科学

商品数1万点、業界専門用語が飛び交う電話注文を可視化 受注ミス防止と業務負担20%削減を実現

1958年の設立以来、東京都西多摩郡を拠点に、塗料のプロフェッショナルとして建築用や自動車用塗料の販売・提案を手掛けてきた高瀬塗料株式会社。地域密着ならではの迅速かつ丁寧な対応を強みとする同社には、日々、専門的な相談を含む数多くの電話が寄せられています。 同社では、お客様をお待たせしない体制づくりに加え、「従業員の心理的安全性の向上」と「情報の属人化解消」を目的に「カイクラ」を導入しました。
今回は導入の経緯や、それによって解決された現場の課題について、代表の富澤様、業務部の高橋様と伊東様にお話を伺いました。

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  1. 受話器を取る前に顧客を特定。1日70件の電話対応を20%効率化
  2. 1万点超の商品知識が必要な現場で、録音機能が聞き逃しの不安を解消
  3. 独特の専門用語や早口の注文も、通話録音機能により誤発注を未然に防止
  4. 心理的ハードルを下げ、ゆとりを持って丁寧な対応に集中できる環境を実現

既存の電話機や番号がそのまま活かせることが、導入の決め手に

――はじめに、カイクラの導入を検討された背景には、どのような課題がありましたか?

富澤氏:当社は創業68年を迎える塗料の卸販売業を営んでいます。建築関係の塗料をメインに自動車補修用など、扱う品目は1万点にものぼります。業務の大半は、現場で作業をされている職人様からの電話注文です。塗料は色の番号一つで中身が全く変わってしまうため、聞き間違いによる受注ミスをどう防ぐかが長年の課題でした。そのため、確実に録音ができて、かつ後から正確に聞き直せる仕組みをずっと探していました。

――多忙な現場ならではの、注文の聞き取りに関する悩みもあったのでしょうか?

富澤氏:そうですね。商品数が膨大なため、入社間もない社員が独特の業界用語や注文内容を聞き取りにくいことが悩みでした。システムを検討する際、他社製品は電話機ごとの交換が必要で、既存の電話リースの解約コストや再契約の手間など、導入のハードルが高いものが多かったんです。
しかし、カイクラは番号を変えずに既存の電話設備を活かして利用できると聞き、それが導入の決め手となりました。既存設備をそのまま活用しながら、欲しかった録音機能やポップアップ機能を低コストで導入できる点は非常に魅力的でしたね。

録音による聞き直しが可能になり、新入社員の心理的ハードルが解消

――実際に運用を始めてから、現場での電話対応にはどのような変化がありましたか?

伊東氏:入社直後は、ひっきりなしにかかってくる電話への対応に大きな不安がありました。特に塗装業界は専門用語で注文をいただくことも多いため、一度で正確に聞き取れないことも少なくありません。
しかし、カイクラがあれば後から何度でも聞き直しができるため、今はもし聞き逃してしまっても大丈夫、という安心感が勝っています。こうした聞き逃しても確認できる安心感が得られたことは、私にとって非常に大きかったです。

――電話対応への心理的なハードルも、かなり下がったのでしょうか?

伊東氏:そうですね。以前は、聞き取ったお話をメモしながら同時に商品を調べることに必死でしたが、今は録音があるため、リラックスしてお客様との会話そのものに集中できるようになりました。電話を取りたくないという苦手意識も、導入前と比べてだいぶ薄くなりましたね。受注内容を正確に把握できるようになったことで、対応の質そのものも向上したと感じています。

ポップアップによる顧客情報の可視化で、無駄なやり取りと受注ミスを削減

――ポップアップ機能による「対応スピードの向上」や「顧客特定」の面では、どのような効果がありましたか?

高橋氏:当社では1日平均70件、多い時には一人で20本以上の電話に対応していますが、導入前はどのお客様かを特定するだけでも一苦労でした。しかしカイクラの導入後は、受話器を取る前に会社名と顧客コードが画面に表示されるようになり、即座に判断が可能になりました。顧客特定が瞬時に行えることで無駄なやり取りが減り、業務効率は体感で20%ほど改善されたと感じています。

今はカイクラの録音がある安心感に加え、AIが要約してくれるため、まとめ作業から解放されました。おかげで精神的なゆとりが生まれ、よりお客様の想いに寄り添うといった「コア業務」に集中できる環境が整ったと感じています。

――塗料業界特有の受注ミスという課題については、いかがでしょうか?

富澤氏:塗料は色の番号が一つ違うだけで別物になってしまいます。以前は聞き間違いによる誤発注が発生し、色が合わなければ商品を廃棄せざるを得ないこともありました。また、カイクラならポップアップ画面に「このお客様はここへ届ける」といったメモ書きを共有でき、不安な時は録音を聞き直して確信を持って手配できます。こうした確認作業の省力化も、結果としてお客様への折り返し電話の削減につながっています。

――短納期を強みとする御社にとって、この変化は大きな武器になりそうですね。

富澤氏:はい。電話口で以前よりもいつ発送できますと即答できるようになったことは非常に大きいです。本来不要だった確認作業やミスによるロスがなくなったことで、人員計画も立てやすくなりました。私たちが重視する顧客視点のサービス品質を高める上で、カイクラは今やなくてはならないインフラになっています。

蓄積された録音データを「実践ベースの新人研修」や「多角的な顧客管理」に活用

――蓄積された通話録音を、今後はどのように活用していきたいとお考えですか?

富澤氏:録音データを現場の教育に役立てていきたいと考えています。1万点の商品知識や独特の業界用語を身につけるには、座学の研修だけでは限界があります。今後は、熟練スタッフの優れた電話対応を新人に聞かせるなど、録音を実践ベースの教材として活用することで、研修時間の短縮につなげたいですね。

――録音を確認しながら先輩がアドバイスを送る仕組みは、教育面以外でもメリットがありそうですね。

富澤氏:そうですね。手厚いフォロー体制があることは、採用時の安心感を高める材料としても期待しています。また、今後は公式LINEとの一括管理も視野に入れています。お客様の利便性を考え、LINEからの注文も受け始めていますが、理想はあらゆるチャネルからの情報を一箇所で共有できる体制です。今後もお客様のバックオフィスをより強力にお手伝いできる環境を整えていきたいと考えています。

建材商社の「理想の受注体制」を支えるインフラとして、カイクラが果たす役割

――最後に、高瀬塗料株式会社様にとって、カイクラはどのような存在になっていますか?

富澤氏:導入前は、1万点の商品知識や専門用語が飛び交う電話対応に、スタッフが不安を抱えることもありました。しかし現在では、カイクラが提供する録音の安心感と顧客情報の可視化が、全スタッフにとって欠かせない支えとなっています。この安心感があったからこそ、新しい仲間を迎え入れるような前向きな人員計画を立てることも可能になりました。

私たちの使命は、ただ塗料を売るだけでなく、お客様の業績アップをお手伝いすることです。カイクラを通じて現場の不安を解消し、より精度の高いサービスを提供できる体制が整いました。効率向上はもちろんですが、ミスを防ぎ、お客様を待たせないというプロ意識に基づいた品質向上を、全スタッフが実感しています。

今後もカイクラを活用しながら、地域密着型の建材商社として、お客様の理想を追求するという当社の理念をより高い次元で実現していきたいと考えています。