべてお客様をお待たせせず、不満を解消してより喜んでいただくためのものです。
スタッフが特定作業や聞き漏らしの不安から解放された分、お客様一人ひとりに向き合う時間と心のゆとりが増えたことは、非常に大きなメリットだと感じています。

単なる業務効率化のツールではなく、スタッフが安心して業務に励める環境が、結果としてお客様への質の高いサービスに直結していると実感しています。

特定の3分を寄り添う時間に。地域に愛される健康パートナーへ

――今後、カイクラをさらに活用することで、お客様とどのように向き合っていきたいですか?

橋山氏:これまでは、お電話をいただいてからどのお客様かを特定することに必死でしたが、これからはその時間を、もっとお客様に寄り添うために使っていきたいと考えています。お電話をいただいた瞬間に状況がわかる安心感をベースに、一人ひとりに合わせた、より細やかで心のこもった受け答えを追求していきたいですね。

こうした変化は、弊社のように地域のお客様との繋がりを大切にする企業にとって、非常に大きな力になると確信しています。もし、拠点が分散していて情報がすぐに追えなかったり、電話応対がスタッフの負担になっていたりする現場があれば、こうした仕組みを取り入れることで情報の壁をなくし、より温かみのある応対へと変えていけると感じています。

これからもカイクラの力を借りながら、スタッフがこれまで以上にゆとりを持って、目の前のお客様に集中できる環境を整えていきたいです。そして、地域の皆さまに「ヤクルトにお願いして良かった」と心から感じていただけるような、地域に愛される健康パートナーであり続けたいと思っています。