株式会社S-FITは、仲介、管理、投資など不動産に関わるサービスを提供する総合不動産企業です。賃貸仲介をはじめ、法人社宅、賃貸経営、賃貸管理、土地活用、リノベ―ション、不動産売買と幅広く事業展開しています。
顧客のシチュエーションに合わせた住まい探しのマッチングを提供する「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」は、東京都内を中心に神奈川県、千葉県、大阪府、兵庫県、愛知県、福岡県に合計21拠点(2019年10月現在)を展開。また、人口構造の変化で増加する空室対策にも注力し、徹底したプロパティマネジメントサービス(※1)を行っています。
(※1)不動産の資産維持・管理に関する業務。
導入事例
「カイクラ」のSMS送信機能を活用し
賃貸管理で業務の大幅な効率化を実現!今後は「DM郵送サービス」の活用も
- 督促業務に利用していたSMSサービスのコストが課題
- コスト削減のため、「カイクラ」を導入
- 導入後はSMSコスト削減に加えて、業務効率の大幅な改善も実感
- 「カイクラ」でクレーム対策も可能になり、社員の心理的負担も大幅に軽減
入居者向けSMSの送信コストを下げたい
2003年に設立された株式会社S-FIT(エスフィット)は、全国賃貸住宅新聞が発表した「2018賃貸仲介件数ランキング」で15位にランクイン。2000年以降に誕生したベンチャー企業の中では1位と、このところ不動産業界で大きな存在感を示している。
その実績を支えているのは、業界では異色のカフェスタイルとなっている賃貸仲介店舗「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」と、徹底したプロパティマネジメントだ。とりわけ後者は、不動産関連事業を幅広く手がける同社の特長を活かし、きめ細かく最適な管理を実践していると評判が高い。
「プロパティマネジメントは目立つ業務ではありませんが、不動産サービスを展開するうえで非常に重要な部分を担っていると考えています。質の高い管理をしなくては、オーナー様にもご負担をかけてしまうからです。むしろ、目立たないからこそ価値があるといえるかもしれません」とプロパティマネジメント事業部管理課の横山大介氏は話す。
しかし、そんな横山氏の頭を悩ませる業務があった。賃貸物件の契約更新に伴う督促業務だ。
「入居者様にとって、契約更新は意外と見落としがちな作業です。単純に忘れていたり、手続きの仕方を理解されていなかったりといった理由で、期限になっても当社にご連絡をいただけないことがあります。そこで、当社から電話をかけるのですが、皆様お忙しいのですぐにはつながらないケースも少なくありません。そのような場合、SMS(※2)を活用してご連絡していました」
当初は携帯電話でメッセージを入力していたが、効率化を図るためパソコンからSMS送信ができるサービスを導入した。ところが、1通あたりの料金が割高だったため、他のサービスを含めて検討することに。そこで浮上したのが「カイクラ」だった。
「SMSの送信1通あたりの料金が安価で、またSMS以外の機能が充実していることも決め手となりました。とはいえ、当初は特定の機能に着目したということではなく、お得感があったというのが正直なところです」と横山氏は振り返る。
(※2)Short Message Serviceの略。電話番号を宛先にして送信するメッセージ機能。
「カイクラ」の導入でやりとり履歴を簡単に記録できるように
「実際に『カイクラ』を導入してみると、SMSに関するコストを削減できたことはもちろんですが、想定外の効果もありました。督促業務における電話対応が大幅に効率化できたのです。私たちの部署は常に電話が鳴っている状態なので、これまでは入居者様から折り返しの電話をいただいても、担当者が別の電話に出ていることが大半でした。もちろんそのあとにコールバックするわけですが、タイミングが合わず電話に出ていただけないことも多かったのです。その点『カイクラ』では、着信と同時に電話をいただいた入居者様の情報がパソコン画面に出るので、別の電話中でもいったん切り上げるなど、直接お話をするチャンスを最大限に活かせるようになりました」
「カイクラ」のメモ機能を活用して、お客様とのやりとりの履歴を社員同士で共有できる効果も大きいという。
「今までは、Excelのシートに会話内容を都度入力していました。『いつ、誰に、どんな用件で』電話をしたのかということから、『電話に出なかった、折り返しがあった、誰が対応した』ということまで事細かに反映し、約10名いる管理課内で共有していたのです」
一方、この方法では入居者から電話がかかってきた際、すぐにシートの該当部分にアクセスすることが難しいという課題があった。その都度シートを注視しなければならず、電話口の入居者を待たせてしまう。その点、「カイクラ」の導入以降は、一目でやりとりの内容を把握できるので、担当者以外でも適切な対応ができるようになった。
「通話録音機能」がクレーム対応などでの心理的負担を大幅に軽減
すべての通話を自動で録音する「通話録音機能」も効果を発揮していると横山氏は語る。
「特にクレーム対応の場合、お客様の言葉をきちんと聞き取れないこともあります。とはいえ、クレーム対応ですので何度も聞き直すことも難しく、とても神経を使います。そんな時、この機能を活用すれば、録音を聞き直せばいいので安心です。また、『言った、言わない』の話になってしまうこともあるのですが、たとえかなり遡った話だとしても、録音を聞き直すことで『言った』『言っていない』を事実に基づいて把握できるのは精神的にも楽です。同じ課内の新人や若手社員にとっても、心理的な負担が軽減されました」
横山氏はお客様対応などで外出することも多いことから、オプション機能のスマホアプリ「Pop’n(ポップン)」も有効に活用している。誰が電話をかけてきたかすぐわかるほか、外出先からお客様データベースにアクセスできるため、お客様情報を紙に出力して持ち歩く必要がなくなったのも便利だという。
「とにかく、圧倒的に業務効率化につながったというのが実感です。督促だけでなく、電話に関する業務は以前に比べてとてもスムーズになり、他の業務に充てることのできる時間も増えました」
他社との差別化を図るための戦略としてDMオプションの利用へ
そして今後は「カイクラ」のオプションとして、送付先とハガキの種類を選ぶだけで簡単にDMを印刷・発送できる「DM郵送サービス」を活用する予定だと横山氏は明かす。
「プロパティマネジメントの大切な仕事のひとつが、空室対策です。従来は空室対策の一環として、FAXやメール、専用業者による紙ベースの情報配信サービスを活用していました。しかし、地域の仲介業者さんに対しては、他社も同様の施策を行っているため、埋もれてしまうケースが少なくありません」
そのため、より効果的に仲介業者に訴求する方法として、「DM郵送サービス」にかける期待は大きい。
「デスクに自分宛てのDMハガキが届けば、目を通してくれる可能性が高くなるのではないかと考えています。『DM郵送サービス』の機能を活用すれば、簡単かつ迅速にDMを発送できます。また、単価も従来のDM関連サービスより安価なことが、オプション活用の決め手となりました」
より安価なSMS送信サービスを探したことがきっかけで導入した「カイクラ」。それが想定以上の業務効率化を実現したことで、収益化につながる施策にも活用されるようになってきた。今後は、管理業務の部門だけでなく、仲介業務を展開している店舗部門も導入を検討しているという。
「店舗でも、スタッフ間でお客様とのやりとりの情報が簡単に共有できるので、機会損失を防ぐことで、販売機会の最大化につながるはずです。店舗での収益が向上すれば必然的に管理ニーズも増しますので、『カイクラ』は今後も頼りにしています。機能面でも性能面でも、こちらが驚くようなバージョンアップがなされることをぜひ期待したいですね」