電話対応だけではなく、メールなどでもよく使う「お世話になっております」は、適切な表現なのかなと疑問に思うことはありませんか?日常的に使っていると改めて考えることはなかなかありませんが、はじめましての人にも「お世話になっています」でいいのか不安になることもあるのではないでしょうか。
この記事では、「お世話になっております」の意味や正しい使い方を紹介します。よく混同される「お世話になっております」と「お世話になります」との違いも、解説しますのでぜひご覧ください。
ビジネスにおける電話対応では、言葉遣いに気をつけなければいけません。気をつけるべき言葉遣いは、電話対応の流れの中で覚えると、実際の電話中に思い出して使えるようになります。
カイクラでは、架電と受電に分けて、電話中の会話の例文を流れに沿ってまとめたマニュアルを用意しております。以下より無料でダウンロードできますので、お気軽にご確認ください。
\明日から使えて電話対応時間を削減!/
カイクラの電話対応マニュアルをチェック
▲無料ダウンロードはこちらから
電話対応で「お世話になっております」はいつ使う?正しい使い方を解説
電話対応で「お世話になっております」を正しく使うことは、ビジネスシーンにおいて非常に重要です。ここでは、以下の3つに分けて正しい使い方を解説します。
- 電話対応における「お世話になっております」の意味とは?
- 電話をかける際と受ける際の「お世話になっております」の使い方
- 「お世話になっております」を避けるべきケース
とくに、3つめの「お世話になっております」を避けるべきケースを知っておくと、正しい使い方が身につきます。それぞれ詳しくみていきましょう。
電話対応における「お世話になっております」の意味とは?
「お世話になっております」は、ビジネスシーンで頻繁に使用する挨拶表現です。相手に感謝の意を表すとともに、良好な関係を築くための言葉として使われています。
具体的に「お世話になっております」には、「日頃のお取引やご厚意に感謝いたします」や「今後ともよろしくお願いいたします」という意味が込められています。
ビジネスシーンで電話対応するときには、相手に感謝の意を表すために「お世話になっております」を活用しましょう。
受電・架電のときの「お世話になっております」の使い方
「お世話になっております」は、受電・架電どちらでも使用できる言葉です。ただし、それぞれの状況にあわせて、適切な使い方をする必要があります。
たとえば、以下の使い方を意識してみましょう。
- 架電時:相手が名乗った後に「お世話になっております」と話す
- 受電時:相手が名乗った後、または名乗る前に「お世話になっております」と話す
タイミングとしては、相手が名乗った後こちらが誰からの電話なのか認識してから感謝の意を表す「お世話になっております」を使います。
「お世話になっております」を避けるべきケース
「お世話になっております」は、万能な表現ではありません。なかには、使用を避けるべきケースもあります。
たとえば、相手が初対面の場合に「お世話になっております」と使ってしまうと不自然です。 「お世話になっております」は、過去や現在において相手との関係がある前提で使う言葉です。初対面の相手には、まだお世話になった事実がないため、言葉の意味と状況が合致しません。
また、お詫びの電話やクレームのときにも使用を控えるようにしましょう。相手に迷惑や不快な思いをさせている 状況です。感謝の気持ちを伝える「お世話になっております」を使うのは、相手に違和感を与え、状況にあっていない可能性があります。
クレーム対応の方法を詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
電話対応で「お世話になっております」の代わりに使える表現とは?
「お世話になっております」以外にも、電話対応で使える表現はあります。場面や状況に応じた適切な表現の使い分けは、ビジネスパーソンにとって身につけておきたいスキルです。
ここでは、下記5つに分けて、代わりの表現や「お世話になります」との違いなどを解説します。
- 初めての電話でも使える「お世話になっております」の代替表現
- 社外・社内で使える「お世話になっております」の言い換え表現
- 「お世話になっております」と「お世話になります」の意味の違い
- 「お世話になっております」と「お世話になります」の使い分け
- 気をつけたい「お世話様です」の使い方
それぞれ詳しく解説します。
初めての電話でも使える「お世話になっております」の代替表現
「お世話になっております」は、ビジネスシーンで多用される便利な表現ですが、初対面の相手に対して使うフレーズではありません。
初めての電話でも自然に使える代替表現を4つのパターンに分けて紹介します。
「はじめまして、〇〇(会社名)の〇〇(氏名)と申します。」
「〇〇様、本日はお時間をいただきありがとうございます。」
初めての電話では、まず自己紹介と挨拶を丁寧におこなうことが大切です。
「〇〇の資料請求をさせていただきたく、お電話いたしました。」
「〇〇についてお伺いしたいことがあり、ご連絡いたしました。」
「〇〇様とのお打ち合わせのお時間を調整したく、お電話いたしました。」
用件を最初に伝えることで、相手に電話の目的を理解してもらいやすくなります。
「お忙しいところ恐れ入りますが…」
「ご多忙中とは存じますが…」
相手の状況を気遣う言葉を添えることで、相手に好印象を与えられます。
代替表現を参考に、状況に応じて使い分けてみてください。
社外・社内で使える「お世話になっております」の言い換え表現
「お世話になっております」は便利な表現ですが、常に同じ言葉を繰り返すよりも、状況に応じて言い換えのバリエーションを持たせることで、より自然なコミュニケーションを取れるようになります。
たとえば、社外の方に対しては、「いつもありがとうございます」「今後ともよろしくお願いいたします」など、感謝の気持ちや今後の関係性を重視した表現が適切です。
一方、社内の方に対しては、「お疲れ様です」「ありがとうございます」など、親しみを込めた表現や、状況に応じた感謝の言葉を伝えるようにしましょう。
社内外問わず、相手や状況にあわせて表現を使い分けることが大切です。
「お世話になっております」と「お世話になります」の意味の違い
「お世話になります」もビジネスシーンでよく使われるフレーズです。「お世話になっております」と同じようなフレーズですが、意味は異なります。
「お世話になっております」は、過去から現在に至るまで、相手から何らかの関係がある場合に感謝の気持ちを表現する言葉です。一方、「お世話になります」は、これから相手にお世話になることへの感謝と期待を込めて使う表現です。
この違いを理解することは、相手に適切な敬意を払い、良好な関係を築く上で重要なポイントとなります。ビジネスコミュニケーションにおいて、状況に応じて使い分けるように心がけましょう。
「お世話になっております」と「お世話になります」の使い分け
「お世話になっております」と「お世話になります」の使い分けをマスターすると、相手に好印象を与え、よりスムーズなコミュニケーションを図れます。
すでに取引のある相手や、継続的な関係性がある相手に対しては、「お世話になっております」を使いましょう。これは、過去から現在に至るまでの感謝の気持ちを伝える表現です。
一方、これから関係を築く相手や、将来的な協力を期待する相手に対しては、「お世話になります」が適切です。この表現には、これからお世話になることへの期待と感謝が込められています。
状況に応じて使い分けることで、相手に配慮と思いやりを示し、良好な関係を築けます。
気をつけたい「お世話様です」の使い方
「お世話様です」も、相手にお世話になった、面倒をみてもらったことに対する感謝の気持ちを伝える言葉です。
ただし、この言葉は 目上の人が目下の人に対して使う言葉である点に注意が必要です。上司が部下をねぎらう際などに使うことはあっても、 部下が上司に対して使うのは失礼に当たります。
また、社外の人に対して「お世話様です」を使うことも適切ではありません。取引先や顧客に対しては、「お世話になっております」など、より丁寧な表現を使うようにしましょう。
基本的には、ビジネスシーンで「お世話様です」を使う場面は限られると覚えておいてください。状況や相手をよく見極めて、適切な表現を使うことが大切です。
電話対応で役立つその他のフレーズ
電話対応では、「お世話になっております」以外にも、さまざまな場面で役立つフレーズがあります。
たとえば、電話を受けた際には、「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます」と挨拶し、相手を待たせてしまった場合には「お待たせいたしました。株式会社〇〇でございます」と伝えることで、「お世話になっております」を使わずに対応できます。
そのほかにも、「お電話ありがとうございます」「恐れ入りますが」「かしこまりました」など、状況に応じて適切なフレーズを使うことで、相手に好印象を与え、スムーズなコミュニケーションが可能です。
電話対応で役立つ敬語は、以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
電話対応のよくある間違った言葉遣い
電話対応では、「お世話になっております」以外にも気をつけたい言葉遣いが多くあります。気づかぬうちに失礼な対応をしてしまわないためにも、どのような言葉遣いがあるのか、確認しましょう。
代表的な言い間違いを表にまとめました。
間違った言葉遣い | 正しい言葉遣い |
---|---|
もしもし | お電話ありがとうございます お世話になっております |
お名前を頂戴してよろしいでしょうか | お名前を伺ってもよろしいでしょうか |
お声が小さくて聞き取れません | お電話が少々遠いようです |
○○様でございますね | ○○様でいらっしゃいますね |
○○部長はただいま外出しております | 部長の○○はただいま外出しております |
○○はお休みをいただいております | ○○は休暇を取っております |
上記以外にも、電話対応で気をつけたい言葉遣いは多く存在します。状況や相手にあわせた適切な表現を使うように心がけましょう。
以下の記事では、電話対応のNGワードをまとめていますので、あわせてご覧ください。
まとめ:電話対応で「お世話になっております」を正しく使おう
電話対応で「お世話になっております」は、ビジネスシーンでよく使われるフレーズです。ただし、間違った使い方をすると、相手に失礼な印象を与えてしまう恐れがあるので注意しましょう。
どのような場面で「お世話になっております」を使えばいいのかを本記事を参考にしてください。「お世話になっております」以外にも、状況に応じて適切なフレーズを使うことで、相手に好印象を与え、スムーズなコミュニケーションが可能です。
電話対応は会社の印象を決める重要な業務です。電話対応で相手に好印象を与えるためには、自信を持って対応できるようになることが大切になります。カイクラでは、電話対応の言葉遣いに自信がない方に向けてマニュアルを用意しております。電話の流れに沿って例文を紹介しているため、すぐに実践で活用できる内容です。
無料でダウンロード可能ですので、お気軽に以下よりご確認ください。
\明日から使えて電話対応時間を削減!/
カイクラの電話対応マニュアルをチェック
▲無料ダウンロードはこちらから