建設業

AI自動要約で伝言工数を大幅削減!ミヨシテックが実践する「カイクラ×kintone」連携の電話DX

大阪府寝屋川市を拠点に、建築設備・住宅設備工事やリフォーム事業を手がける株式会社ミヨシテック。社内では、複数部署への電話取次ぎやアナログな伝言運用が重なり、業務効率の低下が課題となっていました。
その改善策として導入したのが「カイクラ」です。kintone連携による業務の自動化とAI機能の活用により、応対品質の向上と運用負荷の軽減を実現しています。今回は、代表取締役社長 永谷顕氏とシステム課 課長 藤原かほり氏に、導入の背景と効果について伺いました。

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  1. kintone連携で顧客情報を一元化。着信時の担当者特定と履歴確認を即時化
  2. AI自動要約で伝言作成を自動化。手入力ゼロでChatworkへ瞬時に連携
  3. 全通話録音でトラブル防止。若手社員の電話対応への心理的負担も解消
  4. 迷惑電話を自動判定し対応時間を削減。DX優良事例として社外展開も実現

多拠点・多事業を1つの番号で受電。担当判別に要するロスを解消したい

代表取締役社長 永谷顕氏

――カイクラ導入前、どのような課題がありましたか?

永谷様:当時は、用件によって担当部署が異なるにもかかわらず、すべて1つの代表番号で電話を受けていました。着信した瞬間は「どの部署が担当しているお客様か」「誰が対応すべきか」が分からないため、電話を受けた社員が「自分が対応すべき案件なのか」を判断できない状態だったのです。結果として、まずは「どこのお客様からの電話なのか」が見える化できれば、無駄なやり取りが大幅に削減できると考えていました。

――相手先が分からないことで、どのような影響が生じていましたか?

永谷様:電話に出るまで相手先の情報が分からないため、取次ぎに余計な時間がかかっていました。加えて、私宛の営業電話なども多く、業務を止められてしまう場面が少なくなかったですね。必要な連絡だけに集中できるよう、着信段階で相手先を判別できる環境を整えたいと考えていました。

――当時からDXや業務改善には積極的だったのでしょうか?

永谷様:「DX」という言葉を意識していたわけではないのですが、業務改善は以前から少しずつ進めていました。例えば、ビジネスチャットは2012年から使い始めていますし、FAXも紙で印刷しない運用にしていて、ペーパーレス化も継続的に取り組んできました。そうした流れの中で、電話対応についてもアナログのまま続けるのではなく、改善できる方法があるはずだという認識は持っていました。

他社での「活用現場」見学を契機に検討開始。着信時の情報可視化を高く評価

――カイクラを知ったきっかけと、導入検討に至った経緯を教えてください。

永谷様:きっかけは、取引先企業を訪問した際に、実際にカイクラを使っている現場を見学したことです。着信すると画面にポップアップが表示され、電話番号だけでなく顧客情報まで瞬時に分かる様子を見て、「これは業務がかなり変わる」と確信しました。従来は受電してから相手を確認し、社内で確認を取りながら対応していたので、着信と同時に相手先が把握できる点は非常に魅力的に感じました。実際の運用画面を見たことで、自社に導入した際の具体的なイメージが湧き、検討を進める大きな後押しになりました。

――機能面で特に評価されたポイントはどこでしたか?

永谷様:まず評価したのは、電話番号と顧客情報が紐づいて表示される点です。受電前に相手先の情報が分かるため、担当部署の判断や初動対応がスムーズになります。また、迷惑電話の判別・ブロック機能も重要なポイントでした。私宛の営業電話が多い状況だったので、それらを事前に識別できることで、本来対応すべき電話に集中できる環境を整えられると考えました。

カイクラ×kintone×Chatwork連携で伝言業務を削減。手入力ゼロの運用へ

――導入後、業務フローにはどのような変化がありましたか?

永谷様:最大の変化は、受電から伝言までの流れがシステム上で完結するようになった点です。着信と同時に顧客情報がポップアップ表示され、そのままワンクリックでkintoneの顧客台帳へアクセスできます。カイクラとkintoneはAPI連携しているため、過去の対応履歴や担当者情報も即座に参照でき、状況を把握したうえで応対できるようになりました。その結果、受電時の判断が迅速になり、初動対応の精度向上につながっています。
さらに、受電後は画面上で担当者を選択するだけで、案件名や連絡先が自動付与された状態で社内チャットへ通知されます。従来のような手書きメモや手入力による送信が不要となり、伝達ミスの抑制と工数削減の両立を実現しました。

システム課 課長 藤原かほり氏

――カイクラのAI機能は活用されていますか?

藤原様:はい。特に「録音自動要約機能」は日常的に活用しています。
AI機能の追加時に特段大きな周知は行いませんでしたが、現場の社員から自発的に「便利だ」という声が上がりました。通話内容をAIが要約してくれるため、その文章をチャットやkintoneにコピーして共有すれば、文章作成の手間が軽減されます。要点が整理された状態で伝言できるため、取次ぎの精度も安定しました。

――その他に、現場でよく使われている機能はありますか?

藤原様:「通話録音機能」の利用頻度が高いですね。一度設定変更で録音が停止した際、現場から多くの問い合わせがあり、重要性を再認識しました。お客様の氏名の聞き漏らしや聞き取りづらい内容の再確認などに活用されており、折り返し確認の電話が不要になっています。結果として、オペレーターの心理的負担の軽減にも寄与していると感じています。

――導入後の社内変化、とりわけ若手社員への影響はいかがでしたか?

藤原様:若手社員は固定電話の受電に慣れておらず、「誰からの電話か分からないまま出る」ことに不安を感じやすい傾向があります。しかし、着信時に顧客名や担当者がポップアップで画面に表示されるため、どなたからのお電話かを事前に把握できます。この可視化により心理的ハードルが下がり、安心して受電できるという声が多く聞かれるようになりました。カイクラの導入から5年が経ち、現在では日常業務を円滑に進めるための基盤として定着し、若手社員の定着や働きやすい職場づくりにおいて欠かせないツールだと実感しています。

既存の枠組みを刷新しDXを推進。自社の成功ノウハウを業界へ展開

――永谷社長は「ブルドーザー社長」としてDXを推進されていますが、その原動力はどこにあるのでしょうか?

永谷様:「ブルドーザー社長」という呼び名は、目標達成に向けて既存の仕組みに固執せず、必要であれば既存の方法をぶち壊してでも前進する姿勢から生まれたものです。例えば、M&Aでグループに加わった企業がアナログな業務環境であった場合でも、タブレット端末の貸与やkintone、チャットツール等のITツールの導入を段階的に進め、業務運用と社員の意識の両面で変革を図ってきました。良いと判断した施策は迅速に実行し、定着までやり切ることを重視しています。こうした積み重ねが、結果としてDX認定やDXセレクション2024、kintoneアワードといった外部評価にもつながったのだと認識しています。

――自社で培ったノウハウを「会社見学会」として公開されている理由を教えてください。

永谷様:私たちと同じように、より多くの企業にDXによる業務効率化を実現していただきたいという思いがあるためです。ツールの機能を説明するだけでは、現場での具体的な活用イメージは描きにくいと感じています。そのため、実際の運用環境を公開し、「どのように使えば業務が変わるのか」「導入時に押さえるべきポイントはどこか」といった実践的なノウハウを共有しています。見学を通じて、自社の業務に置き換えて検討できる状態をつくることで、DX推進の第一歩を踏み出すきっかけになればと考えています。

――カイクラはどのような課題を持つ企業に適しているでしょうか?

永谷様:すでにkintoneなどで顧客データベースを管理している企業には、特に適していると思います。
実は我々はカイクラの営業代理店でもあります。実際にカイクラを紹介する際にも、顧客データベースとの連携を強くアピールしています。顧客情報と電話対応を連携させることで、対応履歴や担当者情報を踏まえた応対が可能となり、情報活用の幅が大きく広がるためです。
また、電話対応を単なる受電業務ではなく、重要な顧客接点データとして活用したい企業にも向いています。着信時点で相手先を把握し、応対品質を高めながら本来注力すべき業務に集中する。そうしたDXを志向する企業にとって、有効な基盤になると考えています。