「お客様中心の商品・サービスを提供し、豊かな社会の実現を目指す」
この経営理念のもと、1962年の創業以来、トヨタカローラ山梨株式会社は山梨県を中心に地域に密着したカーライフ・パートナーとして歩んできました。
トヨタ自動車が展開する「カローラ店」の正規ディーラーとして、長年にわたり地域のお客様と向き合い、信頼関係を築いてきた同社。しかし、その中で日々の電話応対業務には、属人的・アナログな課題も多く残されていました。
「電話は、お客様との最前線。だからこそ取りこぼしをなくしたい」――。
そんな想いから、同社は2022年に当社サービス「カイクラ」を導入し、電話対応の常識を覆すデジタル改革に踏み出しました。
今回は、トヨタカローラ山梨株式会社のデジタル営業戦略室兼カーシェア推進室 室長の大森氏に、カイクラ導入から3年を経て見えてきた成果と変化についてお話を伺いました。
導入事例

アナログな電話対応の“常識”をくつがえす!トヨタカローラ山梨株式会社様が語るカイクラ導入3年目の成果
- 電話対応の“見える化”で業務評価が明確に
- スタッフの安心感・モチベーションの向上
- 社内コミュニケーションの改善
- 顧客対応の質向上と業務効率化の両立
アナログな電話対応の“常識”をくつがえす!トヨタカローラ山梨株式会社様が語るカイクラ導入3年目の成果

電話対応は「アナログ」が当たり前だと思っていた
──導入前、電話にまつわるお客様対応でどのような課題がありましたか?
大森様:お客様から電話に出られなかった際の不在着信履歴が残りませんでした。そのため、後から折り返しの対応をすることが難しく、お客様からの大切なご連絡を逃してしまうことがありました。
──そういった課題から具体的にどのような業務負荷や機会損失につながっていましたか?
大森様:お昼休みやお客様の来店が集中する時間帯に、お電話の応対ができないことが頻発に発生していました。せっかくお問い合わせいただいてもその機会を逃していました。また、店舗からお電話をした際、お客様が電話にでられない場合があり、その後店舗に折り返しのお電話をいただいても、担当者が不在だと、誰がどのようなご用件で連絡したのか分からず、確認のために大変お待たせしてしまうことが課題でした。これはお客様にご迷惑をおかけするだけでなく、スタッフの心理的な負担にもなっていました。
──メモを記載する等のアナログな方法を踏まえて、課題解決は難しかったのでしょうか?
大森様:アナログが当たり前だと思っていました。電話対応の取りこぼしや非効率は、ある程度仕方のないことだと諦めていました。また録音機能は当時電話機にあったのですが、手動だったので『あっ』と思った時にはもう遅いんですよね。お客様との会話に集中していると、録音ボタンを押すことを忘れてしまうのが実情でした。手書きのメモも同じです。善意で書いてくれたメモでも、忙しい中でどこかに飛んでしまったりして、結果としてお客様への対応が遅れ、トラブルに発展しかねない。『どうして連絡をくれないんだ』というお叱りは、一件一件が本当に重く、何とか仕組みで解決しなければならないと考えていました。
長年の現場経験から『これで全部解決できる』
──数あるツールの中で、「カイクラ」を知ったきっかけは何だったのでしょうか?
大森様:お世話になっている地元の山梨中央銀行様からのご紹介です。私たちが悩んでいた電話対応の課題に応えてくれる機能の便利さと費用感も非常にリーズナブルだったので、「ぜひ導入したい」と思いました。
なるほど。導入の最終的な決め手は何でしょうか?
大森様:決め手は自身の現場経験です。カイクラの機能を見た瞬間に、『あ、これで全部解決できる』と、感じました。過去に自分が電話対応で感じていた『もどかしさ』や『不安』、それらすべてを解消してくれるイメージが明確に湧いたんです。
スタッフの安心感とモチベーションにつながる

――導入後の定量的な効果はありましたでしょうか?
大森様:電話対応時間やクレーム件数などは案件の内容にもよってくるので、数値目標は図ってはいませんが、定性的な部分においては、特にマネジメントにおいて効果を発揮しています。電話対応は『見えない業務』でした。誰かが率先して電話に出てくれても、その貢献は評価されにくく、極端に言えば『自分の作業を中断して電話に出るだけ損』という雰囲気さえありました。
しかし、カイクラ導入によって、『誰が・いつ・何件電話に対応したか』が可視化されました。その結果、社内のコミュニケーションが劇的に変わりました。
また、経営会議においてもカイクラのデータを基に各拠点の電話対応状況について報告を行っているため、経営層や店長から担当者に対して『〇〇さん、いつもたくさん電話を取ってくれてありがとう』といった、感謝の言葉やポジティブなコミュニケーションが自然に生まれるようになったのです。担当者にとっては、自分の頑張りを正当に評価してもらえるという安心感とモチベーションに繋がっています。実際に、現場の店舗スタッフからは、「すごい便利だよね」と言ってくれいます。
カイクラのさらなる活用と進化に期待
──「カイクラ」のさらなる活用について、今後の展望をお聞かせください。
大森様:カイクラの外部システム連携機能を利用し、顧客管理システムとの連携を本格的に活用して、業務をさらに高度化していきたいと考えています。
例えば、『車検満了日が近いお客様』へのご案内状況の管理。
カイクラの発着信履歴と自社で利用している顧客管理システムを自動連携させることで、リストを見ただけで『どのお客様に接触済みで、どのお客様がまだか』を瞬時に把握できるようにしたいのです。
そうすることで、万が一お客様から『連絡がなかった』という厳しいお問い合わせをいただいた際も、『何月何日に確実にお電話し、こちらの履歴に残っております』と、客観的な事実に基づいたご説明が可能になります。複数のシステムを行き来することなく、カイクラを起点にすべての顧客情報と対応履歴が完結する。そんな活用をさらに進めていきたいです。
──今後「カイクラ」機能面で期待されることはありますか?
大森様:メモ入力の自動化です。既にカイクラにはAIによる「通話内容の自動文字起こし」はありますが、スタッフが話した内容をAIが認識・要約した上で、自動でメモ欄にテキスト化してくれるような機能が出てくると、さらに嬉しいですね。この機能があれば、スタッフはキーボードに向かってメモを記載する手間なく、よりスピーディーに、情報を残せるようになると思います。また多忙な際の『メモの記載忘れ』をシステムで防ぐことができ、私たちの顧客管理の精度も向上すると期待しています。







