カスタマーサクセス追求の重要性とは?BtoBの顧客成功体験


BtoB(Business to Business)事業において、カスタマーサクセス(CS:Customer Success)はどのように追求されるべきでしょうか?個人の成功の企業の成功の違いについて解説します。

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目次

カスタマーサクセスの目的

カスタマーサクセスとは顧客の成功体験をサポートすることで顧客ロイヤルティを向上を目的としています。

具体的な達成方法やデジタル化との関係性については下記の記事をご覧ください。

[clink url=”https://kaiwa.cloud/media/cs/dx-cs-connection/”]

この時、顧客が個人なのか、法人なのかによって追求すべきカスタマーサクセスの内容が大きく異なります。

個人と企業の違い

まずは個人と企業における成功の違いがどのようなものか確認しましょう。

BtoCの場合

これまでカスタマーサクセスの重要性は主に小売りの分野で語られがちでした。

BtoCにおいては、

顧客が欲しいものを、
欲しい時に、
欲しいだけ、
顧客が望む決済方法で、
望むところに届けたり、
データを駆使して自覚していない需要を引き出して充足させたりすることが、

顧客の購買活動を成功させることであり、顧客満足に繋がるからです。

顧客の要望を最大限叶えてその購買活動を成功に導く事が出来れば、自社へのロイヤルティ(Loyalty:忠誠心)を高める事が出来るので継続的な取引につながります。

つまりカスタマーサクセス追求はロイヤルカスタマー(Loyal Customer )の創出が目的だと言い換えても良いでしょう。

ロイヤルカスタマーは忠誠心を持った顧客という原語が表すように、単に継続的に利用するだけの顧客(リピーター:Repeater)ではありません。利用回数が多いだけなら、単純に地理的問題や価格が理由(近くて安いから買う)で選んでもらっている可能性があります。

この場合、より条件の良いものがあれば自社を選ぶ理由がなくなるので継続利用してもらえないかもしれません。

しかしロイヤルカスタマーは会社(ブランド)を信頼し、明確な理由や信念を持って自覚的にサービスや商品を選びます。多少の不便があっても他社に切り替えたりしません。

従って一般的な顧客よりもLTV(顧客生涯価値:life time value)が高く、自社にとって最重要な顧客なのです。

加えて競合他社と新規顧客を奪い合うよりも、ロイヤルカスタマーを維持する方が圧倒的にコストが安いという経営上のメリットがあります。

Appleのファンが良い例だと言えます。特に営業をしなくてもiPhoneやiPad、macといった新製品の発表をするだけで自発的に買ってくれるからです。新製品が売れなくなったとニュースで報道されたとしても、ブランド離れを起こしたのではなく、単に買い替え需要の問題に過ぎないという分析が有力です。

Appleのブランドイメージは強力で各種サービスも充実しているため一度ユーザーになったらandroidに戻る人は少数です。MicrosoftやDellと新顧客の獲得競争に注力するより、圧倒的に楽に事業を維持できていると思われます。

このようにいい事づくめのロイヤルカスタマーを増やして経営を安定させる戦略をロイヤルカスタマー戦略と呼びます。

BtoBの場合

カスタマーサクセスを通じてロイヤルカスタマーを創出する点はBtoBの分野においても共通です。ただし個人の顧客と同様の対応をするだけではまったく不十分だと言わざるを得ません。法人の顧客は「特定の個人」ではないからです。

たとえ取引上接点のある担当者を満足させたとしても、顧客の会社を満足させたことにはなりません。では誰を満足させることが会社の顧客満足に繋がるかというと、それは会社の経営者やキーパーソン(キーマン)です。

仮に担当レベルでのやり取りでは問題なく関係が続いていたとしても、より高度な経営判断から取引が打ち切られるケースは珍しくありません。

売り切りの商品ならまだしも、サブスクリプション(継続課金:Subscription)のチャーン(解約:Churn)は最悪の事態だと言えます。

顧客企業のキーパーソンに自社商品・サービスの重要性を認識してもらっていなければ、担当レベルで良好な関係を築いていたにも関わらずこのような事態に陥る危険があります。

そこでBtoBにおいては窓口担当者だけでなく、経営者や役員などキーパーソンに向けて自社製品やサービスの重要性を認知してもらうと同時に、全社的な対応が求められます。

この時、個人顧客を相手にしている時と同じように商品やサービスを提供するだけではなく、顧客事業の成功や問題解決に繋がるよう働きかける必要があります。

経営者は常に事業の継続と発展を考えているので、事業に役立つものしか必要とされません。つまりBtoBのカスタマーサクセスとは、相手企業の事業の成功を意味するのです。

BtoBのカスタマーサクセスを成功させるには

相手企業の事業拡大や効率化といったニーズに対して自社が提供する商品・サービスに何らかのメリットがあるのなら、両者の関係性は強化されます。

そのためには相手企業の抱えている問題に対して、的確にアプローチする必要があります。顧客企業にとって何がサクセスなのか分からなくては、自社の商品・サービスがどのように役立つのか分からないからです。

まずは十分な聞き取りやリサーチをして相手を知りましょう。

そして顧客企業が既に認知している問題を解決するだけでなく、こちらから顕在化していない問題を見つけ出したり、潜在的なニーズを引き出すのです。

例えばECの売上アップが目的ならECのデータを読み取って、離脱率を下げる為にチャットを付ける、コールセンターにワンクリックで繋がるようにする、データを活用して顧客ごとにカスタマイズした品揃えを表示するといった具合に、問題点を明確化した上で対処策と合わせて提案します。

自社の商品・サービスを通じてメリットを提供することで、顧客企業の事業を成功へと導くのです。

売り切り型とサブスクリプション

近年、様々な分野においてサブスクリプションが浸透しています。これには高速インターネットやクラウド技術、情報処理デバイスの進歩が後押しした事は間違いありません。

クラウドとサブスクリプションの組み合わせが優れているのは、初期投資不要ですぐに使い始める事が出来る点です。買い切り型と比べると圧倒的に導入のハードルが低いのです。

その反面、解約するのも簡単で競合他社を検討しやすいという、サービス提供側にとって無視できないデメリットがあります。

例えば、Microsoftオフィスシリーズはかつては買切りタイプでしたが、今ではクラウドストレージ付きのサブスクリプションモデルとなっています。もちろん対抗は文書やスプレッドシート、プレゼンテーション作成の機能を持つ無料のGoogleドキュメントです。

両者を比較した上でMicrosoftオフィスの代わりにGoogleドキュメントを使って仕事をしている会社も多いでしょう。

このようにMicrosoftオフィスソフトのサブスクリプションで競合関係にある2社は常にアップデートを繰り返して競争しています。かつてはWindowsマシンを購入したらMicrosoftオフィスは必須でしたが今は違うのです。

売り切りから継続的なサブスクリプションになった場合、提供側として最も恐るべきことはチャーンです。

チャーンを防止するために、企業は常にサービスのアップデートを行い、顧客が不満を抱えていないか精査する必要が生まれました。これは売り切り型の時代でも行われていたことですが、より力を入れています。

売り切り型の場合は売れてしまえば利益が確定します。そのため販売後にサポートが必要となった場合、どうしても無料では対応しづらいです。無料サポートは出来るだけ減らして、出来るだけ費用を請求する。それどころむしろ、売れたらサポートなどしなくて済むに越したことはないと考えている会社もあったはずです。

あえて極端な例を挙げるなら、入金後の顧客がどうなっても関係ありません。

もちろん自社の評判は落ちますし継続発注も望めませんが、売り切りモデルは売り逃げ出来るモデルだと言えます。

しかし継続的に関係が結ばれなければ十分な利益を上げられない、しかも競合と比べ続けられるとなると、契約締結は取引の終わりではありません。むしろスタートを意味します。

不要にならないため、熱心に継続的に相手企業のカスタマーサクセスの達成を目指す必要があります。単に問題発生時に対処するカスタマーサポート(Customer Support)では不十分なのです。

その結果、解約されないために熱心にサポートする提供側と使い続ける事で常にサービスが向上する顧客側は両者winwinの関係になります。

狭義のカスタマーサクセスの定義として、サブスクリプションモデルのチャーン防止施策という向きもあるようですが、サブスクリプションでないとしても販売企業と顧客企業の関係が密にならざるを得ないのがBtoBのカスタマーサクセスだと言えます。

まとめ

BtoC・BtoBに共通してカスタマーサクセスの追求は必須であり、顧客をロイヤルカスタマー化して継続的な関係の構築を目指しますが、BtoBの場合はカスタマーサクセスの対象が企業という点で、経営者やキーパーソンに自社サービス・製品の重要性を伝えて事業の成功へと継続的に貢献しなくてはいけません。

そしてサブスクリプションモデルの場合は特にカスタマーサクセスの追求が重要となります。初期投資が不要なサブスクリプションは導入しやすい代わりに止めやすく、常に競合と比較されるからです。

サブスクリプションでは契約は取引の始まりにすぎません。チャーンを防止して競合よりも魅力的なサービスであり続けるためカスタマーサクセスの追求を怠ることができないのです。

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この記事を書いた人

江藤泰輝のアバター 江藤泰輝 営業・業務改善コンサル

日本生活協同組合連合会(CO・OP)にて、個人向けのフォロー営業に従事し、毎週300名以上のお客様対応に取り組む中で、独自のアップセル・クロスセル手法を生み出し、多数の新商品を販売。
PayPay(株)に転職後、法人経営者向けの新規開拓営業を経験、顧客属性ごとの最適なコミュニケーション手法の違いを熟知する。
現在は、(株)シンカにて、企業の業務改善・顧客対応の品質向上のための提案営業に取り組んでいる。

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