電話対応で正確な情報伝達をおこなうには、復唱による確認が欠かせません。復唱をおこなえば、相手が伝えた内容を繰り返すことで、伝達ミスや勘違いが防げます。
とはいえ、慣れていないうちは「どのタイミングで復唱すればいい?」「復唱で確認するときのやり方がわからない……」と悩むケースもあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、電話対応で復唱するときの方法を例文付きで解説します。スムーズに復唱するためのポイントや、電話対応が上手くなるコツもお伝えしますので、参考になれば幸いです。
電話対応のスキルを上達させるには、マニュアルを手元に置いておき、いつでも参照できる状態にしておくのが近道です。マニュアルを活用して定番のフレーズを繰り返し口に出すことで、適切な対応が自然と身につき、結果的にスキルの習得が早くなります。
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【例文あり】電話対応で復唱するときの方法4つ
電話対応で復唱するときの方法は、下記の4つです。
- クッション言葉を活用する
- メモを取りながら復唱する
- 数字やアルファベットは区切る
- より詳しく補足する
正確に情報を把握するために、それぞれ詳しくみていきましょう。
【方法1】クッション言葉を活用する
復唱する前には、クッション言葉を活用しましょう。
クッション言葉とは、会話の前置きとして使われるフレーズで、丁寧かつ柔らかい印象を与えられます。
会話の流れでいきなり復唱すると、やり取りが止まり相手が困惑する可能性があるため、クッション言葉を活用してから復唱するとスムーズです。
▼例
「恐れ入りますが、確認してもよろしいでしょうか?」
「念のため、電話番号を復唱いたします」
以下の記事では、電話対応で使えるクッション言葉をほかにも紹介していますので、気になる方はあわせてご覧ください。

【方法2】メモを取りながら復唱する
電話対応で復唱する際は、メモを取りながらおこないましょう。
メモを取れば正確に記録できるため、情報の伝達ミスが減ります。またメモを取るなかで情報が整理でき、復唱するべき要点がわかりやすくなります。さらに、社内で情報を共有する際にも便利です。
メモを取りたい項目は、下記のとおりです。
- 受電日時
- 会社名
- 担当者名
- 連絡先
- 用件
- 取次先の担当者名
- 必要な対応(折り返しが必要、再度お電話いただけるなど) など
とはいえ、電話対応では相手の話すペースが早いと、メモが追いつかない場合もあります。
その場合はメモのテンプレートを作成しておくと、穴埋め式で記入していくだけなのでどこに何を書くべきか悩むことがなく、メモを取る負担が減ります。メモのテンプレートを作る方法は、下記の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

【方法3】数字やアルファベットは区切る
電話番号や郵便番号などの数字・アルファベットは、区切って復唱しましょう。
1文字でも異なると電話が通じなかったり、郵便物が届かなかったり、情報として機能しなくなるため、注意深く確認します。
電話番号は相手が最初から区切って伝えてくれるケースもあるので、そのときはそれぞれ復唱しつつ、最後にもう一度繰り返します。
▼例
相手「090」
自分「090」
相手「◯✕◯✕」
自分「◯✕◯✕」
相手「〇〇〇〇」
自分「〇〇〇〇ですね。確認いたします。090-◯✕◯✕-〇〇〇〇でよろしいでしょうか?」
【方法4】より詳しく補足する
伝達ミスや勘違いを防ぐために、復唱する際により詳しく補足するのも効果的です。
具体的には、日時に曜日を付け加えたり、正式な商品名に言い換えたりします。
▼例
相手「来月の10日に伺います」
自分「2月10日の月曜日でございますね」
なお、相手の言い回しを正確にしようとするあまり、全く異なる言葉を使うと不快感を与える恐れがあります。「古い言葉だったから言い直されたのだろうか?」「自分の言い方がおかしかったのだろうか?」と思われてしまうケースもあるため、過度に言い直さないように心がけましょう。
▼悪い例
相手「費用対効果が悪いので再検討したいと思っています」
自分「コストパフォーマンスが悪いということですね」
相手に不快感を与えてしまわないように、相手と同じ言葉を使うようにするのがベターです。
ここまで、電話対応で復唱するときの方法をお伝えしてきました。電話対応の復唱は正確な情報伝達のため欠かせませんが、やり方を間違えると相手に不快感を与えたり、心理的な負担をかけたりしてしまいます。
次からは、電話対応で復唱するときの注意点をみていきましょう。
聞き間違いを防ぐ!電話対応で復唱するときの注意点3つ
電話対応で復唱するときの注意点は、大きく3つです。
- 相手が話し終わるタイミングを待つ
- 復唱はひとつずつおこなう
- 要点を絞る
相手と円滑なコミュニケーションを取るために、それぞれの注意点を押さえておきましょう。
【注意点1】相手が話し終わるタイミングを待つ
復唱する際は、相手が話し終わるタイミングを待ってからおこないます。
相手が話している途中で、さえぎって復唱し始めるのはマナー違反です。相手の話を途中で中断させてしまうと、重要な情報を聞き逃したり、「最後まで聞いてくれなかった」と不快感を与えたりする恐れがあります。
相手が用件を話している最中は相づちを打ち、話し終わったタイミングで一呼吸置いてから復唱を始めましょう。
【注意点2】復唱はひとつずつおこなう
確認するべき情報が複数ある場合でも、復唱はひとつずつおこないましょう。
一度に大量の情報を復唱すると、復唱を聞いている相手も混乱してしまい、正確に確認してもらえなくなるためです。
具体的には、項目ごとに復唱して確認を取り、必要な情報ごとに繰り返します。フレーズは下記のとおりです。
▼例
自分「それでは、念のために確認させていただきます。まず、電話番号は090-◯✕◯✕-〇〇〇〇でよろしいでしょうか?」
相手「はい」
自分「ありがとうございます。次に、ご住所は東京都の中央区……」
(以下、確認を繰り返す)
【注意点3】要点を絞る
相手にストレスをかけないためには、要点を絞って復唱することもポイントです。
相手が話した内容をすべて復唱すると、時間がかかるうえ、聞いている相手にも負担が大きいためです。
要点を絞るときは、5W3Hに沿って確認すると、重要な情報が見極めやすくなります。5W3Hの内容は下記のとおりです。
項目 | 内容の例 |
---|---|
When(いつ) | 日時・曜日 |
Who(誰が) | 相手の名前・会社名・部署 |
Where(どこで) | 待ち合わせ場所・住所 |
What(何を) | 用件(打ち合わせなど) |
Why(なぜ) | 理由や背景 |
How(どのように) | 対応の手順・計画 |
How much(いくらで) | 金額 |
How many(どれくらい) | 数量 |
ここまで、電話対応における復唱の方法を解説してきました。しかし、「何のために復唱するのか」が理解できていなければ、効果的な実践にはつながりません。
次からは、電話対応で復唱する効果を解説します。
電話対応で復唱する効果・メリット
電話対応で復唱する効果・メリットは、下記のとおりです。
- 聞き間違いによる伝達ミスを防ぐ
- 相手に安心感を与える
- 要点を整理できる など
復唱をおこなうと、聞き間違っていたときはその場で指摘してもらえるので、伝達ミスを防げます。
電話対応では表情やジェスチャーが使えないので、やり取りできるのは音声情報のみです。対面でのコミュニケーションに比べて、聞き間違いや勘違いも発生しやすいので、復唱によって情報の正確さを担保できます。
次に「ちゃんと聞いてもらえている」と相手に安心感を与えられます。
相手の言葉を繰り返さず次々に別の内容を話すと、相手は「きちんと伝わったかな?」と不安になりやすいです。復唱すると「自分が言った内容がきちんと伝わっている」とわかり、信頼してもらいやすくなります。
復唱には、興奮している相手を落ち着かせる効果があるため、クレーム対応時にも有効です。
さらに、復唱しようとするなかで自然と要点を整理するため、会話の内容が相手にもわかりやすくなります。情報が整理されると、あいまいな部分が解消できるため、勘違いによるトラブル防止にもつながります。
ここまで、電話対応で復唱する効果・メリットをお伝えしてきました。とはいえ、電話対応が上手くなるためには、復唱以外にも効果的な方法があります。
次からは、電話対応が上手くなるコツをみていきましょう。
客観視が大切!電話対応が上手くなるコツ
電話対応が上手くなるコツは、下記のとおりです。
- 録音して自分の話し方を客観的に聞く
- ロールプレイングをおこなう
- 研修やセミナーに参加する
- 電話対応のフローチャートを作成する
- 職場で電話対応が上手な人から意見を聞く、見習う など
電話対応が上手くなるには、自分の改善点を客観的に把握したうえで、改善点を克服するために上手い人の真似をすることが効果的です。
改善点の把握や電話対応が上手い人の観察は、通話録音機能を活用するとおこないやすくなります。
「とはいえ、どうやって通話を録音したらいいの?」という方に向けて、電話対応のスキルアップに役立つコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を紹介します。
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コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」は、通話録音と文字起こしの機能を備えており、電話対応のスキルアップに効果的です。
通話録音を活用すると、自身の電話対応を客観的にみられるため、改善点を洗い出せます。
さらに、文字起こしを活用すると、電話対応が上手い社員のやり取りを視覚的に確認できるので、トークスクリプト作成にも役立ちます。
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事例:株式会社ナサホーム様
ここからは、実際に「カイクラ」を電話対応のスキルアップに役立てている事例をみていきましょう。
株式会社ナサホーム様は、「カイクラ」の通話録音機能を社員の教育に役立てています。
導入直後は、社員から「通話内容が録音されているので緊張する」との声が上がっていました。しかし、結果として、社員が自身の電話対応を振り返る機会になり、上司からのフィードバックもより具体的な内容にできたとのことです。
「電話でお客様との意思疎通が上手くできなかったとき、社員に対して『こう言った方がもっと良くなるよ、今度からはこんな伝え方をしたらいいと思うよ』など、電話対応の改善点のフィードバックに『カイクラ』の録音機能を活用しています。電話は声だけのやりとりなので、若手社員は特に苦手意識を感じがちです。その点を指導し、フォローすることで顧客満足度の向上にも反映できると考えています」(中村氏)
顧客からクレームがあった際も、通話録音を通じて、上司と部下が一緒にどのような対応をするべきか検討できています。このように「カイクラ」は、電話対応が苦手な社員の教育に効果的です。
事例の詳細は下記のページからご覧ください。
参考:株式会社ナサホーム様
まとめ:電話対応の復唱方法を知り正確に情報を把握しよう
電話対応で復唱するときは、メモを取りながらおこなうと、復唱するべき要点がわかりやすくなります。とくに数字やアルファベットは、1つでも間違うとトラブルの元になるため、区切りながら復唱しましょう。
復唱は、情報の確認や要点の整理のために欠かせないアクションです。とはいえ、相手が急いでいるときは、復唱するタイミングがつかめず、情報が確認できないケースもあります。
そのときは、通話録音機能を活用するのもおすすめです。「カイクラ」は通話録音の文字起こし機能も備えているため、要点のみ把握したいときにも役立ちます。
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